2-45 chefアランギー様は凄い神様と、キスとベーゼのシーカー。
旧トミーサス王国の王宮サスシャンソール城の王妃の部屋の隠し部屋を調査し、資料や金銀財宝、サスシャンソール城内に残った備品や何か色々を回収した俺は、神気を帯びた財宝が気になり、料理の神chefアランギー様と別れ聖都スカーレットの幸運の神殿、別名ギャンブルの聖地へ移動した。
――― R4075年7月24日(火)20:10
「フォルティーナ様。聖都にある神殿の中でこの神殿が一番活気がありますね」
「当然だね。アル。君も神格を持った柱。ロイクに頼んで神殿を建立してみてはどうだね?」
「私は、そういうの向いて無いと思うので・・・」
「なぁ~。神鳥は、鳥の神の中で一番偉いのじゃぁ~。神の中ではどの位偉いのじゃぁ~」
「トゥーシェ。あたしは創造神に次ぐ神格だね。分かったかね」
「神乳には聞いてないのじゃぁ~」
≪パチン
「ァ~グ、ギャァ――― ナノジャァ~~~」
普段、神乳言われて喜んでる癖に、こういうお仕置きは忘れないよなぁ~
「何をするのじゃぁ~・・・鬼ィー」
「鬼はお前の種族の事だね」
「フォルティーナ様。トゥーシェさんも悪気が合って仰ってる訳ではありませんし」
「そうなのじゃぁ~。悪気は微塵も無いのじゃぁ~。全て本音なのじゃぁ~」
「尚悪いね」
≪パチン
「ギャァ~~~~~~ギャガヤァッ」
「良いかね、悪気の無い悪。無智の悪。無邪気な悪は最悪の1つだね。子供の無知故に残忍極まり無い悪でも質が悪いというのにだね。トゥーシェの様に6000万歳も生き続ける年寄娘年増の子供が無知の知が許される訳が無いね。この無知はそれだけで罪であり悪だね」
「おーい。神乳。神乳こそ年齢やばいのじゃぁ~」
≪パチン
「グゥッギャァ―――」
≪パチン
「ヘブォッギャァ~~~~なのじゃぁ~」
≪パチン
「アァァァ~グギャァ~・・・ハァーハァーハァー・・・」
・
・
・
「それで、帝国の皇女が貯め込んでいた金銀財宝の中に創造神の神気に近い気を発する財宝が有った訳だね?」
「アランギー様が見つけて、俺のタブレットに保管してあります」
「ロイク様。フォルティーナ様。例の、・・・ゴルゴ―ンの真実に関係している財宝でしょうか?」
「それをこれから調べるね」
「メビウスがどうしたのじゃぁ~?」
「煩いね」
≪パチン
「グギャァ~~~」
「フォルティーナ。流石にちょっと可哀想ですよ」
「小さな子供や動物には悪い事をした瞬間に躾無いと意味が無いね」
いや、これ悪魔だし・・・
「人間の男。お前良い奴なのじゃぁ~」
先に進ま無いからなんだけど・・・
「フッ。答えを直ぐに求め様とするのは人間の悪い癖だね」
「神様達に似てるんで仕方ないですよ」
「・・・その通りだね」
そこ、ドヤ顔のタイミング違いますからねぇ~・・・
胸の前で腕を組んで谷間強調のタイミングでも無いですよぉ~・・・
「ロイク様。フォルティーナ様と何かあったのですか?」
「何かって何がですか?」
「何と言いますかぁ~お互い分かり合ってる感が出ている感じがします」
「逆ですよ」
「逆ですか?」
「えぇ」
フォルティーナのお願いを聞いた後、創造神様から神授があった。それは、神授スキル【オクルメンシー】の上位神授スキル【思考の扉】。創造神様以外の神々様達と自由にレソンネしたり思考意思を遮断する事が出来る。
「創造神とロイクが結託してあたしから大切な物を奪ったね」
「また、人聞きの悪い事を・・・」
「いったい何があったんですか?」
「語るも涙の事件だね」
「嘘言わないでくださいよ!・・・アルさん。俺の考えてる事を読み取って見て貰えますか?」
「良いのですか?」
「はい」
「それでは・・・」
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「あれ?・・・最近、レソンネで会話する事が多くなったからでしょうか。変ですねぇ~。えい・・・」
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「認識出来無いですよね?」
「はい」
「もう一回やってみてください」
「もう1度ですか。分かりました・・・」
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「なるほどぉ~。その様なスキルが存在するのですね」
「ロイクが創造神に願ったねっ!」
「そしてら、願いが叶いました」
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運を司りし遊びの女神フォルティーナの要求は、フォルティーナの唇を奪えだった。
創造神様公認の正式な夫婦である俺達にも関わらず、誓いのKissを済ませていない。今こそ男の俺から花嫁既に立場上花嫁さんでは無く嫁、妻である存在にKissをするのは自然の摂理であり道理。さぁ~今でしょう。Kissによる誓いを立てる事で、第1段階での結び付きが強まり互いに強くなる時だ。
そんな持論を展開してくれた。
何時にも無く真面目な表情で、迫るでも無く強制するでも無く要求して来た。逃れる事は不可能だと悟った俺は、フォルティーナに能動的にKissをした。
フォルティーナ曰く......
「やっぱりだね。このスキルは創造神が創造したスキルの中でも極めて異例の希少過ぎてどれだけ希少か分からない創造神スキルだったね」
「このスキル?」
「【Baiser】の事だね」
「大樹の加護の1つKissと、創造神様からいただいたBaiserって、どっちも意味は口付ですよね。精霊様からの大樹の加護と創造神様からの神授。何が違うんだろうって疑問に思ってた事を今思い出しました。ハハハ」
「今ので分かったね」
「どういう事ですか?」
「大樹の加護。結束の加護、水煙の加護、憤怒の加護、息吹の加護、光闇の加護、聖邪の加護。そして精霊王の加護。大精霊以上の存在によって得られる加護の他にも精霊達から得られる加護は多いね。だがだね。中精霊以上の加護は自然の力の循環を活用し生じた物。つまり創造神の代わりとなって宿りコルト下界を見守る中精霊以上の存在達から得られる加護は、創造神の神授を間接的に受けているのと大きく変わら無いね。創造神から直接受けた場合と比べてしまうとだね。凄い差ではあるがだね」
「えっと、つまりどういう意味ですか?」
「創造神がロイクに神授した最初の【BIRTHDAY・SKILL】は何だね」
「【修練の心得】と誰も認識する事が出来なかった【フリーパス】と【創造神のきまぐれ】だったと思います」
「【創造神のきまぐれ】は、創造神しか与える事の出来無い。神授スキルなのは想像が付くと思うね」
「はい」
「そのスキルは停止状態で神授付与されていたがある事を切欠にして解除されているね。異界の存在とのKissが稼働条件だったようだね」
「Kissですか」
「そうだね。異界の存在と出逢いKissする事はまず有り得無いね。創造神のきまぐれで神授付与される創造神のきまぐれが稼働する可能性は低いという事だね」
「でも、俺の場合は、創造神のきまぐれの制限を解除しここまで来ちゃいました」
「マルアスピーがロイクにKissするに至る経緯も今思えば偶然では無く必然の奇跡だね」
「必然の奇跡・・・」
「ロイクは、聖邪獣の攻撃を受け即死寸前の瀕死の状態に陥ったね。他の聖邪獣の手により救出され生死を彷徨う事になったね。その時に、制限が解除されたスキルが、神授スキル【フリーパス】だね。これが稼働した事で、君は聖属性が充満した聖域。大樹の森の聖域の中、精霊樹の森に聖域の結界に干渉される事無く聖獣達によって担ぎ込まれたね」
「教えて貰った話とだいたい一緒みたいです。フリーパスがいつ稼働したのかは分かりませんでしたが、聖域の中に入れた訳ですから、その前に解除されていた事になりますね」
「ロイクが瀕死の状態になり神授スキル【フリーパス】が稼働。行動移動に関するほぼ全ての干渉を無効化するフリーパスの効果で聖域内の精域へ移動。マルアスピーはロイクを気に入り意識を取り戻さず眠り続けるベッドの上の唇に唇を重ねたね。神授スキル【創造神のきまぐれ】が発動。この発動と同時に大樹の加護を得たロイクは、2つの力。元々は創造神の力でしかないがね。創造神の本流の神気と、間接的神気。そして大精霊の力を得た。間接的な神気を加護を受けた者と与えた者が活用出来る様に、創造神は中精霊以上の存在が与える加護にKissを組み込んだと考えられれるね。これはスキルでは無いね。視認可能であってもスキルで無い以上効果は推測するしか無かったね」
「なるほど」
「そこにBaiserが神授された」
「そうですね」
「あたしの勘は正解だったね。Kissは精霊によって得る加護の効果の1つだね。精霊側の能動。得た側は受動でしか無いね」
「ふむふむ」
「あたしが把握している限りではだね。10回でKissで1つ育つね」
「10回?」
「マルアスピーとロイク。君達のKissの回数だね」
「ブゥ―――ッ。な、何言ってるんですか。って、言うか何数えてるんですか!」
「数えたのは、気になった時からだね。Kissが1上がった時から次に上がるまでの回数を数える事で、凡その確証を得たね」
「真顔で変態行為を告白ですか・・・」
「失敬なっ。これは、仮説と検証に基く高尚なる・・・言うなれば、好奇心だね」
「ダメじゃ無いですか」
「好奇心は進化発展の為には不可欠な物だね」
「誰もそんな話して無いです」
「今、あたしがしてるね」
・・・こ、こいつは・・・
「まぁ~夫婦間の事を恥ずかしがる必要は無いね。皆知ってる事だね」
「皆、知ってるって何をですか?」
「マルアスピーとロイク。アルとロイク。3人の事に決まってるね」
彼女達が言いふらす訳が無い・・・どうして・・・
「女の勘は男の勘の18倍は凄いね」
「それで、KissとBaiser・・・あれ?前にアルさんとKissした時は、光りましたよね?」
「うんうんだね」
「今って何か起こりましたか?」
「余りに強い変化過ぎてだね一瞬のホワイトアウトで済んだね」
「何か起こってたんですね」
「当然だね。自分のステータスを確認するね」
「カンストしちゃってて見ても変化何か無いですよ」
「神気がヴァリアーブルの短剣を装備していない状態でも凄い事になってるね」
「何が起きてるか説明して貰って良いですか?」
「Baiserがあたしにも創造神によって神授された様だね。あたしの神気は2倍になったみたいだね。元々神気が数千億以上だね2倍になってもどの位強くなったのか分からないね。ハッハッハッハァ~だね。・・・それでロイクのBaiserは6から16に上がったね」
「何で10も一気に・・・?」
「あたしにロイクが能動的に1度Kissする事で、10上がるのか試して見たいとは思わないかね」
確かに実験するだけの意味も価値もある。来たる日に備える為にもそうだが、何よりこういうタイミングが夫婦のタイミングだと言うならそうなのだろう。俺は甲斐性が無いんじゃ無い。創造神様公認の嫁や許嫁は違法でも犯罪でも無い。当事者の自由意思が何処にあるのか疑問を覚えない訳では無いが、この世界で最も祝福された形の1つだ。
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「確かに1度のKissで、Baiserが10上がるみたいですね」
「あたしの神気は、1度のKissで、Baiserが1上がる度に、倍数で増えてるみたいだね。2倍、2倍なのか、2の二乗なのか知りたいね」
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「倍数で増えるみたいだね」
「・・・Baiserが36になりました。・・・」
「どうしたね」
「マルアスピーの話をしても良いですか?」
「構わないね。アスピーがどうしたね」
「俺の神気が急激な上昇をしているせいで、彼女への負担が大きいみたいなんです。それなりに強い精霊気ですら、弱過ぎて存在の有無しか判断出来ずにいるみたいなんです」
「本来は、与えるだけの加護だね。ロイクが創造神のきまぐれを所持する存在だった事で、アスピーは与えられる側にもなってしまったね。理想的な夫婦の形だね。慣れるしか無いね。神授スキル【シンフォニー】は、神気を持つ存在なら喉から手が出るね・・・」
「そんなに欲しいですか?」
「当然だね。例えばだね。アルが、ロイクと神授スキル【シンフォニー】を共有したとするね。アルの神気はBaiserの効果+ロイクのリアルタイム神気。アルはあぁ~いう性格だね。望む事は無いがだね。強く成りたい。神格を上げたいと貪欲なる存在には理想的なスキルだね」
「なるほど」
「アスピーに、Baiserが神授されない理由は、今の話から察するに、シンフォニーが神授されているからだね。自身が与えた加護のKiss効果とロイクが神授されたBaiser効果をアスピーは、シンフォニーを所持する事で、ロイクを介して得ている事になるからだね」
「何て言うか、俺が考えてた疑問の答えというよりも、これマルアスピーや他の皆の事に関する話みたいですよね」
「そうでも無いね。これは大いにロイクに関わる話だね。今日の事は大いなる前進だね」
「確かに前進って言えば前進ですが・・・」
「どうしたね」
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......変だね・・・」
「どうしたんですか?」
「何て事だねっ!・・・ロイク。君にスキルが強制神授されてるね」
「強制神授?何ですかそれ!」
「創造神の御節介が炸裂したね」
「はぁ~?」
「信じられないね」
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「創造神からの強制神授ですか」
「はい」
「ロイク様」
急に改まったりしてどうしたんだろう。
「は、はい・・・」
「フォルティーナ様とのKissは1度で、フォルティーナ様の神気は2倍に成長して、ロイク様はBaiserが10成長するのですよね」
「3回、能動的にKissした現時点での話ですが、そうみたいです」
「私はBaiserが未だに最初のKissの時のまま2です。Kissは10回以上してるはずです」
「は、はぁ~・・・」
ギャンブルの聖地で、フォルティーナとトゥーシェの前で話内容では無いと思うのですが・・・
「ロイク様から能動的にKissして貰った事は、最初のあれだけだからいけないのです」
「いけないとか良いとかあるんですか?」
「あります。私にも能動的にKissしてください。フォルティーナ様と同じ回数お願いします」
「おおおぉぉぉ―――なのじゃぁ~。やれなのじゃぁ~。ブチュゥ~っと、言ってしまうのじゃぁ~」
このアホ悪魔がっ!・・・こんなところでKiss何か出来るか!・・・
「戻ったら。戻ったらで良いすですか?」
「戻るというのは、自宅にという事ですか?」
「そ、そうです」
「分かりました。確かに・・・こういう事は他人に見られてする事じゃ無いですよね・・・」
「そうですよ」
「絶対ですからね」
「は、はいぃ―――・・・」
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大樹の加護の1つKissは、マルアスピーから能動的にKissを10回与えられる事で、Kissの効果が1上がる。現在、大樹の加護のKiss効果は7。
神授スキル【Baiser】は、俺が能動的にKissする事で、Kissした相手と俺のBaiserのレベルが上がる。現時点で分かって居る事は、フォルティーナとのKissは1回で、俺のBaiserのレベルが10上がり、フォルティーナのBaiserのレベルは1上がる。フォルティーナのBaiserのレベルは現在3で、①神気×2=②神気。②神気×2=③神気。3神気×2=④神気で、たぶん兆とか京の単位らしい。アルとのKissはこれから詳細が分かるだろう。マルアスピーとのKissはたぶん、俺のBaiserのレベルが36。フォルティーナから30でアルから1なので、マルアスピーとは5上げた事になる。能動的なKissが条件だとすると・・・俺からの記憶はジャスト5回。1度のKissで俺のBaiserのレベルが1上がると思われる。
フォルティーナやアルの話では、トゥーシェも異界の存在。Kissする事でBaiserが上がるはず。夫婦だし誓いは重要。
神気に関係の無い人間種8種族。(出逢ってた順番神の記録による)テレーズ、サラ、パフ、アリス、バルサ、カトリーヌ、メリア、マリレナ、バジリア、エルネスティーネに関しては、大樹の精霊種の血統が混ざっているルーリン家の一族の、サラやテレーズや俺の場合の異界の存在の定義が不明。中精霊以下の地の精霊の系統が混ざっているパフの場合も不明。
人間種人間族のアリスは、純粋な人間種人間族。(純粋なコルト下界の存在と断言出来る)
獣人族獅子族のバルサは、純粋な人間種獣人族。(純粋なコルト下界の存在と断言出来る)
妖精族のカトリーヌは、純粋な人間種妖精族。(純粋なコルト下界の存在と断言出来る)
樹人族のメリアは、先祖に精霊種を起源とする高位樹人族のマリレナの双子の妹が存在する。サラ、テレーズ、パフ、俺と同じ精霊種の血統が混ざった。人間種樹人族。(コルト下界の存在と断言出来るが、精霊気を持た無い精霊とも言える為、不明)
高位樹人族のマリレナは、先祖に精霊種を起源とする純粋な高位樹人族。(コルト下界の存在と断言出来るが、精霊気を持た無い精霊とも言える為、不明)
闇樹人族のバジリアは、純粋な人間種樹人族闇樹人族。(純粋なコルト下界の存在と断言出来る)
人間種人間族のエルネスティーネは、先祖に魔人族の血統が混ざった。人間種人間族。(純粋なコルト下界の存在と断言出来る)
創造神が態々公認にしてまで嫁や許嫁にした女性達である事から、Baiserの成長と効果の可能性があると断言は出来無いが何となく思うそうだ。
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俺の神気は、R4075年7月24日(火)20:30時点で、剣装備無しの状態で【19080】。剣装備有りの状態で【38160】。
マルアスピーの神気は、【76324】。アルの神気は、【4】。フォルティーナの神気は、【兆とか京」。因みに上級神一級のアランギー様の神気は、ピッタリ【7000万】らしい。
上神食の神様に次ぐ料理の神アランギー様は、とっても偉い神様の1柱様でした。
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「それで、創造神様の神気を帯びた財宝の話をしたいのですが・・・」
「何を言ってるね」
「そうですよ。ロイク様」
「もっとやれぇ~なのじゃぁ~」
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ありがとうございました。