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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ー来る日編ー(本編開始ちょっと前=真の序章)
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8-178 来る日と奇跡の日と執行の日の前夜 -就寝前- ③

 クラ―ラ様とモデル嬢によって間違いなくディアナ・ブルンシェルフ・ケルーナ本人であることが確認された。


 ヒステリックとまではいかないが騒がしいモデル嬢と迷惑そうに嫌そうな表情を隠すこともなく沈黙を貫くディアナ嬢。


「今日はもう遅いですし、明日もありますので・・・詳しい話は後日ということにしませんか、ロイク様」


 何故に俺? 俺に言われても困るんですけどクラーラ様。ディアナ嬢はクラ―ラ様とモデル嬢案件ですよね。

「再び失踪されては困りますので能力に制限を与え隠蔽の楽園(ヒドゥンパラダイス)の空いてる貸金庫にでも入れおきます。来る日の後皆が落ち着いた頃に改めて集まり事情聴取なり拷問なりの時間をと・・・仮に逃亡されたとしても、御安心くださいませ、マーキングを施しましたので界を飛び越えられようとも即座に身柄を拘束することが可能でございます」


 うん? 何だ急に改まったというかこの固い喋り方は・・・。


「今更逃げたりなんかしませんよ。神域の管理者様に目を付けられた時点で何処に隠れたって無駄なことくらい、子供だって知ってます・・・ハァ~・・・どうやったらドリアードになれるか本物のドリアード様に会って方法を教えて貰いたかっただけなのに・・・楠のお爺ちゃんが楓様か聖樹様なら何か知ってるかもって教えてくれたから森に入ったのにどの木もそれっぽいし話し掛けても無視されるし...... ~ ......ホント何なのよあの森はっ」


 知ってる名前が結構沢山あったけど、その前にだ。

「親父」

「あん?」

「ディアナ嬢を保護した森ってもしかしなくても大樹の森だったりするのか?」

「もしかしなくても大樹の森に決まってるでしょうが」


 決まってるかどうかは別としても。・・・聞くだけ無駄なような気もしなくもないが、まっ一応。

「どの辺りで保護したか覚えてるか?」

「うーん。それがなっ!! 不思議っちゃぁー不思議な訳だっ、何つってもよ東モルングレー山脈の北端に出現したらしい闇の迷宮の前で迷宮に入る前に飯食って昼寝したらなっ、何かビビビッて感じちゃった訳よぉー、で、でなっ、フラフラッフラッフララつう感じで直感に従ってフラフラしてたらよぉーそれが落ちてた」

「それ言うなっ、私にはディアナというドリアードっぽい名前がちゃんとあるんだ。私のことはディアナちゃんと呼ぶように」


 ドリアードっぽいって・・・まっいいや。

「東山脈の北端か。スタシオンエスティバルクリュの目と鼻の先に・・・」

「あ”ん? ちげぇーよ。飯食って昼寝してフラフラしてたのはその辺りだけどよぉー、それを拾ったのは大樹の聖域から西に九メートルあぁ―――八メートル七十ちょっとセンチメートルくれぇーだったかなっ!! まっそれくれぇーだったはずだっ」


 こまかっ。というか、北端の話はどうなったんだ?

「親父、北端でフラフラしてたのはいつ頃の話で、聖域の傍で保護したのはいつ頃の」

「だからよぉー最初に不思議ちゃんだって言ったでしょうがぁーまったくよぉっ!! 良いか、昼寝したつってもよせいぜい三時間か四時間くれぇーだ、で、そこから四、五ラフンくれぇーフラフラしたとしてもだ。大樹の聖域の近くまで行ける訳ねぇーだろうがっ」


「ロイク様。バイル殿はディアナ嬢の跳躍(ジャンプ)の軌跡を辿ってしまったのではないかと。何となく理解が及んでしまったと言いますか一連の流れを把握するに至ることができました」

「ほらっ、ほらなっ、ロイク。世の中分かる奴には分かっちゃうもんなんだよこれがよっ!! つう訳で、詳しいことは全部桜の木の姉ちゃんに聞いてくれっ」

貴重な時間をありがとうございました。

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