8-172 来る日と奇跡の日と執行の日の前夜 -chefアランギー・公認の嫁・公認の許嫁・他多数- ⑤
でもって五つ目が。
「神格とか神能とか神格位とか神権とか呼称とか自宅の概念を明確にすることで、神、見習い、亜神ウチではスー、半神最近やっとデミゴットとかマモで慣れて来たところだったんですが、まっまた一から頑張って覚えるつもりです。おっと、それで、不明瞭だった部分を浸透し易いように神は沢山存在していますよってサクッと受けて入れて貰えるように統一しちゃおうって・・・これの何処に納得がいかない部分があるんですか?」
「そこからかね。ハァ~~~アッ!! アランギーでもロイクでもこの際誰でも構わないね。アタシは何だね?」
「「「・・・」」」
こいつ遂に自分が何者なのかすら忘れてしまった・・・ってことはまず無い・・・無いよな・・・。
フォルティーナの残念な表情をコッソリチラ見しド忘れや冗談の類で発言した訳ではないことを一応確認しておく。
「フォルティーナ、皆何を今更って感じで逆に心配しちゃってるとか理解できてますか?」
「まぁー良いねロイクでこの際構わないね、このアタシが一体どれ程までに優れた存在であるのか口にすることを許してやるね」
いつも通りなのにちっとも安心できない・・・。しかも無性に腹が立つし。
「造神様、正式には最高神であり創世神であり絶対神であり、コルト下界では世界創造神の名で広く信仰されている一番偉い神様の次に偉い神様がフォルティーナだって話でしたね」
「何を言っているね全く違うでしょうがだね。創造神の気まぐれによってアタシは大上神から天上神とか聞き慣れない身分にされてしまった哀れな女神だね」
さっき整備されたばかりだから聞き慣れないのは当たり前の話なんだが・・・。
「フォルティーナだけが変わったんなら大変だなって少しくらいは思ったかもしれませんが、結構大規模に変わった訳だし、皆で仲良く新体制に慣れるしかないんじゃないんですかね」
「ほぉ~・・・これはこれは流石でございますねロイク、神格位は持たざるも神格は持ち得る、さながらアンシャンレジームに陶酔するシュルレアリスム新しくも形無き自由を謳歌する者、君は良いね、神格を持ち得るのみの神成らざる存在、神としての制約も受けず道理に従う必要もなく、されど基本的には神に最も近くそして下界の民にさり気無く寄っている・・・何だねこれっ!! こんな不公平を許してしまったが最後あぁぁぁぁぁ自由は死んだね、創造しておきながら破壊までもを熟すこの阿呆冥利、顔を合わせる機会があったら言ってやるね」
「明日、会えるじゃないですか」
「・・・そこまで急いではいないね」
貴重な時間をありがとうございました。