8-158 来る日と奇跡の日と執行の日の前夜 -フォルティーナ- ④
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的外れな回答に悩まされた質問タイムが終わり、水回り大地の配置の打ち合わせもやっとのことで最終段階だ。
≪「...... ~ ......・・・。ロイクにしてはそれなりに纏まってはいると思うね、ただこれはちょっと微妙・・・まぁーこんな感じも極稀にありだとは思うね・・・」
≪「当日その時になったら連絡するから微調整しようって、だから今はざっくりと大まかで良いって言い出したのは何処のフォルティーナ様でしたっけ」
≪「循環も大事だとは思うね。だがしかしだね、美を追求するあまりどうしてもそれなりに余ってしまうね、それを無駄なく再利用する最善の方法が地中深く埋めたり宙に浮かべたりすることだと説明したはずだね」
貴女神様は何度同じ話を繰り返せば気が済むんですかね、ホント。
≪「さっき自分で言ってましたよね。「アジアル、ドゥマーグ、リーメヅ、ヂィンヅ、ビャヂガ、ズジラン、六つの月に関しては多いと面倒だからこの際一つにまとめてしまうつもりだね」って。だったら陸と海を決めてから自然の力の循環と照度と輝度を調整して、もしそれで足りなかったら「美を追求して余った分を月に使うのも悪くないね」って。ただ、余った分は基本的には埋めるというか「盛って見晴らしの良い山にするのもありだと思うね」って」
つい数ラフン前に話したことくらいだけでも覚えておいて貰えませんかね。
≪「あぁ―――言ったような気がするね。一の月とか一月とか兎に角紛らわしくて誤解を招きそうな悪意は嫌いだから全部まとめて月にしてしまった方が覚え易くて良いねって言ったかもしれないね」
紛らわしくて誤解を招くような悪意って話はしてなかったけど、何か納得してるみたいだし話が進むなら、訂正する必要はないだろう。
≪「と言う訳で、明日は置いてみてフォルティーナの美的センスが何かを訴え掛けて来るようだったら、その都度共鳴で話し合うってことで間違いありませんね」
≪「ふーむ・・・概ねそれで構わないね」
構わないって、この提案してきたの・・・まっいっか。
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冷たいプー何たら茶を細いストローでチビチビやりながら一息ついていると。
「「ロイク様」」
「ロイクさん」
「陛下」
サラさん、テレーズさん、アリスさん、サンドラさんが近付いて来て俺を取り囲んだ。
「珍しいですね、四人が揃ってるなんて」
少し前までは結構な頻度で見かけていたが、サンドラさんが修練だ修行だって騒ぎ始めた頃から余り見かけなくなり、今年に入ってからは一度も見かけていなかった四人組。
久々に四人が揃ってるところを見たけど、相変わらず仲が良さそうで何よりだ。
「明日の奇跡の日のスケジュールについて確認しておきたいことがあります」
サンドラさんの話に相槌を打つサラさんテレーズさんアリスさん。
この四人のことだしタブン模擬戦の話をしに来たんだろう。
「模擬戦の話ですか?」
「「「「はい」」」」
貴重な時間をありがとうございました。