8-137 来る日まであと二日 ⑥ 二柱の祖神様
朝食後の優雅で贅沢で賑やかでグダグダだったティータイムを終え、エリウスとパフさんと共に国王執務室へと移動し午前の公務をタブレットで処理しサクッと終わらせ、明後日の来る日に御光臨なされる創造神様をどうおもてなしするか悩んでいると。
フワァッ♪。
フッ。
KANBE下界の祖神華南姫神様と大天姫神様が宙から御姿を現した。
執務席を挟み間髪を入れず語り始めた二柱様には申し訳ないと思いつつも拘りの応接セットのソファーを勧めタブレットの収納から淹れたばかりの神茶をお出しする。
祖神様を目の前に立たせ、それなりに高価な椅子に腰掛け御話を聞く。これは流石に有り得ないだろう。
・・・
・・
・
「...... ~ ......ですので、良くても浄化されてしまった魂が解放される最悪の場合は魂が完全に消滅してしまうと思われます」
「華南それでは分かり難いだけですよ。こちらの世界では分かり易く丁寧に話すことが基本だと学んだばかりではありませんか」
「そうかもしれませんが、フォルティーナ達を見ていると私達の世界の一部にもその存在が確認されている滑稽な下界の民等を彷彿と」
「そうかもしれませんがそれでは友誼の為になりません。コルトとKANBEの未来には蓋然性があります。歩み寄りを可能とする心のゆとりに溢れています。新しき世界彩色を施されず始まりのまま存在し続ける内なる空間、KANBEに巣食う言葉の通じぬ輩等が振り翳す荒唐無稽振り撒く疑心暗鬼、こんなにも愚かしく低俗な精神を持ち込む必要がどこにありますか、ありませんよね」
「持ち込む気などありません、少しばかり分かり難いニュアンスを多めに語ってしまっただけですよね、どうしてそのような腐った魂等の話になってしまうのですか」
「お忘れですか、フォルティーナ達を見ていると通じぬ輩等を彷彿すると口にしたのは華南ですよ」
「・・・言いました・・・けど」
・・・
・・
・
KANBEの深刻な問題について議論し始めた祖神様方。タブンだけど。
話が通じない輩とか仰ってるしどこにでもそういう奴って居ますよねと心の中で相槌を打ちながら、聞いてませんよアピールで神茶を啜りながら茶器を喫するフリをしていると。
大天姫神様が突然本題を語り始めた。
貴重な時間をありがとうございました。




