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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ー来る日編ー(本編開始ちょっと前=真の序章)
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8-117 来る日まであと三日・教会跡地に教会を ⑤

「...... ~ ......ゴフォッゴフォッ・・・フゥー・・・申し訳ございません陛下、良い具合に良い物を貰ってしまい些か呼吸の方が・・・」

「ハハハ・・・まぁー何て言うか落ち着いてからで構いませんよ」

 今直ぐにでも建立してサッサと帰りたいなって、ホントは思ってたり・・・。


・・・

・・


「...... ~ ......私の経験...... ~ ......今日も昨日と同じように穏やかで平和な一日になるのだろう。・・・それは一瞬の出来事でした。笑顔や営みなど簡単に奪われてしまうものなのだと、省み愚かだったと悟ったのが正にその時でした」

「卿、ちょっと良いですか、これって何の話をしてるんですか?」


「カラクリが解き明かされた今となっては、この、私の目の前で起こった悲劇は先日起こった大規模失踪と同じであったと断言できます。宙に亀裂が走りその亀裂が崩れそこに漆黒の穴が姿を現した瞬間人々が家畜が草木が吸い込まれた。正に刹那の出来事、思考が追い付く以前の問題でした。・・・陛下、先日の件と同様であると断言したからには、この記憶は非常時におけるそれだったのです。吸い寄せられる感覚を身体が記憶していたことが仇となり瞬き程の時間で消えた者達を穴に吸い込まれたと思い込んでしまっていたのです。実際には古の文明と共に消失した転移それに限りなく近い何かだったのですから」


 えっと、教会の場所の話をしてたはずなんですが・・・何故に歪みの話、え?


「このように、勘違いしていたことで、目の前で起こった三度の悲劇、そして両親祖父母先々代の長老達から聞いた彼等が体験した十を超える悲劇、百を数える先人の記憶とを同じ物だと考えもしなかったのです。二度に渡って起こった先日の大規模失踪は私の勘違いがなければもっと早く解決していたと思えてならないのです。他の世界へ迷い込んでしまった同胞がその世界で生き永らえ種を存続させていた、私達の世界へ迷い込んでしまった他の世界の者をもっともっと早く知っていたなら・・・この地にあった国も旧教も誕生することはなかった。同胞達が利用され命を落とすこともなかった・・・」


 あぁーうぅーん・・・エリウス以上で、当然と言うか・・・高位(ハイ)の方だけど樹人族(エルフ)ですからね。とはいえ、今は申し訳ないけど。

「マクドナルド卿。歪みが原因で何処かへ飛ばされてしまった人達と来てしまった人達の話は来る日が終わったら同じ悲劇はもう二度と起こらないって大々的に発表してお祝いって話になってるじゃないですか。なんで、犠牲になった人達のことはその時に話しましょう。忘れない為にも・・・胸の中に生き続けて貰いましょう。で、ですね、今は淡泊で申し訳ないんですが建立の話に集中したいなっと・・・」


「これはっ私ともあろうものが不覚を・・・申し訳ございません。目の前で起こった悲劇、人伝に聞いた悲劇の多くが今は教会となっている地で起こっていると話したかっただけだったのですが・・・子供達の姿が目の前から一瞬で消えたあの時のことを思い出し、つい・・・ですのでここに孤児院を併設する件に関しましては私も反対の立場をとらせていただきます。対案なのですが、・・・この場所には教会のみを建立し、市街地のクローバー学園とその周辺の土地を一度更地とし孤児院と学び舎を建てる。差し支えなければ治癒院療養所といった回復施設を併設させたい。この、マリーの初期の提案を支持させていただきます」


 ふむ、それって、レディーマリリンさんが幾つか提案してきた微妙に違うだけの案の中で一番最初の奴じゃん。一言、レディーマリリンさんの最初の案を支持します。って言ってくれればグダグダと無駄に長くは...... ~ ......。

貴重な時間をありがとうございました。

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