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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ー来る日編ー(本編開始ちょっと前=真の序章)
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8-113 来る日まであと三日・教会跡地でエリウスは ①

「それはそうと違和感ではないのですが理解し難い状況と言いますか現在進行形で不思議に感じていることがあります」


 おっ早速ですね。やっぱ目や耳が多いと違いますなぁ~。

「不思議ですか・・・続けてください」


「はっ、それは当初感じていた心地良さが無くなったこと、と...... ~ ......」


 ここで心地良さ?


 周囲を見回す。


 雑木林に囲まれた開けた平地に薄っすらと雪が積もってるだけのようにしか見えないここにか? ・・・おっ! 雪でできたゴーレムがいる・・・って何だただの雪だるまかよ。


 アンガーレム様が雪見酒用に作ったと思われる手足の無い二段重ねの小さな雪だるまからアンガーレム様へと視線を上げる。


 大好きなお酒の力を借りて実に心地良さそうだ。・・・しっかしぃー、どうやったらあんなに楽しそうに一人でお酒が飲めるんだろうな、一人酒とかしないから良く分からん。


 意識を後方に立つエリウスへと戻す。


 普段居ることの多い大樹の森とは違うけど確かにここも大自然っちゃぁー大自然の中・・・だけど・・・ここはちょっと。

「殺風景で哀愁が・・・一人だったら結構きつくないですかね、ここ」


「ここに来た当初とは異なり現状であれば主殿の仰る通りだと思います。本題なのですが、当初は心地良さを感じていたのですが、徐々に薄くなって消えたと言いますか全く感じなくなってしまったのです。かと思えば、ここ最近では当たり前のようになってしまった怒りや嘆きといった負の感情と悪気(アッキ)が急激に濃くなりました。突然哀愁を感じるようになったのはそれらが心に影響を与えているからです。そしてもう一つ、今にして思えば不思議だなと思うのです。ここに来た当初ここでは全く感じなかったのです、負の感情と悪気を」


 あぁ~~あぁ~はいはいそっかぁーだよなぁ~、そういやエリウスに今回の計画のこと。

「話すの忘れてました。後で説明するんで心地良さについては今は忘れてください。という訳で、はい、他に何かありませんか?」


≪「秘匿すべき案件のようですので共鳴(こちら)で失礼致します。この状況は、主殿が何かを行ったからなのですね」


 あっそっか、共鳴(レソンネ)とか眷属間の念話で話せば良かったのか、すっかり忘れてわ。にしても後で話すって言ったのに知りたがり屋さんですなぁ~エリウスさんも、って、まぁーそうだなお預けは伝え忘れた分で勝手に相殺、という訳で。


 後方に立つエリウスへと向き直ってから共鳴(レソンネ)を再開する。


≪「ですです。実は昨日、来る日を前に循環が隔離された状態の場所があるのは不安要素でしかないですよねってウェンディーネ様から相談・・・情報の提供がありまして」


 あっ・・・態々共鳴(レソンネ)で話してるのに振り返っちゃ意味ないじゃん。


≪「それがここ・・・ですか」

≪「ですです。ナチュラルハイジン教会の跡地に神気の淀場が示現しちゃったみたいで、この辺りを中心に生ある存在が存在を維持し続けられない存在否定の空間が出来上がちゃったらしんですよ、あっ皆には気付かれないようにですが極薄の結界を展開しておいたんで害とかは気にしなくても大丈夫です。それで実際来て()てビックリってね・・・結果的にはって話ですが思ってたよりも頑固で。いやぁー流石は神気ってねホント神様さまさまですよハハハ」

≪「あの・・・私が心地良さを感じていたのは」


≪「俺が今立ってる場所を中心に広がっていた存在否定の空間ぶっちゃけ只の神聖域でしかないんですけど」

 不安定な神気が複雑に絡み合った何故だかとっても修祓意欲の高い暴走した神気のですが・・・。


≪「神聖域ですか。創神殿や離宮の本殿神殿の最上階にあるものとは全くの別物・・・のような・・・。それ以上に結界があるとはいえ、腑に落ちません。レディーマリリン殿パフ殿の同行を御認めになったのは何故でしょうか」

≪「神気が限りなく(イチ)に近い状態で暴走していた訳なんですが、この話はまぁー一先ず置いとくとして。先に質問に答えておきます、レディーマリリンさんを連れて来たのはこの辺りに詳しいからで、パフさんを連れて来たのは昨日の各支店長との打ち合わせに連れて動くのを忘れちゃって、しかもウェンディーネ様から聞いた話を報告し忘れちゃったからです。で、話を戻しますが、神気を持ってるエリウスが否定されたら寧ろ大変な話なんですよこれって、それこそ神界案件レベルの大問題」

≪「・・・来る日を目前に何処も彼処も慌ただしく、報告漏れ報告のし忘れが相次いでいるとの報告は受けていましたが。主殿がそれを率先していては全くもって示しがつきません」


 今に始まった訳じゃないんだし、多目に見て欲しいところなんだけどなぁ。まっ適当にスルーするって感じでいっかなっ。

≪「今は俺の話は置いといて、ようはエリウスはちゃんと正式に間違いなく神様だってことです。管理者の基礎の本の最初の方に書いてたあったんですが、神気って神格位の根拠の一つで神気有する存在を肯定することしかできないらしんですよ。これ一般教養らしんでエリウスも覚えておくと良いかもしれないです。で、話を戻します。存在を肯定してくれる空間に居たら誰だって心地良さを感じると思うんですが、エリウスはどうです」

貴重な時間をありがとうございました。

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