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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ー来る日編ー(本編開始ちょっと前=真の序章)
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8-099 無駄な時間、何処吹く風(余談とも言う)

―――アシュランス王国・王都スカーレット

 エルドラドブランシュ宮殿・3階

R4076年01月10日(樹)26:30―――


 夕食(ディネ)と食後のティータイムを終えリビングルーム(メイン)へと移動した。


 時間の無駄でしかないから止めませんかと一応言ってはみたものの、二柱の祖神様に押し切られる形で設けられた説教タイムがこれから始まるからだ。


・・


「フォルティーナ、聞いているのですかっ!!」

「何を言っているね、アタシの耳は創造世界の隅々のくだらない寝言までもを拾ってしまう優れものだね。同じ部屋の目と鼻の先に居て距離感を欠いた言葉が聞こえない訳がないね。ハァーまったく、家族団欒の貴重な時の中に珍しい顔ぶれが混ざっているからこれから祭りでもと期待していたね、本当に君達にはがっかりだね」


「相変わらずですね貴女神(アナタ)は・・・少しの時間で構いません、真面目に話を聞いて貰えないかしら」

「さっきから聞こえてるね。話したいだけ話せば良いね」


 フォルティーナの神茶を啜りながらの気のない言葉に、二柱の祖神様は微妙に顔を引きつらせ軽くに握った拳をプルプルと震わせていた。


 だから言ったのに。大天姫神(オオアマヒメガミ)様も華南姫神(ハーナンヒメガミ)も俺より長い付き合いなんですから、そこに居るソレとの疲れない付き合い方出来る限り関わらない触らない目を合わせないで行けば良いものを・・・。


 ミューさんとマルアスピーが不在の家族の中に、大天姫神(オオアマヒメガミ)様と華南姫神(ハーナンヒメガミ)とフレアリース様と梅様と竹様と蘭様と菊様とchefアランギー様とクロコダイアン様と遊狐(ユーコ)様と悪狼(アッオイ)神様とフラン様とあとエリウスが加わって始まったお説教タイム。


 一際煌びやかで豪華な一人掛け用のソファーに腰掛け何食わぬ顔で神茶を啜っているフォルティーナとフォルティーナを取り囲むように陣取ったちょっと怖いくらいな真面目な表情の皆様。


 決して響くことのない無駄な時間。


 何が悲しくてコイツの正面に座ってなきゃいけないんだよ。誰だよここにお気にのソファー置いた奴 ・・・・・・って俺じゃん。・・・明日は気分転換に数万年ぶりに模様替えでもしようっと。


「さっきから気になって聞くタイミングを見計らっていたね」

「何をですか?」


「オオアマヒメ、君に聞いたところで欲しい答えが返ってくるとは思えないね。それでも良いかね?」

「えぇ、仰っていただかないことには答えようもありませんし」

「ミューとマルアスピーはどうしたね。マルアスピーが居ないとどうにもシックリ来ないね」


 へぇー意外だ。フォルティーナでもそいうこと思うんだな。


「ミューさんとマルアスピーさんでしたらクラーラさんとエヴァリーとアンガーレムとで冥の深淵を探索しています」

「はぁあっ!? マルアスピーはいったい何をやってるね。あんなつまらないところ一回行けばもう要らないね、まったく精霊はどうしてこう好奇心旺盛で何でもかんでも首を突っ込みたがるのか理解に苦しむね、アタシのようにもっとこうどっしり構えていれば向こうから勝手に寄って来るものを嘆かわしい、良さと言えば良さでもあるがだねアタシとしてはその無駄がどうにも我慢できないね」


 ・・・フォルティーナさんや今の貴女神様(アナタ)のその言葉そっくりそのままお返ししても?

貴重な時間をありがとうございました。

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