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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ー来る日編ー(本編開始ちょっと前=真の序章)
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8-090 初めての神界は始まりの創神殿を背にして

 心の準備をする間もなく急展開で来ちゃいました。・・・神界に。って・・・これは無いだろう。


「フラン様、悪狼(アッオイ)神様、これってあってるんですよね? 良い感じに倒壊じゃなかった朽ち加減が絶妙というかこの趣のある木造の建物が中央警察署なんですよね? って居ないし」


「ここが中央警察署であってますえ」

「正確には始原一丁目一番地二号区神道一号線下り警邏詰所内始原警察署です」

「うおっとビックリした・・・」

 左腕を悪狼神様右腕をフラン様に掴まれ挟まれるように転移したはずなんだが・・・何故に二柱(フタリ)とも後ろに?


「って・・・」

 振り向いた瞬間視界に飛び込んできた滅茶苦茶巨大な建造物に言葉を失った。


 神眼を強く意識したのに・・・エラーって、マジかよ。


「始まりの創神殿、私達の源流であり世界の起源。私達が居るこの世界限定ではありますが皆等しく始まりの創神殿より零れ落ちました」

「ようするにロイクはん、あれどすえあれ」


 あれと言われても。・・・全く話が見えてこないんですけど。

「えっとどすなぁ。フランはんはウチ等は等しゅう自分自身のことを一番理解してへん一番理解できひん言うてるんどす」

「えっと・・・つまり?」


「つまりどすなぁ。ウチ等は自分自身のことは自分自身が一番良う分かってると錯覚した状態が正常で」

「先に訂正しますね。アッオイの言うウチ等ですが私達神ではなく下界の民や天使達のことです」

「イヤイヤ神に成り立ての柱や下級神の中にもチラホラと錯覚したままのがおりますやん」

「・・・確かに・・・そうとも言えますが」


 ・・・この二柱(フタリ)が脱線とは珍しいこともあるもんだ。うんうん。


・・・

・・


 うんうん微笑ましい光景だ。心做しか空気が美味しいような気も・・・。


「...... ~ ......勘違いした柱の話は置いといて。今は自分自身のことが一番理解できひん、そやさかい、視ることできひん。まずはこっちの話をロイクはんに理解して貰わしまへんか?」

「あっ! ・・・そうですね、そうですよねそうしましょ」


・・・

・・


「ほぇ~なるほどねぇ~・・・」

 目の前にある混凝土の煉瓦を積んだようにも見える左右の端が地平線の彼方に消えて全く見えない滅茶苦茶巨大な建物は創神殿の大本始まりの創神殿で、創造神様は日々あそこから御見澄ましな訳か。


 神眼で()ることができなかったのは、俺達は皆あそこから始まったからあそこは俺自身でもあるから。


 創造神様は、個の精神を守る為全ての下界の理で理解出来ていると勘違いするようにした。


 個が個自身のことを一番理解できていない以上始まりの創神殿を視ることはできない。理解できないのだから・・・。


 なるほどとは言ったけど意味がサッパリ分かんないんですけど。自分自身を神眼で視ることはできるのに何故に始まりの創神殿は視ることができないんだ?


「受け入れることは難しいことだと思います。納得するには時間が必要だと思います。ですのでせめてこれくらいお教えしますね。始まりの創神殿の素材は、白木の檜、黒檀、紫檀、黒水晶、煙水晶、銀水晶、金水晶、水晶、翠玉、蒼玉、紅玉、太陽石、珊瑚主に桃、大理石白黒、光が反射してキラキラと輝いているのは主に硝子です。このことから金剛石の創造が比較的近年だったことが分かりますね。因みにここからはちょっと小さいですがあそこが正門華表になります。そこから西左に向かってピッタリ五km東右に向かってピッタリ七km奥行きはピッタリ2kmと四十mあります。上空から()なくても御理解頂けると思いますがかなり細長い印象の建物です」


 ・・・・・・せめてって。

「へ、へぇ~」


「付け足すなぁ。高さはいっちゃん高いあの飾りの部分がピッタリ八百八十八mあって、一番低いとこは華表の真ん前にある屋根で確かだいたい三十八mと八cmやったはずどす」


 ・・・そ。

「そうなんですね」


「せっかくの神界ですしゆっくり観光したい気持ちも分からなくはありませんが、のんびりしている時間はありません、さっフォルティーナ様を迎えに行きましょう」


 何この流れ、俺のせいみたいになって・・・。


 入り口に向かって歩き出した二柱(フタリ)の背中を見つめていると。


「そうどすなぁ、・・・ホラホラロイクはん何してるんどすか、中にはいりますえ」

「・・・はい」

貴重な時間をありがとうございました。

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