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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ー来る日編ー(本編開始ちょっと前=真の序章)
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8-082 フォルティーナ、神気強化作戦 完

 腹も空けば眠くもなる。風呂(正確には温泉だけど)に入りたくもなるし庭園の芝生でゴロゴロ転がりたくもなる。


 ここには老化も若化もない。そもそも時の理時の概念が存在しない。


 スキル、ステータス、知識、ここでは精神だけが成長する。


 ジャックポットを相手に磨き続けた忍力(シノブチカラ)は最早恬淡の心境だ。・・・そう、リシュルと俺は。


 執着とは何ぞや、心清らかに無欲無心で戯れ続け来たリシュルと俺には余りにも不釣り合いな言葉。


 だったはずなんだが・・・はずなんだが・・・。


・・

・・・


―――遡ること僅か数(ラフン)前。


 チャンチャララッラチャンチャラララララ♪

幻改(マボロシカイ)Ver.Ⅱ(ブイツー)君どす、フゥ~・・・やっと終わったなぁ。予定よりえっらい早う達成することできてほんまに良かったどすなぁ」


 終わった・・・本当に終わったのか・・・。


 戯れる者にしか認識することができないようになっているらしい宙に浮かぶジャックポットを感慨深そうに見つめる悪狼神様から安堵の空気が伝わって来る。


 間違いない、本当に終わったんだ。俺達やっと帰れるんだ。


「予定より早くはある否定する気もない、だがだ・・・祈願をこうして成就させ終わってみて思うのだ。我等はいったいここで何をしていたのだ・・・当のアレは窓口で嫌がらせをしていたアレはいったい何をしているのだ・・・と」

「ロザリークロード、貴女神(アナタ)は一つ心得違いをしています。良いですか、そもそもフォルティーナ様はいと尊き大上の畏れ多き極致の柱、世界創造神様が近傍次席にあって諸事万端を見守る柱なのです。汎用極まった些末な雑事など下に存在する私達で十分、御手を煩わせるなどあってはならないことなのです」

「その極致で次席の女神様は諸事万端を見守りもせず、この先にある窓口を担当する天使共に今も尚絡み続けておるようだが・・・これこそ些末な雑事であると我は思うのだが・・・」

「御心のままに、私達がその御意思その御意向に従うは当然のことであり絶対です。何より、何よりもです、大上の主柱であらせられながら身辺自立誠に以て御立派素晴らしいことではありませんか」


 創造神様に次ぐ神様なんですよ嘘臭いけど。一応凄い神様なんですから着替えとか食事とかトイレとか風呂くらい自分でできて当然だと思ってしまうのは冒涜とかになってしまうのでしょうか、遊狐様、悪狼神様、フラン様、ロザリークロード様。バジリアさん、マリレナさん、あっ序にエリウスさんや。


「神気よりも金を優先することが素晴らしいことであってたまるかっ!! (オノ)が神気を我等に任せ(オノレ)は金品を理由に業務の妨害とは天使共も我等も哀れだ。哀れ以外に相応しい言葉があるのであれば喜んで聞いてやろう、フランよ是非とも聞かせて貰いたいものだ」


「まぁーまぁーまぁ――――まぁーロザリークロードもフランも今日の所は家に帰れるってことで全部綺麗に水に流しちゃうってことでいいじゃないかキューンキューン。ロイクが頑張って交渉してくれたおかげでレートが見直されて後百六十四万年以上もかかるところを一万年やそこらで終わらせることができたんだ。これって盛大に祝うべきことでしょう、運のアレのくだらない話なんかしてないでここでも良いし下界冥に戻ってからでも良いしコルトに戻ってからでも良いしもう盛大にこれってお祭りでしょう、酒に肉に悪戯に音楽と踊りでぶっ倒れるまで騒ぐでいいでしょうキューンキューン」


「ユーコはんの言う通りや思う。予定とは違うてえっらい早う終えることができたのは偏に皆の頑張りがあったさかいこそどす。あれからいっぺんも見かけることのなかったミューはんとマルアスピーはんのことも心配やけど、今は素直に私達が成したことを喜び合わしまへんか」

貴重な時間をありがとうございました。

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