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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーアシュランス王国建国編ー
111/1227

2-29 始めての風の迷宮③~迷宮の一般開放と、指令⑥~

宜しくお願いします。

――― R4075年7月19日(闇)18:00


 料理の神chef(シェフ)アランギー様の力を借り移動した先には、ヒグマの丘の先端、風の断層の邪気の洞窟とソックリな風穴があった。勿論、これも俺達の世界の邪気の洞窟とは似て非なる存在だ。


「料理の神chef(シェフ)アランギー様。この風穴ですが、聖属性しかも限り無く淀みの無い清澄魔力の聖属性だと思うんですが、邪属性が噴き出し続けているのは、風穴の中って事でしょうか?」


「おんやっ!パトロンロイク殿。ここであっておりますぞ。はい。数日前に風属性の放出期から聖属性の放出期に切り替わったばかりです。約3年後に邪属性の放出期に切り替わりはずです」


 ・・・そういう事ね。


「3年もここで待ってたら、来たる日が過ぎ去ってしまうので、ここは保留にします」


「そうですか。はい。それでは・・・」


≪パンパン


 料理の神chef(シェフ)アランギー様は、顔の直ぐ右横で両手を叩いた。



 (ヴァン)の迷宮27階層・地上5階。フロアー長(BOSS)の間に、俺達は移動した。


「おんやっ!ここは第27階層。この迷宮の最終攻略地点です。はい」


「どういう事だロイク?」


「この迷宮は、フィーラの異変と関係無かったって事になるかな」


「大樹の英雄殿よ。転位陣も転位魔術も無しに先程からいったい何がどうなっているのやら。後ほど説明していただけますかな」


「喜んで。それと、フラメとブレイズとグリューエントのお礼もします」


「何故・・・高位樹人族(ハイエルフ)の中でも火属性の適性を持った者にしか扱え無い魔術の名を?」


「それも含めて後程説明します」


「パトロンロイク殿。転位陣を召喚陣に描き直しても良いでしょうか?はい」


「ちょっと待ってください」


 アランギー様。聞こえますか?


『おんやっ!レソンネですか。どうされました?はい』


 今から、(ヴァン)の迷宮の管理者として、さっきの神域とここの繋がりを完全に断ち切ります。


『出来ますか?』


 断ち切るだけなら可能です。まずは、幻の28階層を破壊します。


『分かりました』


 俺は、転位陣の術式を書き換え、転位陣から28階層に関する全ての情報を削除した。


 アランギー様。ここに転位してくる魔獣は、どうやって供給されてるんですか?


『創造神様の創造通りです。はい』


 なるほど。


 俺は、魔法陣を更に修正する。


 召喚対象・フロアー長(BOSS)ヴァンキマイラ(風牝山羊)・1匹・個体レベル60固定。召喚対象・サポートドゥートリヨン(炎魔金獅子)・3匹・個体レベル48~55流動。


 フロアーの状態が討伐完了に切り替わった時点で、魔法陣は召喚陣より転位陣へ移行。素材の回収時間を考慮し強制排出転位発動タイミング10ラフン()。転位陣に切り替わってから強制排出転位発動までの間は任意転位許可。転位先・(ヴァン)の迷宮の出入口前。


 強制転位排出後・1時間後に魔法陣は転位陣より召喚陣へ移行。


 創造神様及び創造神様の眷属神及び俺以外からの魔法陣の術式方式の変更書き換え修正無効。以降、更新書き換え修正が行われるまで、このルーチンを繰り返す。


 こんな感じかな。


「魔法陣の術式の書き換えは終わりました。今日から(ヴァン)の迷宮を解放します。ですが、思う所があるので、ヴァルオリティア帝国からは攻略や修練が出来無い様にしたいと思います」


「大樹の英雄殿よ。帝国からは出来無い様にするとはどういうことじゃね」


(ヴァン)の民の集落の祠を聖属性の結界で覆い外から誰も入れない様にします。(ヴァン)の迷宮の出入口の横に転位陣を設置し聖都スカーレットとの往復陣にします。あくまでも、フィーラが安定して信用出来る状態になるまでの臨時措置です」


「そんなに大規模な結界を扱えるとはな」



 料理の神chef(シェフ)アランギー様は、神域で用事を済ませてから、聖都スカーレットに戻ると言い残し神域へ転位移動した。


 俺達は、(ヴァン)の民の集落の祠の前で、フィーラの異変について、臨時の対策会議を開いていた。


「結局、俺達さぁー(ヴァン)の迷宮攻略しただけじゃねぇー?」


「異変の原因が分かれば都合が良かっただけで、(ヴァン)の迷宮を解放出来ただけで良かったと思うしかないだろうな」


「ふ~ん。お前がそれでいいならいいけどよぉー。1つ気付いちまった事があんだよなぁー」


「おぉ~トミーサスの英雄殿。どんな事でしょうかな?」


「爺さんの個体ベルは幾つだぁっ?」


「108だがどうしたのじゃね」


「ロイク。当たってかぁっ!」


 俺は、父バイルに言われ、神眼で大賢者マクドナルド・ガリバーと、皆のステータスを確認した。


「えっと、親父とメリアさん以外は、迷宮に入る前と同じみたいだけどそれがどうしたんだよ」


「やっぱりか」


「私、個体レベルが上がったのですか?」


「えぇ。メリアさんは、個体レベル31です。親父は58みたいだけど。・・・やっぱりって何がだ?」


「ロイクは999でぇー、もう人間としてぇー違う世界に行っちまてんだろうぉー」


 人に人間じゃ無い的な発言をするってどうかとも思うが・・・


「大賢者の爺さんや、パフパフ、アリス嬢、サラ姫さんに、テレーズっちはよぉー。普通の人間と同じ様に修練してもぉー意味がねぇー。時間の無駄だ無駄だぁっ!でぇー気付いちまったぁー訳よぉっ!(うち)の地下ってぇー」


エルドラドブランシュ(領主館であり俺の家)の地下か?」


 もしかして、額縁を潜った?・・・


「そそ。中空の離宮の別荘(神々の時代のハレム)でもいんだけどよぉー。そっちは創造神様とか神乳んがちけぇーからよっ!・・・でよっ!エルドラドブランシュの地下に馬鹿っ広い部屋があんだろぉっ!。そこに、個体レベルを上げんのに持って来いの魔獣を召喚する召喚陣を設置してくんねぇーかぁっ!」


 地下0階(れいかい)の話じゃ無いみたいだ・・・


『ねぇロイク』


 はい、なんでしょう?


ビジネスエリア(南地区)の地下には、訓練所と拘置所の他に何がありますか?』


 非常時用の食料倉庫。脱出用の魔法陣。地下温泉施設。仮眠施設。シャワーBOX。水洗トイレ。武器庫。武具メンテナンスルーム。資料保管室。金庫。訓練所は、大規模演習場。闘技場。魔術・スキル専用修練所。何か他にも結構あったと思います。


『何処かの一画に協力な結界で囲んだ部屋を準備して、(ヴァン)の迷宮の様に転位陣だけを移動手段にして、召喚した魔獣で修練する事って可能よね』


 なるほど。召喚陣で召喚する魔獣の固定と召喚し続ける原理を知る必要がありますが、あれば便利な施設になりそうです。


『えぇ』


 来たる日の為です。この件も進めてみます。


『そうね。フフフッ』


「現時点で、俺が召喚陣で出来る事は、存在を把握した魔獣を強制的に呼び出す事だけで、任意の魔獣を固定して好きな時に好きなだけ召喚出来る訳じゃ無いんだ。さっきの魔法陣は創造神様か神様が設置した物だから無限召喚が可能何だと思う。来たる日に備えて、親父や俺を支えてくれる皆が強くなってくれるのは正直有難いし、魔法陣の研究も進めてみるよ」


「おう。頼んだぞぉっ!」


「ふと思った事なのですが、ロイク様は、エルドラドブランシュやスタシオンエスティバル(中空の避暑地)クリュに大掛かりな結界を張る事が出来ますよね。個体レベル60以上もしくは80以上の人を対象にロイク様が許可を与えた者専用で、討伐指定魔獣での修練所を設けるというのは如何でしょう」


「王都の闘技場でやってる魔獣闘技を、修練目的にして、魔獣を討伐指定魔獣にする訳ですね」


「はい」


「ちょっと待った。サラ姫さんよぉー。それはダメだなぁっ!」


「親父何がダメ何だよ」


「考えてもみろよぉっ!俺はレベル58だぁっ。その案は飲めねぇーなぁっ!」


 60まで上げれば良いだけだろうが・・・


「討伐指定魔獣ですか。それでしたら、相性の悪い魔獣での修練も出来る様にしたらどうでしょうか?」


「おっ。ジェルマンガール良い事言うねぇー。即死しねぇー魔獣が欲しかったんだよぉー」


「【MP】を正確に把握して、魔術を使い分ける練習の為に、各属性の魔術の規模や範囲を測定出来る施設が欲しいです。下級魔術なら何発扱えるのか。上級魔術と組み合わせるとどうなるのか。環境を気にしないで試し打ち出来る場所があったら良いと思います」


「おぉ~パフパフそれありだなぁっ!気絶しねぇーギリギリを見極めて戦闘してくれる魔術使いが増えてくれると戦闘が楽になるぜぇっ!」


「それでしたら、攻撃に属性を付加する特化の威力や、属性を帯びた武器の正確な測定器等もあったら便利だと思います」


 テレーズさん。それ魔導具の開発次元の話になってますよ・・・


「つぅー訳だぁっ!意見が出揃った所でぇー。後はロイク。おめぇーに任せたぁっ!」



 そうなるわな・・・


 緊張感の無い対策会議は脱線し続け、良い案が1つも無いまま時間だけが過ぎた。



――― R4075年7月19日(闇)20:10


「大賢者様。もう1度確認させてください」


「大樹の英雄殿よ。マクドナルドでも、ガリバーでも構わん。大賢者は止めてくれんか。パフ殿の攻撃魔術。サラ王女様の回復補助魔術。2人の足元にも及ばぬ者が大賢者であるはずが無い」


「何だ爺さん。そんな事気にしてたのかぁー?だったら大を取っ払って、賢者ガリバーで良いんじゃねぇー?JOBは賢者な訳だしよぉっ!」


「そうですな。極魔術が扱える様になるまで、ただの賢者ガリバーと名乗る事にしましょう」


 呼称何てどうでも良いと思うんだけど・・・俺なんか、守護者、管理者、聖人、神の人、大樹の英雄、英雄、竜殺(りゅうごろ)し、副王陛下、副王、御領主、領主様、ロイク。いっぱいあり過ぎて自分でも把握し切れて無いよ・・・


「おっ!それなら俺の事は、トミーサスの英雄じゃ無くてぇっ!イーヴァルのバイルって呼んでくれ」


「イーヴァルのバイル?響きは良いみたいだけど、何だよそれ?」


「俺って、JOBイーヴァルスナイパーだろうっ!爺さんがJOB賢者で賢者ガリバーなら、俺は、イーヴァルのバイルだぁっ!」


「それなら、イーヴァルスナイパーバイルだろ」


「なげぇーって!つぅーかだせぇーしダメだ」


 ・・・好きな様に勝手に名乗れば良いだろうに。



「それで、賢者ガリバー様。同じ事を何度も聞いて申し訳ありません。フィーラの地下がおかしいと考えたのは、風の魔術を発動した際に、微妙な乱れを感じたからでしたよね?」


「そうじゃ」


「乱れが微妙だったから、風属性の聖地や精霊地での異変では無く、(ヴァン)の祠。マジックスポット(魔力活性地)だと考えた訳ですよね?」


「そうじゃ」


「風属性の自然魔素(まりょく)の乱れが風の魔術の発動時に影響した。自然の力の循環が乱れて風属性の自然魔素(まりょく)だけが一瞬乱れた・・・」


 そういえば、フォルティーナが言い掛けてた自然魔素(まりょく)を抑える魔力陣って何の事だ?


「賢者ガリバー様。フィーラには、自然魔素(まりょく)を抑える為の魔力陣とかってありませんか?」


「魔力陣でか、樹人族(エルフ)を限定してでの話じゃな。・・・そうじゃのぉ~111年前のマジックスポット(魔力活性地)の魔力暴走の際に、何かした可能性はあるが。帝国によって奴隷管理されていた時期じゃ・・・帝国側に当時の記録があるやもしれんな」


 また111年前の話か・・・


「帝国の記録ですか。総督府は跡形も無く消滅しましたよね」


「大樹の英雄殿のあの火属性の魔術は美しかったのぉ~」


「記録が保管されていそうな場所・・・総督邸や図書館や行政施設になら手掛かりがあるかもしれませんね」


「おぉ~流石だねぇー。パレスマージ(宮廷魔術師)隊から秘書官にロイクが引き抜いただけあるなぁっ!」


 あれ?親父ってメリアさんが王族だって知らないんだっけ?・・・まぁ良いか。


「フィーラの市街地の中心にある建物ばかりですね。・・・人間族の私達が適任だとは思うのですが、ロイク様やマルアスピーさんや私は顔を知られている可能性があります」


「そうなると、パフパフとジェルマンとこのお嬢とテレーズっちと俺って事になるなぁっ!それで、何すれば良いんだぁっ!」


「聞いて無かったのか?図書館とか行政施設で当時の記録を探すんだよ」


「・・・あぁ~俺って他にやる事あっからよぉー暇な奴にあたってくれぇっ!」


≪You've Got Mail (女の子の可愛らしい声)


 ん?メールだ。・・・マルアスピー。創造神様からメールが来たみたいです。


『えぇ。聞こえていたわ』


 ・・・そっかマルアスピーには聞こえるだった。


***********************


 差出人:KAMIsama

 宛先 :Roiku Rulin Charrette

 件名 :指令⑥


 指令⑥ 人間種8族が集う国を建国せよ


 期限 R4075年

    08月10日 時刻24:00:00


 依頼料:前払い分

   ①:神授スキル【武装解除】

     ※自分よりレベルの低い存在の

      武具・魔術・魔法・スキルを

      発動中に限り無力か無効にする※

   ②:殺生回避による人間種同士の

     争いへの介入許可を与える。


    :報酬 ヒミツ


 協力 集団神授でロイクの建国をアシスト

    建国の啓示は世界配信します

    R4075年7月20日0:00:00


***********************


 まじか・・・


『あら、大変ね』


「えっと、皆ちょっと良いかな。たった今、創造神様から俺宛に神授が届いたんだけど・・・」


「おぉ~メールとかって紙じゃねぇー手紙かぁっ!」


「ほう。その様な物があるのですな」


「そうなんだよぉー。こいつ創造神様と文通してんだよぉっ!ありえねぇーよなぁっ」


「・・・あのさ親父。話、続けて良いか?」


「おう」


「来月の10日大樹の日の夜までに、小人族、人間族、巨人族、獣人族、竜人族、樹人族、妖精族、魔人族。全ての人間種が集まった国を建国するようにだそうだ」


「な、何と・・・大樹の英雄殿に国を建てろと・・・こりゃまた凄い啓示じゃな」


「ロイク様。ゼルフォーラ王国は?・・・」


「サラ姫さんよぉー。ゼルフォーラ王国で考えなきゃ良いんだよぉっ!そうだなぁー・・・おっ!例えばフィーラとか帝国乗っ取っちまうかぁっ!」


 適当な事を・・・


「建国に関しては後で考えるとして、創造神様からの神授によると今日の深夜、日が明日に変わる頃に世界中の人に神授で、俺が建国に向け動く事を啓示するそうです。それと、人を殺さ無いなら人間同士の争いに参加して良い事になりました」


「おっ!」


「何だよ親父。ニヤニヤして気持ち悪いぞ」


「やっぱ。お前ここで建国しろぉっ!父親命令だ。建国しなさい」


「滅茶苦茶な事言わないでくれ」


 こいつは、絶対違う事を考えてる・・・そういう厭らしい目をしている。


「イーヴァルのバイル殿の考え良いかもしれんな」


「任せとけぇっ!なんせ俺はイーヴァルのバイルだからなぁっ!」


 こいつは・・・


「ロイク様。スカーレットはどうされるのですか?」


「どうするって、何かするつもりはありませんが・・・どうかしたんですか?」


「建国するという事は、独立するって事ですよね?」


「サラ王女様。過去に存在した連合王国なら、その心配は払拭出来るのではありませんかな?」


「連合王国ですか」


「左様。ゼルフォーラ王国。ララコバイア王国。ドラゴラルシム王国。建国予定の国。そして、今後のトミーサス王国とヴァルオリティア帝国。ただこの2つの国は奴隷制度が壁になるじゃろうな」


「一時期存在していたと言われる連合王国は、経済面と軍事面での同盟に近い物だったと教わりました」


「そういう見方もあるのぉ~。だが歴史には決して語られる事の無い話が存在するのじゃよ。人間族のゼルフォーラ王国。ゼルフォーラ王国領ランザスの領主だったワーロン伯爵が獣人族から奪い取り建国したトミーサス王国。旧トミーサス王国は猩猩オランウータン族を中心とした獣人族の国じゃった。連合王国時代のトミーサス王国は獣人族の国の時の話じゃな」


 トミーサス王国は、獣人族の国だったのか・・・


「それと、獣人族獅子族を中心とした獣人族の国だったカトムーイ獅子王国。西ワワイ王国。東ワワイ共和国。西ワワイ王国は小人族の旧都市国家ダカイラの事で、東ワワイ共和国は旧エルヴァーリズ王国の1つ前の時代の樹人族(エルフ)の国じゃ。高位樹人族(ハイエルフ)が国を譲った際に共和制から君主制へと体制が移行した」


「それは、いつ頃の話なんですか?」


「マリレナ殿の方が詳しいとは思うが、この話はヴァルオリティア帝国の初代皇帝に即位するガルガンダ・アントン男爵が大ゼルフォーラ王国から独立した頃じゃ。その頃は、巨人族の国ゼノス。現在の帝国領ゼンスタード。他にも、魔人族の国ミミック。現在の帝国領ミック。妖精族の国ワルク。樹人族の国エルヴァーリズ王国に吸収され滅んだ国じゃな。その後エルヴァーリズ王国も滅ぶ訳じゃが・・・」


 人間族の国が、ゼルフォーラとヴァルオリティア。獣人族の国がトミーサスとカトムーイ。樹人族の国がエルヴァーリズ。妖精族の国がワルク。小人族の国がダカイラ。巨人族の国がゼノス。魔人族の国がミミック。竜人族の国がドラゴラルシム。あれ・・・


「ララコバイア王国は昔から人間族の国なんですか?」


「あそこは建国時期が定かでは無い国なのじゃよ。大小500からなる島国でゼルフォーラ大陸の1部を、現ゼルフォーラ王国から割譲され、今のラワルトンクに遷都するまでの過去の記録が一切残されていない。一説には精霊族が建国した。海の神が建国した。そんな言い伝えすら残っている国じゃ」


「ロイク様は、小人族、巨人族、獣人族、竜人族、樹人族、妖精族、魔人族の国を建国して連合王国を作れば良いのですか?」


 ちょっとパフさん。ハードルが上がってませんか?


「創造神様から守護者として神授をいただいている大樹の英雄殿でも、流石に、現在の帝国領から過去に存在した王国を全て切り取るのは無理じゃろうな」


「20日で建国よね。ねぇロイク。どうするの?」 

ありがとうございました。

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