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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ー来る日編ー(本編開始ちょっと前=真の序章)
1107/1227

8-064 神奏カルテット第三章

「ねぇロイク」

「あ、はい、なんでしょうか?」

「私のスロットもミューと同じジャックポットに変わってしまったのだけれど、どうしたら良いのかしら?」

「え? えっと・・・」


・・・

・・


「俺のも変わっちゃいました・・・これって・・・」

 皆のスロットがジャックポットに変化し最後まで残っていた俺のまでジャックポットに変わってしまった。


 テテテェー テレレェーレ テレレェーレ♪

 弦楽器のみの軽快で愉快な音楽が部屋に響き始めた。


「神奏カルテット第三章四十年ぶりの再会は小躍りでC・Major(シーメジャー)Take(テイク) your(ユア) time(タイム) Version(バージョン)・・・これは世界創造神様がコンダクターを・・・」

「フラン様はこの曲を知ってるみたいですが、この曲はいったい?」

「この曲は互いに啀み合いながらも愛と言う名の鎖と未来と言う名の足枷をその存在に刻み込まれてしまった男と女が同じ理同じ日同じ時同じ座標から四次元球体へと旅立ち運命の悪戯に翻弄されながらも別れと再会を繰り返し四十年程間を空け再び出会ってしまった時四十年ぶりの自分以外との会話ということもあり言葉が上手く出て来ない最早小躍りで気持ちを伝えるしかないそんな男と女の心情を表現したものだと言われています。世界創造神様が作曲されたとかされていないとか所説ありますが世界創造神様はこのように仰られています。言葉は迷わし真実を隠す、心素直に心穏やかに、和まし和ましや。と」


 えっと・・・・・・あぁ―――――だなっ、タブンだけど余りにも高尚過ぎて俺には分からないパターンの奴だこれ。聞いといてなんだけど思いっ切りスルーするってことで。

「なるほど。それで、ロザリークロード様」

「我に音曲の心得はない無駄だ、だが神威の咆哮であれば界を越え鳴響を贈る言葉とし変え得ることも吝かではない、我等竜種(ドラゴン)は存外雅でな常に礼節を重んじ瑞夢を愛す、我が如く頑なに瑞夢を望むもまた然り、だが残念なことに多くは勘違いを以て詞を刃と化し、我を喰うて寝ているだけの堕落した(ドラゴン)だと・・・我が体は丈夫なれど詞、刃と化した言葉を防ぐことは叶わず、何故ならば我等は見守り聞くそれだけの存在で在らねばならぬからだ」


「あ、はい・・・ありがとうございました」

 これは否定も肯定もしてはいけない系のアレだ。スルーする一択。


「盛り上がってるとこ申し訳あらへんのどすけど、ジャックポットを見とぉくれやす。ドアからえらい可愛らしゅうデフォルメされた二頭身のフォルティーナ様が出て来て何やら語り掛けてるようなんどすけど・・・」

貴重な時間をありがとうございました。

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