8-062 フォルティーナ、神気強化作戦 ①
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創造神様へ
神授スキル【タブレット】の機能の一つ
【ゲーム】の件でお願いしたいことがあり
メールしました。
忘れていた訳ではないのですが、
ここ暫くの間放置していたことを
先ずは謝罪します。
ゲーム機能を活用することなく、
今になってのこの為体無様な私を
何卒御赦しくださいますよう
お願い申し上げます。
クドクド ~~~ クドクド。
… ~ ......創造神金貨で遊べる
スロットゲームの復活をお願いします。
ロイクより
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と、もう兎に角図々しいメールを創造神様に送信した。
・・・
・・
・
送信した後は、何処の時の理にも属さない空間時が経過しない場所があるのに利用しないなんて勿体ないだけということで冥の深淵の出入り口名前のないゲートを利用して皆でゲスの極み金庫の個人待合室へ移動した。
「ゲスの極み金庫虹色会員カードが一枚あれば概ね叶うことでしょう。ってパンフレットに書いてましたが・・・あの無駄に長かった層の攻略を省略できるってだけで俺としては大満足です」
「アタシとしては納得がいかないね、ロイク、会員カードをもう一度見せるね」
貴女神様が納得するしないはこの際どうでもいいんですが、このまま放置とか碌なことにならなそうなんで・・・。
タブレットの収納からゲスの極み金庫虹色会員カードを取り出しフォルティーナに手渡す。
「おかしいね」
「何がですか」
「普通に考えてもおかしいね」
「だから何がおかしいんですか」
「これを見るね」
凝視。
浪漫の谷から真っ黒なカードを一枚取り出し俺の目の前に突き付けるフォルティーナ。
「何処を見てるね」
「・・・カードですが、それが何か?」
「・・・アタシのカードを見て何も思わないのかね」
真っ黒なカードへ視線を動かしカード全体を確認する。
下の方に淡い光を発してる白い線が三本入った漆黒よりも深い黒いカードにしか見えないんだが・・・これのどこにおかしな点がある? ・・・・・・うんっ!? あぁー分かったかも自画像じゃなくて、確か「証明写真宜しいでしょうか、正面と顔の左右で三枚お撮り致します、九千九百七ひく九千九百五は?」って「会員カードの証明写真はこちらの三枚で宜しいでしょうか」って証明写真だっ!!
「カードの証明写真が三枚って言ってたのに一枚しかなくて、しかも、何か現物より微妙って言うか間抜け面してるとかですか?」
「・・・バカかね。良く見るね、左手のカードをロイク、君のだとするとだね、右手のこれはいったいなんだね」
俺のだとするって言うかガッツリ俺のなんですけど・・・なるほどね、カードの色が気に要らなくて騒いでた訳ですかって子供かよっ!!
「虹色の方が明るいんで女性にはこっちの方が人気はあると思いますが、黒に白線も見ようによってはモダンで大人っぽくてカッコイイじゃないですか、カッコイイからそれにしたんじゃないんですか?」
「はぁ? 無色カード、緑色カード、銀色カード、金色カード、白色カード、黒色カード、黒色カードストライプワン、ペンタグラムがゼロからファイブ、黒色カードストライプツー、ペンタグラムがゼロからファイブ、黒色カードストライプスリーの中からしか選べなかったね」
へぇ~そんなに種類があったんだ。おっかしいなぁ~、パンフレットには黒色カードストライプスリーと三色だけど虹と五色の虹と七色の虹の四つのカードの説明しかなかったんだが・・・。
「フォルティーナ様、差し支えな御教えいただけるやろうか、因みに貸金庫にはいったい何をお預けに?」
「悪狼神は黙ってるね、五月蝿いね、アタシは今目の前で行われてしまっていたにも関わらず気付けなかったロイクに対する隠蔽の楽園銀行の絶対にあってはいけない由々しき忖度と呼ばれる行為に」
「カードの種類は全部で二十二種類あって、発行されるカードは貸金庫に預けた貴重品の価値評価額で選定される。虹の上位三種類を除いた十九種類のカードは会員費用やサービス等が異なる為目的に合わしたカードを指定できる。プレインは会費無料でサービスは最低限、ブッラクストライプスリーの会費はアシュランスマネーで五億NL」
「ちょっちょっと待つね、五億? ・・・アタシはこのカードを持ってるだけで・・・あぁ~なんてことだね、アタシの断りもなく定期で五億NLもの大金が・・・・・・こうしては居られないね無料の無色カードに変更してくるね」
パチン。
フォルティーナの慌ただしいフィンガースナップの音がゲスの極み金庫の個人待合室に響く。
銀行の方に行ったな。総合窓口の天使さんガンバッ。
「ウルサイのがいなくなったんで俺達は宿泊施設に移動しましょう」
貴重な時間をありがとうございました。




