1-4 大樹髭大陸亀と襲撃の真相
作成2018年2月3日
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【タイトル】このKissは、嵐の予感。
【第1章】(仮)このKissは、真実の中。
1-4 大樹髭大陸亀と襲撃の真相
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――― ヒグマの丘
「魔獣と魔晶石を回収しちゃうからちょっと待って『神授スキル【タブレット】発動』≫」
≪パァッ ←(実際は発光)
俺の左手に、幅約18cm×奥行約26cm×厚さ約0.5cmの空気色の素材不明な版が出現する。【苺】の絵が浮かび上がり軽く触る様に指示してくる。
≪トン (【苺】を軽く押す)
*****絵の浮かび上がった版の表面*****
KAMI ver.1.01 - 4075-5-21-13:16(前回)
KAMI ver.1.02 - 4075-5-22-14:21(更新)
次回更新予定 - You got Mail.
≫≫≫≫ ≫≫ 起動中
しばしまて
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≪WELCOME ≪可愛い女の子の声≫
≪メールが届いています
******版には**************
差出人:KAMIsama
宛先 :Roiku Charrette
件名 :スキルの関連付け終わったよ!
所持スキルを機能に更新しました。
使ってみた感想とか気軽にメールしてね。
【プレゼントBOX】にプレゼントが貯まって
いるよ。早く見て欲しいな・・・
神授タイミングと更新タイミングにラグが
生じちゃうよ。
また、メールします。 by【神様より】
***********************
昨日の今日で、もう更新されてる。それに、メール機能って、神様の御言葉が文字で俺に直接神授される事みたいだけど、俺から気軽に連絡なんて恐れ多くて絶対無理罰が当たりそうだ。
≪【神様より】に軽く触れてね
ん?これボタンだったんだ・・・
≪トン (【神様より】を軽く押す)
******版には**************
新機能の確認をする Yes / No
【プレゼントBOX】を開く Yes / No
神様へメールする Yes / No
***********************
【プレゼントBOX】を早く確認した方が良さそうだから・・・【プレゼントBOX】を開くの【Yes】を、
≪トン (【YES】を軽く押す)
「なぁーロイク!その透明な板の中に・・・この魔晶石の山とか魔獣が入っちまうのかぁー?」
「理屈とか原理は分からないけど、俺が昨日狩った闇炎牙狼10匹は入れてあるよ」
「獲物袋要らなくなるなぁっ!・・・つぅーかぁっ!荷物の運搬だけでぇーぼろ儲けじゃねぇーかっ!」
「まだ良く分からない機能ばかりだから何とも」
≪GIFT・SKILLにスキルを2つ追加します。
「何もしてないのにスキルが2つも?」
******版には**************
追加スキル
【転位召喚】
①スキル【フリーパス】の効果を一次的に
対象に反映し発動した者の目の前に
対象を強制召喚する。
②スキル【タブレット】の検索索敵機能を
利用し事前に対象の位置を正確に把握
する必要がある。
【時計】
①時間の概念を数字で認識し規則正しい
生活と【加工】【強化】他を入手する。
②【魔術】【魔法】の精度を向上させる
可能性がある。
******************【↓Go↓】
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
≪希少道具と回復道具を贈りました。
「何か色々貰ってるみてぇーだけどよぉ!相手は神様なんだよなぁー?」
「だと思うけど・・・」
******版には*********【↑Go↑】
贈物
【空飛ぶ海豚のタマゴ】1個
①大切に育ててください。
②孵化したら通知します。
【赤マムシドリンク】12本
①安心安全のmade in Jap〇n製です。
②精霊と人間の結婚の祝福の品です。
【神獣カフェ紹介状】1枚
①1枚で18人まで来店できます。
②会員カードは当日発行されます。
******************【↓Go↓】
「あら、世界創造神様からも、私達2人の結婚は祝福されているのね!」
「ロイクゥッ!良かったなぁっ!教会で結婚の誓いだぁー何だぁーって、要らねぇーって羨ましいぜっ」
「・・・親父・・・」
「ん?だってよぉー。誓いってぇー神様に結婚の報告する事だろうぉ!祝福されて品まで貰っといて、今更報告も糞もねぇーだろうよぉ!」
「・・・」
結婚した覚えも無いのに、神様から祝福され品まで神授される・・・って、やっぱり・・・・・・ま、今は深く考えないでおこう。まだ何か有るみたいだし確認が先かな。
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
≪装備者指定武具を贈りました。
「思ったんだけどよぉー。おめぇーばっかり、神様から物貰ってずりーよぉっ!」
「俺に言われてもなぁ~」
「ねぇ~。あ・な・た!私も思ったのですが・・・」
「ちょっと待って、先に確認しちゃうから」
「それもそうね」
******版には*********【↑Go↑】
【←Go←】
【打破の優弓】1具
①【STR】【INT】+11111
②神気無属性武具※属性耐性無視※
③フルオート装填※無限矢※
④所有しているだけで補正効果反映
【祝福の靴】1足
①【HP】【MP】+8888
②【VIT】【AGI】【MND】+11111
③【LUK】+8888
④空中歩行※浮遊※
⑤獲得経験値10000倍
⑥所有しているだけで補正効果反映
******************【↓Go↓】
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
「ここまですげぇーと・・・何て言って良いのか分かんねぇーやぁっ!」
≪加護を強化更新しました。
******版には*********【↑Go↑】
【←Go←】
配偶者特典。結婚のお祝いです。
≪Kiss≫
【シンフォニー】強化
①【GMP】値の受領可能。
②【GMP】値を2倍で提供可能。
【シンフォニー】強化
①【GMP】値の提供可能。
【上位限定転移】
①夫婦&家族限定。大樹の森の聖域の
精霊樹の精域へ何処からでも転移許可
***********************
≪トン (【←Go←】を軽く押す)
「せ、精霊様」
「だから、マルアスピー!はい、もう1度」
彼女は、胸の前で腕を組みながら、俺に抗議する。
凝視・・・
+「おっ」
!熟視!
「フフフッ!・・・あ・な・た!この世界にはね。精霊は沢山いるのよ。私が人間種ってあなたの事を呼ぶ位に漠然としているわ」
「なぁー。俺は、精霊様の事何てぇー呼びゃー良いだぁっ?」
「・・・そうですわね・・・義理のお母様の様に、アスピーちゃんでも、マルアスピー様でも、精霊様でも構いませんよ」
「ん?精霊様でも良いなら俺もそっちの方が呼び安いんだけど・・・」
「・・・夫婦で精霊様、人間種って呼び合うなんて倦怠期通り越してまるで他人じゃない」
「は、はぁ~」
というか、結婚した覚えも無いし、どちらかというと他人だと思うんけど・・・
「ブツブツ そうよね。益々、これは良く無いわ・・・私は、ロイクと呼ぶとして・・・私の事は、やっぱりアスピーとかはマルアスピーとかマルよね。・・・神様から祝福をいただいた神様公認の夫婦が他人行儀だなんて世の中の精霊達や人間種達に示しがつきませんわ ブツブツ」
「あのぉ~・・・精霊様・・・?」
俺は彼女の顔を覗き込んだ。
「そうよっ!・・・さぁ~。あ・な・た!・・・私の名前を呼ぶのです。さぁ~」
「・・・それはそうと、スキルに【時間】っていうのが増えたけど、どんなスキル何だろう~」
「さぁ~。ロイク」
「・・・あと、【GMP】値が上がったからまた強くなっちゃったみたいだよね。アハハハハハァー」
「さぁ~」
「ロイクゥ!男だろうぉ観念しな・・・奥さんの名前くれぇー呼んでやれよぉー減るもんじゃねぇーしよぉー・・・丸く収めようぜぇ!大人になれよぉっ。なっ!」
「・・・」
何だろう。父にだけは言われたくなかったよ・・・その言葉・・・
「さぁ~」
俺を見つめる瞳がとても怖いんですけど・・・これって、観念した方が良さそうな感じだよ。いや待て・・・彼女に会ったのは昨日精霊樹の精域で目覚めた時だった訳で、1日しか経って無いのに夫婦っておかしいよ。うん。絶対おかしいって・・・あ~、でも神様は祝福してくれている訳で、これで結婚はしてませんでしたごめんなさい。なんて罰当たりな事はできないよなぁ~・・・
『フフフッ。そうよ、あ・な・た!神様が私達の結婚を祝福してくれているのよ。神様には何かお考えがあるって事よ。抗えない抗ってはいけない摂理ね。それに私達は運命という大きな渦の中で出逢うべくして出逢い結ばれたのよ』
【レソンネ】で覗く何てずるいですよ・・・
『さぁ~』
・
・
・
「一度、呼べば楽になれますよ」
「そうだぞぉーロイクッ!」
「・・・マ、マルアスピー・・・・・・・・・さ、ま」
「そう・・・って、どうして、様が付くのよぉ~。夫婦なのよ」
「は、はぁ~」
「もう、早く慣れてよねぇっ!」
彼女は呆れた表情で俺を見ると、胸の前で腕を組んだ。
凝視・・・(俺って奴は・・・)
+(眼福眼福ええのぉー)
!熟視!・・・ 『ん?』
「あのさぁっ。盛り上がってとこわりぃーんだけどよぉっ!邪狼獣の長男さん帰って来たみたいだぜぇ!」
≪サササッ
「ロイク。お前の魔法だが、かなりの広範囲で討伐している様で、魔獣全て拾うのは無理そうだ」
「気にしないでください。この丘の邪属性が充満したエリアだけとはいえ、俺1人で集めて周る何て元々無理な話でしたから、セリューさんの機動力で集めて貰えてとても助かりました。【タブレット】に入れちゃいますので、そこに集めた魔獣を出し貰って良いですか?」
「分かった。魔晶石の横に出すぞ」
「ありがとうございます。えっと・・・また更新の確認らしいや。まだ【撮影】できないみたい」
「早くしねぇーと邪狼獣の兄弟姉妹達がきちまうぞぉ!」
******版には**************
新機能の確認をする Yes / No
神様へメールする Yes / No
***********************
【撮影】で1度しまっておきたかったんだけど。仕方ない、さっさと確認を済ませよう。
≪トン (新機能【YES】を軽く押す)
******版には**************
更新に伴う追加
①管理対象物の自動解体
②管理対象物の自動加工
③管理対象物の自動調整
④管理対象物の自動修復
⑤予約機能の充実
⑥撮影機能強化
1.所有物判定の強化
2.撮影範囲拡大
⑦討伐魔獣討伐完了時随時自動回収
ON/OFF
自動回収対象魔獣殲滅〇時間以内
パーティー設定する。 Yes / No
***********************
これって、ONを選んで、〇時間って所に数字を入れるだけで魔獣の回収ができるって事かな?時間って・・・?
「精霊様!あっ・・・」
「・・・」
彼女は微笑みを浮かべながら、俺を見つめたまま動かない。
「マ・・・マルアスピー・・・・・・さ、ま・・・」
「ま、良いでしょう。何かしら」
「時間って、朝ごはんの時間とか昼ごはんの時間とか寝る時間とかって、そういう物ですよね?」
「そうね。行動が伴う何かしらの経過を表す物という感じかしら。・・・神様からいただいたスキル【時間】を発動してみたらどうでしょうか?」
「そっか。『神授スキル【時間】発動』≫・・・・・・・・・あれ?何も起きないみたい」
≪機能が更新されました
え?【タブレット】が更新されるスキルだったのかな?あっ、浮かび上がる感じが変わった。
*【←Go←】**≫版≪*17:33******
【1】カウン
【60】カウン=【1】ラフン
【60】ラフン=【1】時間
【30】時間=【1】日
大陸や国により時間には違いがある。
朝の陽が昇る時間 :6時
昼の陽が重なる時間 :15時
夜の陽が沈む時間 :24時
※ゼルフォーラ大陸の標準時間※
例:1日前の今と同じ位の陽の場所の場合
=30時間前
例:夜24時から見た朝6時の場合
=12時間前
***********************
「・・・やっぱり、良く分からないです。時間って数字で決まってるって事なんでしょうか?」
「これって、精霊樹の精域の台所に似た物があるわよ。0から59まで増えると隣の数字が1になって59まで増え続けてから0に戻るの。それで、1に増えた方が59になると隣の数字が1になって59まで増え続けてからやっぱり0に戻るのよ。そして、1に増えた方が29まで増え続けて、隣が59でその隣も59になると、次に00:00:00になるのよ。あれは1日を表していたのね・・・」
「何か良く分かんねぇーけど、ようはぁ!29時間:59ラフン:59カウンの次は、次の日になっててぇ!0時間:0ラフン:0カウンって事なんだよなぁっ!」
「私の家にある数字をカウントする道具ではそうなっています」
「なぁロイクッー・・・その板の上んとこにあるぅー数字ってぇー精霊様の家にあるってぇーのと同じ物なんじゃねぇーのぅ↑?」
「なるほど。親父妙に理解するの早いけど何か他に似た様な物を知ってたりするのか?」
「あぁー?んな神様アイテム俺が知ってる訳ねぇーだろうがぁー。あれだよ、あれ。俺はぁー↑!時間に煩せぇー男だからよぉっ!自然に規則正しさってぇーのがぁ身に付いてんだよぉ!」
「・・・そっか」
また、適当な事を言いだしたよ・・・無視して話を進めよう。
「つまり1日の時間は、1時間って物が30個あって30時間な訳で、調度真ん中の1時間が15個の時が昼って事になる訳だから・・・朝が1時間が6個から15個までの1時間が9個分で、夜が1時間が24個までだから、昼から夜までも、1時間が9個分あって、夜の24個から30個の6個分と、次の日の朝までの6個分を合わせて、夜から朝までは1時間が12個ある事になるから・・・」
「あぁー?結局何言ーてんだよぉっ!」
「朝は9時間あって、昼は9時間あって、夜は12時間あるんだなって思っただけだよ」
「難しく考えずに、数字をカウントしている数時から、戻したい分の数字を時間として減法すれば良いと思いますが・・・」
「だとすると、1日前が30で昼が15だから・・・昼過ぎに丘に来たから、15よりは後の時間分まで戻って回収で良いとして、さっきの魔法で仕留めた魔獣は昼が9時間あるとした場合、半分の時間も経過して無いと思うから、4か5位前の時間に設定すれば良いかな。それじゃ、数字を5に設定して対象物を回収してみる事にするよ」
「良んじゃねぇーの・・・」
「試してみない事には分かりませんからね」
「・・・慣れるまでは、オート回収の方が良さそうかな」
≪トン (【←Go←】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:40******
更新に伴う追加
①管理対象物の自動解体
②管理対象物の自動加工
③管理対象物の自動調整
④管理対象物の自動修復
⑤予約機能の充実
⑥撮影機能強化
1.所有物判定の強化
2.撮影範囲拡大
3.30時間いつでも撮影
⑦討伐魔獣討伐完了時随時自動回収
ON/OFF
自動回収対象魔獣殲滅〇時間以内
パーティー設定する。 Yes / No
***********************
≪トン (⑦の【ON】を軽く押す)
≪回収する時間を選択してください。
*【←Go←】**≫版≪*17:40******
自動回収時間設定
【1日前】 【半日前】 【7時間前】
【3時間前】 【2時間前】 【1時間前】
【30ラフン前】 【3ラフン前】
※2日以上前の対象物は、新機能30時間
いつでも撮影機能をご利用ください※
***********************
「あれ?選択式みたいだ。・・・5が無いや、7か3みたいだから、7にしてみるよ」
≪トン (【7時間前】を軽く押す)
セリューさんが魔晶石の山の横に置いた魔獣達が音も無く目の前から消えた。
「おっ?これってぇーその板の中に入ったって事だよなぁっ?」
「たぶん。・・・でも、魔晶石は入らないみたいだけど、何でだろう?」
「あなた・・・ロイク。所有権の問題があるのではないかしら。討伐完了とか討伐した魔獣を自動で回収する機能なのでしょう?」
「なるほど、それなら、新機能のいつでも写真撮影って機能で、昨日の撮影みたいにやるしかないのか」
「そういやぁーお前、昨日も邪狼獣の兄弟に仕留めた魔獣を集めて貰って何かやってたなぁー」
「俺の所有物なら、この【タブレット】を向けて浮き上がる絵の範囲内に対象物全体を収めてから【撮影】を押すと、絵と個数になるみたいで、この浮き上がる絵で管理できるみたいなんだ。でも、素材1つずつ範囲に収めて【撮影】しないとダメみたいで、この作業が意外に面倒なんだよ。だから闇炎牙狼だけ回収して、後の魔獣達は村の復興にって譲った訳なんだ」
「うーん。面倒なのは、良くねぇー面倒な事ぁー面倒だからなぁっ!結果オーライなら何でも良いやぁっ!」
≪解体作業が終わりました
「え?・・・昨日の闇炎牙狼10匹と、セリューさんが集めてくれた分の解体がもう終わったの?」
「まじかよぉっ!解体結果確認できねぇーのか?」
「ちょっと待って・・・」
*【←Go←】**≫版≪*17:50******
≪解体作業完了≫ 結果:大成功(完成品3倍)
≪解体対象≫ 【 詳細確認 Go 】
【森兎】7匹 【森狐】11匹 【森猪】9匹
【兎耳狼亜種】77匹 【大地牙狼亜種】59匹
【闇牙狼亜種】144匹
【闇炎牙狼亜種】98匹
【大地竜・狂暴】2匹 【大地竜の卵】20個
【ジュルム】32匹 【邪粘体思念魔獣】19匹
【地粘体思念魔獣亜種】92匹
【軍隊魔蟻亜種】4077匹
【軍隊地魔蟻亜種】5244匹
【闇蝙蝠亜種】881匹 【闇魔蛇亜種】25匹
***********************
「解体後の素材の数が3倍になる大成功で完了したみたい。それと、大地竜も2匹倒してたみたい」
「竜って・・・ロイクゥッ!おめぇー・・・【竜殺し】☆2って事かぁっ!・・・」
「んんん・・・大地竜2匹・・・」
セリューさんが小さな声で何か呟いた。
≪トン (【詳細確認Go】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:50******
【森兎】7匹
①高級毛皮 21枚(3倍)
②ウサミミ 21個(3倍)
③新鮮な肉 28Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶84本(3倍)
⑤骨 27.3Kg(3倍)
【森狐】11匹
①高級毛皮 33枚(3倍)
②狐の尻尾 33本(3倍)
③新鮮な肉 66Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶198本(3倍)
⑤牙 132本(3倍)
⑥骨 59.4Kg(3倍)
*****************【↓Go↓】*
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:51【↑Go↑】*
【森猪】9匹
①皮 27枚(3倍)
②新鮮な肉 242Kg(3倍対象外)
③生血 小瓶594本(3倍)
④牙 108本(3倍)
⑤骨 137.7Kg(3倍)
【軍隊魔蟻亜種】4077匹
①牙 24462本(3倍)
②蟻酸 微小瓶73386本(3倍)
【軍隊地魔蟻亜種】5244匹
①牙 31464本(3本)
②蟻酸・地属性 微小瓶110124本(3倍)
*****************【↓Go↓】*
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:51【↑Go↑】*
【闇蝙蝠亜種】881匹
①牙 5286匹
②羽 5286枚
③新鮮な肉 10572Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶29073本
⑤魔獣の軽い骨 2643Kg(3倍)
【闇魔蛇亜種】25匹
①大毒牙 150本(3倍)
②皮 75枚(3倍)
③毒 微小瓶1500本(3倍)
④新鮮な肉 350Kg(3倍対象外)
⑤生血 小瓶1200本
⑥魔獣の柔軟な骨 158Kg
*****************【↓Go↓】*
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:52【↑Go↑】*
【兎耳狼亜種】77匹
①高級毛皮 231枚(3倍)
②牙 462本(3倍)
③新鮮な肉 2464Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶6930本(3倍)
⑤魔獣の骨 1232Kg(3倍)
【大地牙狼亜種】59匹
①高級毛皮 177枚(3倍)
②牙 354本(3倍)
③新鮮な肉 2478Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶7257本(3倍)
⑤魔獣の中骨 1239Kg(3倍)
*****************【↓Go↓】*
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:52【↑Go↑】*
【闇牙狼亜種】144匹
①高級毛皮 432枚(3倍)
②牙 864本(3倍)
③新鮮な肉 6624Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶19872本(3倍)
⑤魔獣の骨 3312Kg(3倍)
【闇炎牙狼亜種】98匹
①高級毛皮 294枚(3倍)
②牙 1176本(3倍)
③新鮮な肉 6174Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶1755本(3倍)
⑤魔獣の中骨 3185Kg(3倍)
*****************【↓Go↓】*
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:52【↑Go↑】*
【大地竜・狂暴】2匹
①堅鱗 432枚(3倍)
②堅皮 6枚(3倍)
③新鮮な肉 52000Kg(3倍対象外)
④生血 小瓶31200本(3倍)
⑤竜の骨 26000Kg(3倍)
⑥竜の髭 4080本(3倍)
⑦鋭牙 192本(3倍)
⑧鋭角 72本(3倍)
⑨鋭上爪 30本(3倍)
⑩鋭爪 18本(3倍)
【大地竜の卵】20個
*****************【↓Go↓】*
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:53【↑Go↑】*
≪多属性希少石の為、取引規制あり≫
【大魔石・大地&邪】 2個
【魔石・闇&邪】 3個
【大魔晶石・焔&闇&邪】 8個
【大魔晶石・焔&闇】 5個
【中魔晶石・大地&邪】 9個
【中魔晶石・焔・闇】 85個
【中魔晶石・闇&邪】 105個
【小魔晶石・大地&邪】 2988個
【小魔晶石・闇&邪】 159個
*****************【↓Go↓】*
≪トン (【↓Go↓】を軽く押す)
*【←Go←】**≫版≪*17:53【↑Go↑】*
≪取引規制なし≫
【大魔晶石・火】 4個
【大魔晶石・闇】 29個
【中魔晶石・地】 50個
【中魔晶石・闇】 105個
【小魔晶石・地】 2256個
【小魔晶石・闇】 722個
【小魔晶石・邪】 358個
【小魔晶石・非活性】 3719個
【魔獣の核】143個
*****************【↓Go↓】*
「・・・何か凄い事になってるなぁ~」
「あぁー。この魔晶石だけでぇー!一生遊んで暮らせそうだぜぇ!」
「数も凄いけど、この数を最高レベルの解体で、一瞬の内に終わらせるって・・・」
「・・・そりゃーあれだよ、あれ。神様仕様って奴だなぁっ!」
「・・・」
「ロイク。スキル確認と素材の確認は後にして、今はこの魔晶石の山を片付けてしまいませんか?」
「しっかしぃー・・・。竜殺し☆2ってぇ!・・・あぁー、何に驚いて良ーのかぁー分かんねぇーやぁっ!・・・・・・驚くんのはぁー後にして、さっさと魔晶石片付けて、食い物の準備だなぁ!111年以上も食ってねぇーなら大量に食いそうだぜぇっ!」
「食べ物は直ぐ出せるとして、肉も骨も沢山ありますが、そのまま食べますか?」
「・・・」
セリューさんは何か考え事をしているみたいだ。
「セリューさん。どうしたんですか?」
「・・・ロイクよ。大地竜・狂暴2匹を倒したのか?」
「精・・・あぁ~・・・マルアスピー様と俺のさっきの魔法で何処かの竜を2匹討伐したみたいだけど・・・何処でかまでは分からないや」
「その竜は、邪気の洞窟・・・風の断層に111年前つがいで住み着いた大地竜だ。洞窟内の自然魔素・邪属性の影響を受け狂暴化し洞窟内で暴れ狂っていた。俺達9兄弟姉妹は、洞窟から大地竜・狂暴に変異した2匹を外に出さない為に戦ったが、神獣に近い上位種の竜。しかも俺達と同じ邪属性を帯び活性化した状態の竜が2匹だ。負けはしないが勝つ事もできない。そんな時だ、迷宮内に自然魔素・邪属性が充満し始めた。原因は、リトル・アンカーによる魔導具の放置だった」
「あん?111年前。リトル・アンカーが置いた武具は魔道具でぇー!洞窟から溢れ出る邪属性を吸収し浄化してたんだよなぁっ?」
「そうだ。その魔道具によって自然魔素・邪属性の濃度は下がり地上は安定する事になったが、迷宮内から溢れ出る自然魔素・邪属性全てを吸収し浄化する事は不可能で、行き場を失った自然魔素・邪属性の濃度は迷宮内で劇的に上がった。上位種の大地竜・狂暴の身体能力は日増しに上昇した。それに対し俺達は俺達の魔力量を遥かに上回自然魔素・邪属性の影響を受け自然魔素酔いに陥り本来の力を発揮する事が困難な状態になっていた。人間種の為に戦っている俺達を貶め邪魔する者が居ると気付いたのは俺の妹【邪狼獣の妹】だった。俺達は聖獣の力を借りこの危機を切り抜ける事にした。ここから一番近い聖域は分かるな」
「大樹の森の聖域で精霊樹ですね」
「その頃、ビエールとエリウスと私は、精霊王様に謁見する為、精霊界に出かけていました」
「俺達は大精霊様に報告し聖獣の力を借り様と、機動力に最も優れた邪狼獣の妹を向かわせた。その途中で邪属性を吸収する魔道具を7・8個見つけたらしいのだが、俺達は邪獣、聖属性の付加により邪属性を吸収し浄化する物に触れる事は出来ない。パルーサは魔道具をそのままにし聖獣のところまで行ったそうだ。俺達邪獣は聖域の中には入れない。結界の外から何日も呼びかけやっと協力の要請が出来たそうだ。だが、聖域の留守を預かっていたのは、あの場荒らし聖梟獣だった様でな・・・」
「ここでサビィ―さんですか・・・」
「場荒らしは、『迷宮内の邪属性を薄める必要がある』とバルーサに告げると、リトル・アンカーが置いたその場凌ぎの魔導具に聖獣魔法による付加を与えたそうだ。だが、その付加は魔道具の自然魔素・邪属性を吸収し浄化する能力を強化した訳では無く、邪属性の魔獣や核に邪属性の浸食を受けた魔獣を引き付け拡散させない効果を与える物だった。邪属性の者には決して触れる事が出来ない。だが、引き付ける魔道具だ。魔獣程度の知能では吸い寄せられる様に群がり遠く離れる事も出来ず近付く物を捕食し生きながらえる事になるだろう。核に浸食を受けた魔獣ならば核の自然魔素・邪属性が抜けるまでは離れられず、人間種を襲ったり、上位種に捕食されたり、まさに悪夢の完成だ」
「じゃー何かっ!アンカー家のマルボーはぁー、自分とこの爺が丘の邪属性を浄化する為に置いたぁー。邪属性の魔獣ホイホイをっ!リトル・アンカーの武具を発見したってぇー事でぇ!喜び勇んで部下達と村に運び込んだぁ!でぇーヒグマの丘にぃっ、改めて邪属性が充満しちゃったからぁっ!魔獣達が浸食しちゃってぇー核に邪属性の影響を受けちまった連中がぁ、武具の魔道具に群がった訳かぁー?襲撃の原因も責任もマルボーじゃねぇーかよぉ!」
「俺とロージャンは皮肉にもその事が原因で、迷宮内の自然魔素・邪属性の濃度が薄くなり脱出する事ができた。だが、封印が解けたからでは無い。力も何もかもが弱まっている状態だった。だが、俺達は考えた。リトル・アンカーの臭いが付いた魔導具の跡を追えば、魔道具を動かした者達の臭いの跡を追えば、リトル・アンカーを見つけ出せるかもしれないと・・・」
「リトル・アンカーに復讐するつもりだったんですか?」
「ロイク。それは違うぞ。上位の存在として、誤った行いをした者に罰を与える事が目的だ。ロージャンは腕の1本や2本喰ってしまうかもしれないがな。ガッハッハッハッハッハ」
「おい、ちょっと待てよぉー。魔道具は封印じゃぁー無くてぇ!漏れ出るのを防いでぇー、魔道具周辺に邪属性の魔獣を留めてたぁー訳だよなぁっ!お前達兄弟姉妹を封印したのはぁー別ってぇー事だよなぁっ?」
「私、111年前の真相が分かりました。当時、サビィ―が誇らしげに語っていた事を思い出しました」
「場荒らしが関わった事で、事態はかなり深刻な状況になっていた。狂暴化し知能が著し低下していた大地竜・狂暴が迷宮から外へ・・・地表へ、魔道具に引き寄せられる様に移動を開始した。自然魔素酔い状態の俺達9兄弟姉妹は既に2匹を抑え込む力等無かった」
「・・・私の記憶が正しければですが、最初に置かれた武具その物が、サビィ―によって人間種に託された物だったはずです。彼女は、大樹の森で会った狩人に協力して、信仰の集落の住民を、狂暴化した闇炎牙狼の群れから救ったと自慢していました。丘の自然魔素が影響していたから狩人に聖属性の力を付加した武具を与えたそうです」
「・・・」
セリューさんは言葉を失っている様だ。
「その付与が優秀過ぎて、噂を聞き付けてやって来た邪獣から邪気の洞窟、風の断層の中で暴れる大地竜・狂暴が日増しに強くなっているので、迷宮内の邪属性を何とかして欲しいと協力を頼まれたそうです。簡単な解決策がある事に気付いた彼女は、邪属性を薄めるよりも濃くして竜を酔わせてしまった方が将来的なリスク軽減に繋がると考え、そこで、邪属性を吸収する力を弱めて邪属性への耐性を聖属性で強化したそうです。その際に重ね掛けしたのが、絶対に動かす事が出来ない邪属性の魔獣が集まる付与です。邪属性を吸収し浄化する魔道具を邪属性の魔獣に守らせるなんて私は天才だと当時言っていました」
「俺達邪狼獣が中で大地竜・狂暴と戦っていたのにか・・・」
「協力を要請して来た邪獣はどうしたのか?と、私や聖栗鼠獣も気になり確認した事がありました。ですが、サビィ―はお礼の1つも言わずに邪獣が姿を消した事に怒るばかりで、話題にする機会も減っていきました。それに、邪気の洞窟を大地竜・狂暴の封印に使ったと精霊仲間から聞いていた事もあり、私達も近付かない様にしていました。人間種達には見えない様に結界が張られ記憶から消え忘れ去られる予定でしたから・・・」
「なんて事だ・・・真の敵は場荒らしだったとは・・・」
「セリューさん、大丈夫ですか?落ち着いてくださいね」
「迷宮内の自然魔素・邪属性の濃度が更に増し、大地竜・狂暴は狂暴化する以前とは比べ物にならない程に強くなっていた。俺達は弱った身体で、迷宮内の自然の流れ自然魔素・邪属性がもっとも強く噴き出す風の断層の邪気の洞窟の中、迷宮の最深部に2匹が産み落とした卵を奪いに行き卵を奪った。そして、迷宮内で自然魔素・邪属性が最も弱い場所、自然の流れ自然魔素・風属性が強く噴き出す穴の近くまで2匹を誘き出し、ロイク、お前の匂いがする人間種の欠片だけの存在と思われる青年に、地属性の優位属性にあたる風属性の魔法で大地竜・狂暴を隔離拘束して貰ったのだ」
「・・・身に覚えが無いので俺じゃ無いのは確実ですが、それだけの力を持っていたのに、大地竜・狂暴を倒す事は出来なかったのですか?」
「自然魔素・邪属性が充満した自然魔素・風属性の精霊地を戦いの場に選んだまでは良かったが、大地竜・狂暴は強くなり過ぎていた。人間種の青年の本体があの場に来ていたなら倒せたかもしれないが分からん。聖属性魔法を扱えば余裕で勝てる相手だったのかもしれないが、それをやらなかったのは俺達が居たからだろう・・・」
「あぁ~なるほど・・・大地竜・狂暴の邪属性による浸食が進んでいたなら聖属性魔法の浄化で倒せたかもしれませんね。竜を倒す程の魔力を扱ったなら邪獣のセリューさん達は確実に消滅しちゃいますね・・・風の魔法で隔離された後、迷宮の中はどうなっていたんですか?」
「その隔離ってぇーのは、封印とは違う訳だろうー?その時ゃーまだ外に出られたって事だよなぁー?」
「そうだ。隔離拘束は成功した。欠片の存在だった人間種は強大な魔力を扱い空間から存在が消える間際、俺達に迷宮から急いで外に出る様に言った。だが、俺達兄弟姉妹は10日間程迷宮に留まり自然魔素・風属性がもっとも強く吹き出す穴の近くに魔法で作られ大地竜・狂暴2匹を拘束した風の牢獄の監視を交代で続けた」
「なるほどなぁ!」
「風の牢獄が大地竜・狂暴を完全に隔離している事を確認した俺達兄弟姉妹は、迷宮を後にし入口であり出口でもある邪気の洞窟を定期的に確認する事にした。そんなある日、リトル・アンカーが迷宮に入って行くのを兄弟達が目撃した」
「まさか・・・」
「ロイク。その、まさかだ。リトル・アンカーは聖獣魔法によって聖属性を付加された剣で、全属性優位のその剣で、風の牢獄を切り拘束を解いてしまっていた」
「なんでぇー、爺も曾孫もやってる事一緒じゃねぇーかよぉっ!」
「牢獄を破壊した剣は迷宮の風の吹き出す穴の傍に今も転がっている。リトルの臭いと供にな」
「罰を与えるって、こっちの話だったんですね」
「そうだ」
「何だかぁー、おめぇー達兄弟姉妹は善意で大変な目に合っちまってたんだなぁー」
「そして、俺達9兄弟姉妹は、もしもの時には、ヒグマ山脈に宿る精霊で地の中精霊【ボードムード様】を頼る様に欠片の人間種に言われていた事もあり、会いに行き経緯を全て伝えた。精霊様は、種族を繋ぎし者という神の使徒より邪だけを隔離する強力な封印結界を事前に預かっていた。たかだか3cm程の魔晶石の様な球体をしていたが、聖属性が非常に強く俺達は傍にいるだけで気を失いそうになった。俺達には扱えない聖属性の封印だ」
「私の知っている話とはかなり違う様ですね」
「だがこれは真実だ・・・そして、精霊様に『封印を運ぶ聖獣が迷宮に到着するまで、大地竜・狂暴を迷宮内に留める様に』と言われた俺達は魔素酔いの中で必死に戦った。そしてそのまま迷宮と共に封印された・・・」
「・・・それ、嫌がらせってぇーレベル超えてんぞぉ!」
「あの~・・・私の記憶が正しければですが、ヒグマ山脈のボードムードに荷物を取りに来いと呼び出しを受けて・・・」
「マルアスピー・・・さ、ま・・・もしかして、運んだのってサビィ―さんじゃないですよね?」
「・・・」
彼女は、小さく頷くと、俺と視線を合わせてから、セリューさんを見た。
「まさか、俺達を封印したのは、場荒らしなのか?」
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―――【大樹髭大陸亀】を求めて―――
――― コルト湖の東20Km地点
魔晶石の管理はあっという間に終わった【撮影】の機能が更新され【タブレット】に浮き上がる風景の中に俺の所有物が入っている場合、1回の【撮影】で風景内の所有物を【タブレット】に保管できる様になっていたからだ。
何とも納得のいかない事実を知り、レオナ・アンカーに依頼された魔獣調査の報告と、武具という魔道具の報告も、120%完璧な状態で達成可能だ。
セリューさんの兄弟姉妹達は、ロージャンさんが無事に連れて来た。サビィ―さんの話はまだ教えていないが、時期を見て話す事になっている。食料は胃に優しい方が良いだろうと彼女マルアスピー様が言うので、人間種が食べてはいけない邪属性の浸食を受けた新鮮な肉でその中でも精が付くと言われる闇魔蛇の邪属性亜種の肉350Kgを軽く炙ってから提供した。セリューさんとロージャンさんは食事を済ませたはずだったが、『9兄弟姉妹全員で食べる分としては少な過ぎる』と言いながら、封印されていた兄弟姉妹達よりも沢山食べていた。『嬉しい時、楽しいい時の食事は旨い』俺も同感である。
追加で、兎耳狼の邪属性亜種の新鮮な肉2464Kgをセリューさんに渡した。毛や骨や汚れの無い精肉は邪狼獣の皆さんには好評だった様で、今後は狩りでそのまま喰うのは美味しく無いから止めるそうだ。ただ、その代わり1度俺に仕留めた獲物を渡すから解体して素材や魔晶石を分離した上で、新鮮な肉や内臓だけを提供してくれと頼まれた。素材や魔晶石は邪獣には不要らしく全て貰えるそうなので快く引き受けた。【タブレット】に入れるだけなので美味しい話である。
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「なぁーロイクゥー。この馬鹿でけぇー亀どうやって倒すんだぁー?」
「神様から貰った弓で、装甲の薄そうな腹を射って倒す予定だから、親父も今の内に攻撃を当てて経験値を稼いでおいてくれ。さっき【タブレット】で調べたら、甲羅に生えた草や木とか、くっ付いた土とか岩とか以外はどの部位も希少な素材らしいから破壊はしない様に頼む」
「おぅ安心しろぉ!俺の攻撃程度じゃー雨が甲羅に当たったくれぇーにしか感じねぇーだろうからなぁっ!」
「浮上している様ですから、私達は地上に移動しませんか?」
「そうですね」
「そうだなぁ!」
俺達は、魔獣の甲羅から飛び降りると、少しずつ浮き上がっていく魔獣を地表から見守っていた。
「精・・・マルアスピー・・・さ、ま・・・。この魔獣ですが、本当に倒すのが大変なんですか?」
「ロイク。まぁ~今はいいでしょう。・・・そのはずよ」
魔獣が浮上を開始してから、かれこれ20ラフン経過しているが、まだ200cmも浮き上がっていない。非常にゆっくりとした動きを見守りながら、俺は1つのアイディアを思い付いた。
そして、2人の了承を得て実行する事にした・・・
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――― 時間は少し戻って、20ラフン程前
邪狼獣の皆さんをヒグマの丘に残して、彼女マルアスピー様と父バイル・シャレットと俺は、【大樹髭大陸亀】を倒し素材を入手する為に、神授スキルの【タブレット】と【フリーパス】を応用して甲羅の上にピンポイントで出現した。
≪ブゴォ― ブゴゥ― ブルブルブルブルブル
大樹髭大陸亀は、俺達が甲羅の上に突然現れ着地した事に驚いたのか、短い尻尾をクルクルと回しながら飛行を開始したのだ。
「想像以上にでけぇーや・・・」
「親父ちょっと待っててくれ、スキルで確認するから」
俺は、神授スキル【神眼・万物】を意識し、大樹髭大陸亀を視界に捉える。
***大樹髭大陸亀**************
【長寿亀上位種】大樹大亀 【レベル】301
【レア度】☆☆☆☆☆☆☆☆
【縦】230m 【横】200m
【体重】410t
【聖】2【地】9【水】3【風】5
【HP】99999(長寿亀上位種の最高値)
【MP】2000
【STR】9999(長寿亀上位種の最高値)
【DEX】499
【VIT】9999(長寿亀上位種の最高値)
【AGI】3
【INT】18
***********************
「聖属性の魔獣だから、有効な攻撃手段は無属性位みたい。良く分からないけど、魔獣としてのレア度は10段階の8みたいだから、かなり希少かもしれない。因みにレベルは301で、【STR】と【VIT】が9999。親父はレベル28で、装備している弓での無属性攻撃時の矢の攻撃力を計算に入れない状態で【STR】271【VIT】137.6だから、こいつから攻撃だけは貰わない様に気を付けてくれ」
「・・・ロイクゥ!家に帰ったらぁー、俺のSTATUSとSKILL細かく教えてくれや!」
「了解。それはそうと、マルアスピー・・・さ、ま・・・大樹髭大陸亀ですが、聖栗鼠獣さんや、聖梟獣さんなら余裕で倒せそうな気がするんですが」
「彼等は強い方だとは思うけれど、聖属性同士の戦いになってしまうと、大樹髭大陸亀の装甲の上から止めを刺すのは難しいのよ。彼らの魔力量では魔法のほとんどが相殺してしまうでしょうし・・・」
「なるほど・・・親父!」
「なんだぁー↑」
「手が動いてないぞ。少しでも良いから手数でダメージを与えておいた方が良いぞ」
「ダメージが0でもぉー、倒した時にレベルとかぁー影響すんのかぁー?」
「レベル301の相手だし、何かやっておいても損は無いと思うけど・・・それに、生血が欲しんだろう?正当な報酬で・・・」
「肉も欲しいからなぁっ!雀の涙以下の意地見してやんよぉっ」
「そうだ、さっき【タブレット】で調べた時に、肉や血やエンペラとかって部位の調理法や効果的な回復水や滋養薬の摂取方法が書いてあったので、白く透き通ったマルアスピー・・・さ、まの綺麗な肌の・・・」
「・・・フフフッ。ありがとうロイク。私とっても嬉しわ」
「いや、あ、はぁ~」
「親の目の前でぇー・・・おめぇーらさぁー・・・俺、ちょっと時間潰して来ようかぁっ?」
「あら、義理の御父様・・・義理の御父様こそ義理のお母様とお楽しみの予定なのでしょう?ウフフ」
「お、おうよぉ!・・・任しとけぇー」
その会話こそ子供の前でするなよな・・・親父。
「サクッと倒して、報告済ませて、家に帰って今日こそゆっくり休もう!」
「そうですわね」
「なぁーロイクゥー。この馬鹿でけぇー亀どうやって倒すんだぁー?」
・
・
・
――― 21ラフン後、アイディア実行前
「マルアスピー・・・さ、ま・・・。今回は攻撃が目的の魔法では無いので、俺1人でやります」
「分かったわ、大樹の森を吹き飛ばしたりしないでよ」
「分かってます。それでは、『神授スキル【マテリアル・クリエイト】自然魔素・清澄風属性18/30・形状:上昇気流(竜巻)・時間:3ラフン・場所:前方、大樹髭大陸亀の真下・発動』≫風の渦に吸い込まれない様に気を付けてください。マルアスピー・・・さ、まは、俺に掴まっていてください」
≪ゴオゥゴオゥゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴビュゥ――――――――――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
風の渦が大樹髭大陸亀の真下に出現する。渦は瞬く間に大きく広がり、大樹髭大陸亀を中心に2km程の大きな渦へと成長し、周囲の巨木・大樹を飲み込みながら大樹髭大陸亀を空高く巻き上げた。
「ロイクゥ――――!」
「何やってるんだ親父。仕方ないなぁ~親父も俺に掴まって」
「仕方ねぇーとか、そういう次元じゃねぇーだろうがぁっ!400tとかある魔獣がぁーお空高ーくぶっ飛ぶ風だぞぉっ!王都の城もこの魔術1発で無くなんぞこれ・・・」
「ねぇ、ロイク。これ清澄属性よね?」
「そうだけど」
「・・・発動の為の魔力が、私達精霊が扱う通常の1の基準と違い過ぎるみたい。それに、これは清澄属性なんて代物じゃないわ・・・高純度なのに澄み切った流れ・・・」
≪シーン・・・
上昇気流の嵐が止む
「目の前に落ちて来るから。親父、矢でも短剣でも石でも、出来る限り沢山攻撃してくれ」
「お、おうよ!」
≪ヒュ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
≪ズゥッ ドゴォゥ――――――――――――――――――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
大地は揺れ、衝撃波が、砂や石や岩や植物や巻き添えになった獣や魔獣達を四方八方に吹き飛ばしながら、俺達3人を襲う。
「大樹髭大陸亀じゃなくて、落ちた衝撃に襲われるって想像してなかったよ・・・『神授スキル【マテリアル・クリエイト】自然魔素・清澄風属性2・形状:風防壁・場所:俺の半径3m・時間:解除するまで・発動』≫」
≪シュルルルルルルル
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・
衝撃波の後の粉塵が治まるまで、30ラフン程かかってしまった・・・
「しっかし、こりゃーすげぇーなぁっ!」
父は周りを見渡し、素直な感想を口にした。
加減したつもりだったし、風を空高く上昇させただけだ。だが、絶命した大樹髭大陸亀を中心に2Km圏内には、無事な木等1本も無い。3Km圏内で6割7割無事といた感じだ。
「・・・ごめん。マルアスピー・・・さ、ま・・・」
「・・・気にしなくて良いのよ。ロイクは魔法が扱えるようになって、まだ1日やそこらなのだから、それに私の旦那様は私達精霊以上の魔力を扱える可能性があるのよ・・・フフフッ」
「あっ、亀が消えやがったぁっ!」
「親父、それ、オート回収機能だよ」
「あのでけぇーのも、例の板の中に入っちまうのか・・・」
「みたいだね。で、2人はいつまで俺にしがみ付いてる気なの?」
「この破壊の限りを尽くした惨劇の中に親と嫁をおめぇーは放り投げる気かぁっ!」
「私は暫くこのままで構いません」
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「いや・・・離れてよ。2人とも離れてください。お願いします」