第十一話「リトルヒーローズ 後」
「正義を貫いた?正しいことをした?
当たり前じゃないか。
どんなときでもココロを持つ者は、自分が正しいと思ったことしかできないんだから。
悪役と呼ばれる存在だって、見方を変えれば正義の味方さ。
...駄洒落じゃないよ??
じゃあもし、間違いだと思っていることをしたらどうなるって?冗談でもやめといた方がいい。
だって、そんなことしたら、キミのココロが――――――」
すっごいキレイな、ヒューどっかーん!
11話「リトルヒーローズ 後」です。よろしくお願いします。
ぼくの返事を聞いたハナは、口をポカーンと開けて停止した。
「…………」
『絶対に、守る』
ぼくは、そうしなくちゃいけない。
絶対に。
あの時みたいなことは繰り返したくない。
そんなことを思っていると、真っ白な彼女の顔と耳が真っ赤に染まっていた。
「……そっか。ありがと」
素っ気ない言葉を残し、ハナは回れ右をして商店街の方へ行ってしまった。
「行っちゃった……今日のハナやっぱり変だ」
「にゃぁぅ」
おっ、ようやくチビが起きたっぽい。
のんきな白猫は伸びをしながら大きなあくびをする。
「っと、忘れるところだった。ミルクミルク」
持ってきた小皿に、水筒にいれてきた牛乳をそそぐ。
それを見たチビは、そそくさー!と駆け寄りミルクをペロペロ飲み初めた。
そういえば、ヒカリとハルヤは朝に起きたらまず牛乳を飲むらしい。
「寝起きの牛乳は美味いか~? まぁ、ぼくは苦手なんだけど。それにしても……」
相変わらず、ケガをしている左足にはうまく力が入らないみたいだ。
歩く時とか引きずってるように見えるし、立ってる時もなんか変な感じがする。
「早く足治して、元気になってくれよ……って」
「なぁう」
口の回りをベットリとミルクでよごすバカネコチビさん。
「キタないよ、もうしょうがないなぁ……」
「みあぁ~」
ぼくはちょうど良くポケットに入っていたハンカチでチビの口をふいてあげた。
「ほら、もうよごすなよ」
「みゃあみゃあ」
再びチビさんはミルクをペロペロ。
そして、やっぱりお口回りベットリミルク。
「バ~カ~ネ~コ~!!」
「みゃぁぁあー!!!」
「みゃぁぁあーじゃない!ナゼお前がキレる!!!」
そんなことをしているうちに、辺りはすっかり暗くなっていた。
「やべ、そろそろ帰らないとママに怒られる……じゃあな、チビ」
チビは、帰ろうとするぼくの足に体をスリスリしてくる。
「ハイハイ、また今度来るからな。お前は早く休んでケガ治せ」
「なぁぁ……」
いつもよりたくさん甘えてくるチビを見て、なんだかすごく切ない気持ちになった。
「……ダメだぞ!チビ。甘えるのはお前が足を治してからだ。そうしたら、いっぱい遊んでやるからな!じゃあな!!」
チビを無理やりダンボールハウスにもどし、ぼくはダッシュして家に帰った。
「みゃあ……」
☆☆☆☆☆
本日の天気、くもり後くもり。
夏にしてはめずらしく、太陽は雲の後ろでかくれんぼをしている。
「くのおおおおおおおう!!!!!」
少しだけすずしげな本日もまた、ぼくら4人は公園に集まっていた。
「なんか雨ふりそうだなー、ヒビトどうする?」
ハルヤは空を見上げながらぼくに聞いた。
「うーん、折りたたみガサは持ってるけど雨の中帰るのもちょっとイヤだし、そろそろ解散する?」
ぼくも空を見上げてみると、遠くに少しだけ黒がかっている雲が見えた。
「うおぉぁぁいぁぁぁあ折れろぉぉお!!!!!!できたぁぁあーーー!!!」
ちなみにヒカリは、昨日の夜にテレビで見た『紙は8回までしか折れない説』をぶち壊すために、ハナからもらったスケッチブックのページの9回折りチャレンジをしていた。
「いやヒカリ、これ折れてるって言えなくない?」
ハルヤがヒカリの持つぐちゃぐちゃの紙を見つめる。
「いや、どう見ても折れてるだろ!!!」
「折れてるというか、曲げただけっていう感じが……」
「ヒビトまでケチをつけるか!!!」
「まあその話は置いとけ、ヒカリ。さっきヒビトともう帰った方が良いんじゃねって話してたんだが……」
ハルヤがそういうと、ヒカリはイヤそうな顔をした。
「えぇー!もう帰るのぉ!?さっき来たばっかだし、ヒメもせっかく来てくれたのに!」
たしかに、ハナはあんまり晴れている日には公園まで遊びに来ないもんな……日差しが強いと大変だって言ってたし。
「でも、ハナもみんなもカゼなんかひいたらイヤだよ」
「ヒビトの言うとおり。ヒカリは大丈夫かも知れないけどな」
「それどういう意味だハルヤ!!んーでもなぁ、せめてブランコで遊びたいーって、今日はアイツらが居るのか」
遠くにあるブランコを見ると、そこには自分たちより年上である6年生の二人組がいた。
「まぁ、また今度アイツらが居ないときにしようぜ。そういえばハナちゃんは?」
「えっヒメ? さっきまであそこで絵を描いて……あれ?」
ヒカリが指をさした方にハナはいなかった。
公園中を見わたすと、遠くの方に白い人カゲが見えた。
「あっ、向こうにいた。ぼくちょっと呼んでくる」
ぼくは立ち上がって、ハナの元へ向かう。
にしてもなんであんなとこに……虫でも追いかけてたのかな。
「ん……?」
良く見ると、ハナはダレかと話しているようだった。
「二人いる……ってあれ、ブランコに居た上級生たちだ」
何を話しているんだろう。
ぼくの足は少しだけ早くなる。
「……あれ、なんかモメてる?」
上級生二人組はニヤニヤしているが、ハナはイヤがってるみたいだった。
気づいたら、ぼくは走り出していた。
「アイツら何やって……!!?」
あろうことか、上級生の一人がハナからスケッチブックを取り上げた。
それとほぼ同時に、とんでもない速さで何かがぼくの横を追い抜いた。
「あれは……!!」
ヒカリだった。
黒髪のヒーローは、走りながら叫んだ。
「わたしのともだちに手ぇ出してんじゃねええええええええええぇええええ!!!!!!」
そしてそのまま全力で上級生をブンなぐる。
なぐられた上級生はたまらずスケッチブックを落とした。
「よっと!」
それが地面についてしまうギリギリのところでヒカリがキャッチする。
そこでようやく、ぼくも二人の元へたどりついた。
「ハナ大丈夫!?」
ぼくの声にうなずいたハナは、少しだけふるえていた。
「うん……でも…………」
「はい、お姫様」
「ヒカリちゃん……」
ヒカリからスケッチブックを受け取ったハナは、何かを言いたそうだった。
なんとなく、その"何か"が『ありがとう』という言葉ではないような気がする。
その後ろでヒカリにいきなりパンチされた上級生が、頭を片手でおさえながら立ち上がった。
「いきなり何すんだよ、クソが……」
「ぐぁっ!」
上級生のキックが当たって、ヒカリは声にならない声を上げる。
「ヒカリ!!」
「ヒカリちゃん!!!」
ヒカリはけり飛ばされて地面でうずくまる。
それを見て上級生たちはケラケラ笑っていた。
ふざけんなよ……なんでそんなことするんだ…………?
信じられないという表情で、ハナが上級生たちを見ていた。
「ハハハハ!!ザッコー!!!」
「あんなことほざいてたのにもう倒れてやんのな」
上級生たちのイヤな笑い声がゆるせない。
やめろ。ふざけんな。
「ハハハ!ザコ!カースカース!!」
「ほんとガキってイラつくよなぁ」
あぁ、ダメだ、もうガマンできない。
「ふざけんなよ…………お前ら……やめろ」
「ハハハハは!!!」
「あーっははは!!!!」
気づいたら、ぼくの足は上級生たちに向かって動いていた。
「そのムカつく笑いをやめろっつってんだよ!!!!!!」
勢いをつけて、ふりかぶって、ムカつくこのクソをグーでパンチした。
「ヒビト君っ!!」
だれかを本気でなぐったのは初めてだった。
「てめーがやめろよ、そんなザコパンチ」
相手はぼくがパンチしても全く痛くなさそうだった。
「ふんっ!」
けれどぼくは痛かった。とにかく痛かった。
相手におなかをグーでなぐられて、めちゃくちゃ痛かった。
「う"っ……い"ったいなぁ!!!」
こっちもグーでなぐり返すと、今度はぼくの心がズキズキ痛くなった。
そしたら相手にキックされてまた痛い。
立ち上がってまたグーでなぐり返すとさらに心は痛くなった。
すぐそこにいるハナに、カッコ悪いところを見せたくないからガマンしているハズなのに…………。
……なんで目から流れるこのうっとおしい水は止まってくれないんだろう。
痛い。こわい。ムカつく。ひどい。イライラする。
……こんなことしたくない。
ホントは今すぐにでもやめたいし、やめてほしい。
ヒカリはまだ倒れている。
「う"っ!!」
またお腹をけられて、ぼくはたおれた。
後ろを見ると、ハナがぼくに何かを言っている気がしたけど、ボロボロなぼくにはよく聞こえなかった。
でも、ぼくがハナを守らなきゃ。ヒカリを助けなきゃ。
『その時は、キミがわたしを支えてくれる?』
「――――ぼくがヒーローにならなくちゃ」
ぼくは、もう一度立ち上がった。
その瞬間、どこかで聞いた声が聞こえてきた。
「そこまでだ!!!!」
そこには、ほんとうのヒーローがいた。
☆☆☆☆☆
「シショー……?」
その声の主は、ハルヤのパパことシショーさんだった。
「なんだアイツ、チクったのかよ」
「卑怯なヤツ」
6年生たちはシショーさんの横にいるハルヤをニラんだ。
すると、ハルヤは二人をニラみ返してこう言った。
「ともだちを守るのに、ヒキョーもクソもあるかっての」
それを聞いた上級生たちは不満そうな顔をして、今度はシショーさんをニラんだ。
「チッつまんね」
「そろそろ行くか……」
そう言って、二人はどこかへ行こうとした。
が、シショーさんはそれを許さなかった。
「待ちなさい」
まるで別人のように低い声で、シショーさんは上級生たちに言う。
しかしそれをムシして上級生らは進んで行く。
それを見たシショーさんはこう続けた。
「僕から逃げようとしてるってことは、それは君たちが悪いことをしたって分かっているからだ」
さらに足を早める上級生たち。
それを見たシショーさんが、今度は怒鳴るように二人に言った。
「自分のしたことから目を背けるなっ!!!!!!!」
上級生に、ぼくやヒカリでさえもビクッとした。
「君たちは、自分より年下の子の大切なモノを奪い、からかい、しかも先に攻撃されたとはいえ自分も相手にやり返した。一回り体の小さいこの子らにだ!でも、それがちゃんと悪いことだって分かってる。相手にとって怖いことしたんだってわかってる。それは君たちが賢い証拠だよ。それならさ……」
「それなら、なんすか……」
「ちゃんと、謝らなくちゃカッコ悪いよ。この子たちより年上なんだからさ」
「「…………」」
上級生二人は3秒くらい見つめあってから、こちらに歩いてきて頭を下げた。
「ごめん、モノとったりなぐったり蹴ったりして……」
「悪かったな。さすがにやり過ぎた……」
そんな二人を見て、ぼくとヒカリは何も言えなかった。
頭を下げる二人を見て、どう反応すればいいかわからなかったけど……。
――――けど、勝った!!
ぼくらは自分より大きいやつらに、ヒーローみたいに立ち向かって、そして勝ったんだ……!
ぼくは思わずそう"思ってしまった"んだ。
シショーさんは、二人の下がった頭をなでて、いつものやさしい声でこう言った。
「ちゃんと、謝ってくれてありがとうな。もうやるなよ?」
「はい……わかってます……」
「じゃ、行くぞ」
そういってどこかへ行こうとする二人を、シショーさんは再び止めた。
「すまない、もう少し待っててくれないか?」
なんで!?と、びっくりしたような顔をする上級生たち。
「……もう謝ったんだからいいだろ!」
「そうですよ、まだ何かあるんすか!」
ぼくも、びっくりしていた。
もうこの話は終わりじゃ……と、ヒカリもそう思ってるみたいだった。
そして、今度はぼくたちの方を見たシショーさんの口からでた言葉は、思いがけないモノだった。
「ヒビト、ヒカリ。君たちもだ。二人に謝りなさい」
「は?」
「え……?」
ぼくの頭が追い付いてない。
一体なんで、ぼくらは最後まで相手にやられっぱなしだったのに……。
「なんでですかシショー!わたしたちは被害者じゃ……!!」
ヒカリがそういうと、シショーさんはゆっくりとぼくらに近づき、低い声にもどして言った。
「いくら自分たちより相手が大きくて強かったとしてもな、君たちは彼らに暴力をふるった。それはどう考えても悪いことだ」
「で、でも!先にハナをいじめてたのはあっちじゃん!それに、ぼくらがいくらこうげきしても痛くなさそうだったし!こっちのほうがやられっぱなしで……」
ぼくがそこまで言うと、シショーさんはかがんでぼくらと目線の高さを合わせた。
「今は彼らがどうしたかを話してるんじゃない。"君たちも悪いことしていた"って話をしてるんだ」
シショーさんはぼくとヒカリの目をじっくりと、順番に見てからこう続けた。
「どんなに小さな力でも、それが相手にとんでもない怪我を負わせることになる可能性はいくらでもある。相手を転ばせて、当たり所が悪ければ骨なんて簡単に折れるし、倒れた先に石ころがあって、それに目なんかが当たったりしたら一発で使い物にならなくなる。もしそんなことになったら……」
それは……すごく痛そうだな…………。
ぼくとヒカリは、今にも泣きそうになりながら、息を飲んでシショーさんの言葉の続きを待つ。
そして次の言葉を聞いて、初めてぼくらは自分たちのしたことの大変さを理解した。
「そんなことになったら君たちは、"ヒーローじゃなくて悪役になってしまう"んだ。結果として、自分たちにとって大切な人や、守りたかった筈の人まで悲しませる結果になってしまう」
大切な人。
その言葉を聞いたぼくとヒカリは、すぐにハナの方を見た。
ハナは……泣いていた。
白い顔を赤くしながら、涙のあふれている青い目をこすってぼくたちを見ていた。
あぁ……イヤだ……守りたかったのにな…………泣かせちゃうなんて………………。
くやしい。ひどい。はずかしい……こんなのカッコ悪い…………何が『勝った!!』だよ……思いっきり負けてんじゃんかよ…………。
歯を食いしばると、また涙が出てきた。
ヒカリの方を見ると、くやしそうな顔をして、ぼくと同じように泣いていた。
「分かったかい。君たちは"そういうこと"をしたんだ。だからまず彼らに謝らなくちゃいけないね?」
ぼくとヒカリは上級生たちの前に立って、二人して大きく頭を下げた。
「「ごめんなさい!!!!」」
そう口に出すと、なんかめちゃくちゃくやしくなって、さっきよりもっと涙が出てきた。
「あぁ、いいよ」
「オレたちも、悪かった……」
そう言い残して、上級生たちは今度こそどこかへ言ってしまった。
ぼくらが頭をあげると、いつの間にか目の前いたシショーさんがこう言った。
「よく、頑張ったな……!!!」
そして、ぼくら二人を大きいウデで力強く抱きしめた。
なんだろうな、変な気持ちだ……。
「怖いのに、よく立ち向かってくれた……よく戦ってくれたな…………!!」
ずるいや、シショーさん。
さっきはすごく怒ってたのに、今度はほめてくれてる。
「し、シショー……」
ヒカリの声がふるえているのが分かった。
こわかったんだよな、ヒカリも…………。
「もちろん、さっき言ったように暴力はいけないことだ。でもね、大切なモノのために、守りたいモノのために戦った君たちは、立派なヒーローだよ。その気持ちだけは、絶対に忘れないでいてほしい。僕からのお願いだ」
「うぅ……」
「うっ…………うっ……」
返事をしたかったけど、ぼくらはもう声もうまく出せなくなっていた。
「「うわぁぁぁぁあんん!!!!!!!」」
ついにぼくらは感情をおさえきれなくなってしまった。
こんなに声を上げて泣いたのは初めてだ。
カッコ悪いなぁ……ぼく。
ヒカリがこんなに泣いているのを見るのも初めてだった。
「そんなに泣くな……困ったやつらだな」
シショーさんは、ぼくらの背中をトントンしてくれた。
「うぅ……ひっ……ひっぐ…………」
「うわぁぁあ……うっ……うっ…………」
さっき怒られてたときはあんなに怖かったのに、どうして今はこんなにホッとしているんだろうなぁ。
シショーさんの手は大きくて、やさしくて、あたたかくて、ぼくらは余計に涙を止めることができなくなった。
☆☆☆☆☆
しばらくしてから、ようやくぼくとヒカリは泣き止んだ。
そして、おそるおそるヒカリはシショーさんに聞いた。
「シショー、わたしたちはどうすればよかったんですか……?」
シショーさんは少し考えて、ぼくたちの目を見て答える。
「そうだね……まぁ。何があってもいきなり殴りかかるのが正解な場面はそうそう無いよ。まずは話し合いの姿勢を持つことが大事だ」
「話し合い……ですか」
ヒカリがむずかしそうな顔をする。
「そう、話し合い。ハナちゃんのスケッチブックがとられてたのなら『すみません!!そのスケッチブックを返して下さい!』ってお願いしてみるのが先だった」
シショーさんの回答に、ぼくも口をはさむ。
「でもあの時のあいつら、話なんて聞いてくれるとは思えなかったよ」
半分、決めつけだけども。
「こちらがそういう風に接しても、相手が話を聞いてくれない場合だね。そういう時は、近くの大人を呼ぶのが正解だ。正確には、"相手が正気にもどって話を聞いてくれるような人"をだね」
"人を呼ぶ"か。チクり虫なんて言葉はよく聞くけど、それでよかったんだ……。
最後にヒカリが質問する。
「でもでも、近くに大人がいなかったり、助けてくれそうな人が居なかったらどうすればいいですか……?」
「そうだな、そういう時は今日ハルヤがしたようにすればいい」
「「ハルヤ…………?」」
後ろを見ると、ハナが雑草を見て絵を描いているのをハルヤがたいくつそうに見守っていた。
シショーは立ち上がって、ぼくらの前でムネをはってこう続けた。
「そんな時は僕を呼んでくれ。そうしてくれれば、絶対に君たちを助けにいく。どんな時も、どこにいてもすぐに駆けつけて、僕が君たちの力になるよ!」
――――――あぁ、これがヒーローか。
「「シショー!!!!!」」
シショーがカッコ良すぎて、たまらずにぼくらは大きな身体に抱きついた。
「あぁもう、ホントに困ったやつらだな……」
シショーの身体は強くて、あたたかくて、やさしい。
いつかぼくもこんな風になりたいなぁ。
そしたら、ハナやみんなのことをちゃんと守ってあげるんだ。
さっきシショーが立ち上がった時、ずっとしゃがんでいたからかヨロけていたのはこのままダマっておこう。
そう目で合図を送る、ぼくとヒカリなのだった。
ここまで読んで下さった方、いつも本当にありがとうございます!
先日この小説が100ポイント越えましたー!!!!!!!やったぜ!!!!!!
本当に本当に本当に本当に本当に応援ありがとうございます!
わたしがここまで執筆活動を続けてこれたのも、友人たちや皆様のお陰です。
11話について。
実はこのお話、物語の構想初期段階から書きたいなぁーと思っていたシナリオなんです。
自分は正しいと思ったことをしたのに、親に怒られて悔しかったり、怒られたその後優しさや暖かさを感じたり...皆様にはそういう経験がありましたか?
わたしにはありました。今回はそれをこういう形で小説に書けてとても満足しております!
改めて、ここまで読んで下さり、また応援をしてくださり、誠にありがとうございます!!
これからも頑張ってこの物語を描いて行こうと思いますので、何卒よろしくお願いいたします!
それでは!次話も何卒よろしくお願いします!