始まりのドローン
隣でアイスを食べているアリシェラを見ていると、妹を思い出す。僕には故郷に置いて来た両親と妹がいる。妹の名を[セフィロス・レール]という。年は僕より5歳下、現在は16歳だ。(元気かな、、、)と、寂寥感に浸ろうとしたその刹那―僕のパソコンを弄っていたハッカー[ラデン・パトレス]が叫んだ。
「隊長!大変だよ!!停滞者が、、、。停滞者が!!」彼の叫び声につられて、パソコンを見に行くとそこには―
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[帝都・入口前北東十キロ・ハムレット高原]
停滞者、その数およそ一万。煌々と照らす太陽の中、蠢く黒い異形の大群。それを撮影したのはボクの作ったドローンだった。ボクは昔から隊長と仲良しだった。否、正確に言うならば、隊長しか仲良しの人がいなかった。そんなボクはやはりこの第一部隊でも孤独なんだと思っていた。しかしここの仲間は違った。、優しく手を差し出してくれたのだった。だから。なるべく役に立てるように。コンピューター関係を極めたのだった。「これ、報告してくる」そう言って隊長は部屋を飛び出した。ドアが開いたままだが気にせずにドローンを操作する。そして、ドローンに映った映像に、ボクは―
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人類最強が、ルナ・フレデリカが。私がその話を耳に入れたのはラデンがそれを発見してから僅か五分後のことだった。「何!?」私は。人類最強は―皇帝、自らの父の元へ駆け出した。
私は、何で気が付かなかったんだ。何で、、、。私を父の元へ駆り立てるのは人類最強としての責任と、悔しさだった。馬に乗って走り出した私は途中で落馬してしまった。しかし、私は気にしてる暇など無い。帝都内の停滞者を蹴散らしながら宮殿へと向かう。そして、ルナ・フレデリカは。全てを皇帝に告げる。
「ヤシロ・ラングラーに命じろ。第一部隊を指揮し、[いつも通りに]殲滅しろ、とな」
これが、第次期皇帝を決めることになるなど、現皇帝も、ルナも、そして何よりも。ヤシロが知る訳がなかった。
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TO BE CONTINUED.......