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ハーライベンツ島(肆)

「こんな時にヘレンは何をしている!?」ルナは誰かに叫ぶ。その問いかけは、虚空へと消えて行く。それに構わず彼女の隣で兄妹は停滞者を屠っていく。セフィロスの脚が届かない距離をヤシロの炎が。ヤシロの懐にまで距離を詰めて来たヤツをセフィロスが。見事なコンビネーションである。ルナにできなかった事を、妹は安々とこなしていく。家族なのだから当たり前だし、自分よりも彼女の方がヤシロの事を理解しているのもわかっている。けれど―また、あの感情だ。そう、〈嫉妬〉だ。


「ルナ、セフィロス。時間を稼いでくれ」ヤシロがお願いする。もちろん、ルナは彼が好きだから。セフィロスも、兄を信頼しているから。快諾する。


「頼んだぜ」そう言ってヤシロは魔力を溜め始める。詠唱をして。

「我が身に宿りし紅蓮の氷雪よ、蒼碧なる業火よ。森羅万象のことごとくを打ち砕き、焼き尽くしたまえ。汝が罪を数えし刻、我が罰を償いて代償とす。己が頭上に振りかざし黒き凶星を、遥かなる高みより霧散させよ。漆黒の光が輪廻を断ちし時、純白の闇に飲まれよ―〈禁技―天罰〉!!」


宇宙に存在する小惑星を光速でたたき落とす。まともに衝突すれば、この島くらいは地図から簡単に消せる。しかし、そんな事をしてはヤシロは生まれ故郷を失うし、住人も住処を失う事になる。その辺りはしっかりと考えている。

「ハァッ!!!!」上空に向けて魔力を放つ。それにより粉砕された小惑星が降り注ぐ。それに合わせてセフィロスが、〈雷豪〉で停滞者へと軌道修正を行う。ルナは地上で小惑星を避けながら〈天獄〉を打ち込んでいく。


しかし、いくら倒してもまた現れるソイツに次第に苛立ってくるヤシロ。仕方なしに〈鉄扇・火衣〉を開く。それを見たセフィロスは、「ルナさん、逃げて!!兄さんが本気出すから」―刹那、周囲が炎に包まれる。〈灼熱・煉獄演武〉出現した途端に灰になる停滞者。その炎は、朝が来るまで燃え続けた。ここで1つ。ルナは疑問に思う。


ヤシロの魔力の供給源は何だーと。いくら人類最強でも、禁技を使ったあとに朝まで魔法を使い続ける事などできない。


「ヤシロ。その膨大な魔力は一体何処から―?」ルナは尋ねる。


暫し間を置いてヤシロは答える。


「俺の力、魔法じゃないんだよ」


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

TO BE CONTINUED……

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