ハーライベンツ島(参)
「グガァ、、、!!」ルナとセフィロスが会話していたところに、停滞者が割り込んで来る。
一閃―ルナが細剣を抜く。
―よりも速く、セフィロスが停滞者の腹部に蹴りを入れる。
停滞者の腹部左から右へ、蹴りで切断する。内臓が飛び散り、異様な匂いが立ち込めるが、セフィロスは右脚に重心を移して―「まだ来ます」と言った。今度こそ―とルナは構えるが、その剣速よりも速く、彼女の脚が停滞者の腹部を割いて―裂いて行く。
「なんだ―この速さは」唖然とする。しかし、ルナはこの脚裁きを見た事がある。
「まさか、君は―あの英雄であるところの、〈オズワルド・レール〉の、、、!?」
オズワルド・レール。現皇帝の王位継承戦争の時に、皇帝の側近として仕えた、〈英雄〉である。
皇帝を殺そうとする人物達から、その屈強な肉体と、如何なる状況でも動揺しない精神力で、皇帝を今の地位につけた。その功績は、死した今でも語られている。そして―。彼の戦闘スタイルの基本が、〈反重力式人体カタパルト〉―〈 リオック〉を使った蹴り技だった。
この武器の特徴として、脚に対する全ての圧力を無効に出来る。空中でも、水中でも、何処であっても、強力な蹴りを出せる。ただし、圧力を無効にするので、〈反動〉を付ける事ができないという欠点がある。しかし、それを補うように、装着した足を、時速100キロでカタパルト方式で蹴りあげる事が出来る。
そして、セフィロスが使っているのも、同じ構造の武器。
〈加圧・反動式人体カタパルト〉―〈雷豪〉である。オズワルドと真逆の特徴を持つこの武器。わざと加圧して、その反動を利用するタイプ。父の武器を遥かに上回る速さで蹴り技が出せる。時速422キロが今のところの最高速度である。
「禁技―堕天・平衡崩し」一瞬で停滞者が吹き飛ばされる。この技を使えるのは、ただ一人―
「ヤシロ!?」ルナは驚く。
「驚く事じゃねぇ。セフィロス、状況を説明してくれ」ヤシロは、いつも帝都でしている様な指示を出す。これが、妹の、兄に対する、別の感情の始まりだった。
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TO BE CONTINUED......




