表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/36

闇と最強(弐)

「そんな世界は、壊してしまえ」

魔力の暴走が始まる。漆黒の波動が、ルナを、アミラルを、アドルフを。エヴァを。吹き飛ばす。

『そこ』にいるだけで全てを吹き飛ばす、不可逆的な、暴風。漆黒の竜巻が、平原を薙いでいく。

〈禁技―堕天・平衡崩し〉圧倒的な風圧に押されながらも、ルナは腰の細剣を抜き、足元で魔力を爆発させ、加速しながら近づく。竜巻の中心へ。ヤシロの元へ。


★★★★★★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


最初に彼を見たとき、ルナは心を奪われた。ほんのりと赤みを帯びた、ボーイッシュでクールな黒髪。漆黒の瞳に宿る、高貴な光。齢30にして独身の、正しくルナの好みだった。進行軍本部に来てから僅か4週間で隊長になったエリート。


戦績―停滞者討伐、10000体。

人類最強は、同期間で900体。


圧倒的に違う。その全てが。ルナの目に映るその全てが、自分と異なっていた彼に、気がつけば、好意を抱いていた。


けれど、彼の事を知らない。ルナは、何一つ知らない。そんなある日―。


エヴァと笑顔で話す彼を見かけた。悔しかった。恨めしかった。憎かった。何で、自分じゃない誰かにそんな笑顔を見せるのか。嫉妬した。憎悪した。けれど、その感情を無いものにしてしまう程に大きな恥ずかしさがあった。

それだけならば耐えられた。

いつも彼の部屋には、彼らがいた。笑い声が響く度に、自分と笑っている彼の姿を想像していた。だから、だから、だから、だから、だから―。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


「私は、第一部隊が大嫌いなんだ」深呼吸して、魔法を放つ。

「〈禁技―天涯孤独〉!!」またの名を―〈全否定〉。術者に敵対する魔法の全てを消し去る力。それに対して動くエヴァ。

「〈次元門〉!!」どこか遠くへと飛ばす力。魔法でも、人でも、なんでも飛ばすこの力。時空間を歪めるという意味では〈異界神〉と類似―酷似しているが、全く異なる。それは。この魔法によって歪んだ時空間は再生不可能であること。


黒い門が出現する。そこに吸い込まれていくルナ。それを刹那で救出するアミラル。それに続き、門をランチャーで破壊するアドルフ。


「、、、」ヤシロはルナとアミラル、アドルフを睨む。


「とりあえず、エヴァも連れて帰りましょう。ここでやりあっても無駄ですから」アミラルが提案する。けしてアミラルとアドルフは、ヤシロに敵対しない。それが、例えヤシロが間違っていると知っていても。絶対的忠誠心は、揺るがない。揺らぐハズがないのだ。それが、ヤシロと、第一部隊の隊員の、最初で最後の契約だから。


契約だから。


★☆★☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆★★★☆☆


TO BE CONTINUED……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ