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逢えなかった時の事でも話そうか

私にしては今回文章多め。早苗登場フラグも立ちましたし、満足です。( ^ω^)






 居間にたどり着き、落ち着いてからの霊夢ちゃんは凄かった。


 五年間の出来事。自分がいかに修行をしたか、妖怪との戦いがどうだったか、異変を解決するにはどうだったか。


 霊夢ちゃん自身のどこが成長したか等も聞かされた。別に嫌だったって意味じゃないよ? ただ、女の子として恥ずかしい部分まで包み隠さず話す霊夢ちゃんに驚いてしまったのと、逆に僕の方が恥ずかしかった。


 ほら、藍お姉ちゃんもぽかーんとした顔をしてるよ?


 え? 今度は僕の事? 僕の話なんてつまらないよ? え、そんな事ない? 僕の事と言ってもなぁ……。



「五年前にね、突然紫お姉ちゃんから幻想郷の外に連れて行くって言われてね。それから……ちょっと大変だったかな。少しの手助けはあったけど、まずは外の規則を覚えるのに必死だったよ。幻想郷と違って妖怪なんて居ないって事が常識だったからね。十二歳の子供がいきなり一人暮らしって事で周りからも初めは良い反応は無かったからね」



 そう、何が大変だったかって周りの人に僕と言う人物を認めてもらう所だった。


 幻想郷の人達にだって警戒心はある。だけど、外の人達の警戒心は更に酷い。子供はすぐに懐いてくれたけど、大人達は社交辞令はあってもなかなか心を開いてくれなかった。


 大人達の心を開かせるのは諦めたけど、それでも良好な近所付き合いは出来たと思う。


 近所にあった神社に足を運ぶと殆どの確率で出会えた子が居た。二歳年下の、霊夢ちゃんと同い年のその子とはすぐ仲良くなれたよ。早苗(さなえ)ちゃんと言ったかな?


 ん? 何か表情が怖いよ? 藍お姉ちゃんもどうしたの? 何でもない? だったら良いけど……。


 早苗ちゃんにはお世話になったよ。家族ですって紹介された八坂神奈子(やさかかなこ)さんと洩矢諏訪子(もりやすわこ)ちゃんって人達も良い人達だったよ。家族だけど苗字が違うから何か特別な事情でもあったのかもしれないけど、それでも仲良くしてもらえた。


 早苗ちゃんと遊んでいた時だったかな? 高校って言ってね、寺子屋よりも難しい事を習う所があってね。その高校に一緒に通わないかって誘われたんだ。


 近い年齢の友達が居なかった僕としては断る訳も無く、すぐ了承したよ。


 年齢的にまともにバイトが出来なかった僕だけど、紫お姉ちゃんからお金は貰えていたから入学費とかは心配せずにすんだんだ。親も親戚も居ないって話をしたら早苗ちゃんの家族の方達がなんとかしてくれてね。


 義務教育を受けてなかったけど勉強もなんとかしながら入学する事が出来たんだよ。早苗ちゃんも凄く喜んでくれたなぁ。



「ねぇ、太助さん」


「ん? 何かな?」


「その早苗って()にお世話になったのは判ったわ。その()以外の話を聞かせて?」


「? 良いよ?」



 まぁ、高校に入ってから学生らしく小学校、中学校に通えなかった分勉学に励んだよ。友達は少ししか出来なかったけど、楽しい学生生活だったな。


 で、三年生になってね。ああ、入学してから二年が過ぎてようやく早苗ちゃんが入学してきたんだね。って早苗ちゃんの話は良いんだっけ?


 まぁ、それから少しして紫お姉ちゃんと藍お姉ちゃんが迎えに来てくれたんだ。引越しするって事にして学校の友達や早苗ちゃんにお礼とお別れを済ませたよ。



「ね、ねぇ? 太助さんは私と会えなくなって、寂しくなかった?」


「え? それはもちろん。寂しかったよ」



 そう返事をしたら霊夢ちゃんが少し嬉しそうに笑った。



「そろそろ夕飯時だな。話の最中悪いが、そろそろ帰ろうか。太助」


「え、もうそんな時間か」


「夕飯だったらうちで食べていけば良いじゃない! 太助さんとお話もっとしたいし」


「せっかくの申し出だがな、紫様が拗ねてしまうのだよ。すまない霊夢」


「ごめんね? 霊夢ちゃん」


「太助さんがそう言うんだったら……。けど、また遊びに来てね? 絶対よ?」


「うん。約束するよ。またね、霊夢ちゃん」


「またな、霊夢」



 名残惜しそうな霊夢ちゃんに別れを告げ、僕と藍お姉ちゃんは外に出た。


 後ろから藍お姉ちゃんに抱きかかえられ空を飛ぶ。



「太助、今晩は何が食べたい?」


「そうだねー。肉じゃが」


「ははっ。了解。任されたよ」



 藍お姉ちゃんのご飯はいつも美味しいから楽しみだな。






ちなみに! 早苗以外の外の世界の友達は登場する予定無いです! ……無いですよ?

[電柱]д ̄) チラッ

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