同い年の友人が出来ました
年齢の設定はあくまで、私綾禰の独自設定ですので、公式と勘違いしないで下さい。詳しく調べて無いけど公式は年齢発表してないんだっけか。確か外見は十代前半の少女って感じで……。
2016/3/28 今更ながら間違ってはないけど解釈が難しい言葉があったので咲夜さんのセリフをより判りやすい言い回しに。
今日は久しぶりに人里に来ました。
五年ぶりの人里は活気に溢れていて、何もしなくても見て歩くだけで楽しいものです。
商店を財布の中身を確認しながら眺めていたら、後ろから声をかけられた。
「お? ひょっとして太助君か?」
「え?」
人里で名前を呼ばれるとは思っていなかったので驚いて後ろへ振り返る。
すると、そこに上白沢慧音こと、慧音先生が居た。隣には知り合いだろうか、メイド服? スカートが短い気がしてしょうがないメイド服を着た女の子が居た。
「えっと、慧音先生ですよね? お久しぶりです」
「ああ。最近さっぱり見なくなったと思っていたが……。久しぶりだな太助君。っと、私の隣に居るのは十六夜咲夜。紅魔館でメイド長として働いている。で、太助君は八雲太助。妖怪の賢者に育てられた半人半妖だ」
慧音先生の紹介にお互い挨拶をした。紅魔館に十六夜さんか。全然知らないや。
「十六夜さんには申し訳無いけど、あいにく僕は紅魔館を知らないもので」
「そうなのですか? 異変を起こしそれなりに名も知れた事かと思っておりましたが」
「そうだな。見なかった間何をしていたんだ?」
「実は……って、話をするならどっか落ち着ける所に行きません? 店の前では店主にも迷惑でしょうし」
「それもそうだな。店主、すまなかった」
慧音先生が謝ると店主が嫌な顔を一切せず、軽く許してくれた。そして慧音先生の案内のもと、先生の家に行く事になった。
先生宅に向かってる間に僕が五年間外の世界に居た事を簡潔に説明をしたら、十六夜さんは納得してくれたが、先生はちょっと疑問に思ったみたいだ。
「あの賢者が、そこまで大切にしているなんてなぁ。意外だ」
「そうですか? 結構優しいお姉ちゃんですよ?」
「はは、それだけ太助君が大事にされている証拠だよ。私達にしてみたら、考えも及ばない、謎めいた女性だ」
「……そうですね。私の感想としても、先生に同感です」
そんなもんですかね? そんな会話をしていたら先生宅に到着。先生の案内で茶の間に招待され十六夜さんと一緒に腰を下ろす。
お茶を淹れてくると言って席を外す先生を見送って一人息をつくと、十六夜さんにそれを気づかれてしまい、どうしたのですか?と聞かれてしまった。
「いや、えっと……言いにくい事なので」
「何かお気に障る事をしてしまったら仰って下さい。これでもメイド長の端くれ。メイド長としての矜持として直すべき所は直さないといけませんので」
強い眼差しで言われてしまった。そんなに見られたら恥ずかしくてしょうがないので白状しよう。
「えっとですね。怒らないで下さいね?」
「はい」
「十六夜さんが綺麗な人でして……ちょっと緊張していました。で、腰を下ろした事でちょっと気がほぐれて……って、十六夜さん?」
ん? 顔が赤い? あれ、怒らせた?
「……綺麗ですか。初めて言われました」
……って事は、怒ったんじゃなくて照れたって事かな? 良かった……。
と言いつつ、十六夜さんがそわそわし始めてしまったから良くなかった。
「えっと……」
「…………」
あ、俯いちゃった。
「ご、ごめんね。変な事言っちゃって」
「い、いえ! 八雲様は褒めて下さったのですから悪くありません」
「そ、そう? えっと、僕の事は太助で良いよ? 知り合った記念に名前でお願い」
「そ、そうですか? では、わ、私の事も咲夜とお呼び下さい。た、太助様」
何と言う挙動不審! どうしよう、先生早く戻ってきてー!
「……何があったんだ? 様子が変だぞ」
来た! 先生来た! これで何とかなる!
この後、先生が場を執り成してくれたので本当になんとかなった。
咲夜とは同い年だと言う事も判りより仲良くなれた気がした。ただ、同い年の男性に綺麗だって……と呟いていたのは何か地雷を踏んだ気がしてしょうがなかった。
あれ? 妹紅を出すつもりが咲夜さんだよ? あれ?




