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飲食店ビジネスを立ち上げる!

同年 二月 小佐々城 小佐々弾正大弼純正


牛肉が食いたい!吉野家いきたい!すき家いきたい!松屋いきたい!なか卯いきたい!・・・・・食いたい!しかし、無理だ。仏教が。でも諦めきれないから牛はだめでも、他の肉はいいだろうと考えて、食べてきた。


そして、物販もいいんだけど、なんかこう、生活に密着した、長く儲かる物ないかな、と考えていたんだ。


そこで、正直まったく知識はないけど、始めよう。最初は1店舗からイノシシあたりがいいかな。肉は完全無理かと思っていたけど、厳密には、飼っている動物を殺しちゃ駄目っぽい。


要するに牛馬は人間の役にたっているから、殺すのは駄目だって、秀吉が言ってたんだったか?宣教師に向けて。文化的に受け入れられるのは三百年後か?家臣の反乱が怖いから、俺も牛は食べていない。


・・・・一応搦手から攻める意味で朝廷に根回しするか。田畑に害をなす鳥獣はよし、と勅許でもだしてもらえば、ジビエ料理は問題なくなるだろう。いずれにしてもわが領内でも鳥獣被害は深刻だから、儲かるかもしれない。


あ!思い出した!シシ垣だ!西彼杵半島に長く連なるイノシシよけの石垣があったんだった。もう少し時代はくだって江戸時代だったと思うけど、この時代も被害はあったはず。そして今以上に肉食文化を肥前から全国に広げるのだ!


純正の野望と呼ぼう。


イノシシや鹿、クマの他にも野ウサギ、カモ、キジなどもいいだろうか?何にしても鳥獣被害が実際に酷いのだから、仕方がない。大々的に予算を投入しよう。中身にもよるけど、今は並っていくらだろう。1文120円で計算して5文ほどがいいか。


1店舗でやってみて調子が良ければ店を増やそう。


肉料理以外にも、なんかこう、少ないと思っていたんだよね。外食店。立ち食いそば屋があっても良さそうなんだけど。なければつくる!肉料理が洋食とすれば、和食のお気軽系でそばやうどん屋をつくろう。


あとは高級食材のあわび。これはもう、儲かるしかない!なんてったって全国での出荷量は上位だったはず。何と言っても壱岐対馬、五島がある!この高級食材を使って儲けるのだ!


ああ、宗と宇久には直営店でも作ってもらえば、旅行客にもウケるはずだ。小佐々領内は平和だし、年貢も低いし軍役と賦役もないから(国衆領は別)、ゆとりが出始めている。グルメ本も出して出版すれば、年貢も増える。喜ぶぞ!


それから、うどんとそうめんもいいな。関所はないけど、税金を撤廃しただけで一応人はいる。そこに『峠の茶屋』みたいな感じで出せば儲かるはず。輸入交渉を始めよう。


「おーい、誰か。九郎次郎はいるか?農商大臣!」


「は、これに」。

農商大臣の曽根九郎次郎定政が現れた。


「定政よ。今あわびは、1つでいかほどするのだ?(ぐふふふふ)」


「あわび、でございますか?あの・・・・鮑で?」


「いや、アワビと言えばそれしかなかろう。一ついくらだ?」


「いえ、鮑は・・・一個で、値はつけられません」。


「ほうほうほう!!!よっしゃよっしゃ!(角栄)そうだろうそうだろう。ん?いや、いくらなんでもそれは高すぎないか?売れん」。


「いえ、その逆で、一個では値がつけられぬので、七十五個で三十五文程度かと」。


・・・・・・・・・・・・・・・・。


「はあああああああああああああああああ?!」


あまりの衝撃に、おれは呼吸困難になりそうだった。ありえん。いや、ありえん事が起きてるから俺はここにいるんだが。


アワビはキロあたり7,000円前後で、最高級品だと黒アワビ1個で2~3万するって、前に水産関係の友達に聞いたぞ?450年でそんなに物価が変わるのか???


ちーん。おわった。脆くも崩れたアワビ帝国の夢。

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