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不幸はいかが  作者: たらず様
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連綿と死す


久しい煙草の匂い。毒々しくも艶やかな、この匂い。

脳に集った血液が皆逃げて行く。さながら敗走武人のように。冷静だったものが冷淡になり、自分だったものが他人に移り変わる。

見下す冷笑は、口がなし得る唯一の抵抗で、もう自分が自分ではない。

これから真に創造される私は、よく笑い、往々にして凱歌を唄うーー

ーー傲然の人。崩れぬ矜持、自信から出る笑み、威光さえ感ずる立ち姿。

まだ覚束ぬ客人をば促し果てなき激情へ。

我は今緞帳を越える。


籾糀 糘

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