03.植物王女と暗黒竜
これについて、あたしは自分の考慮がある。
女神様に差し上げるメロンでは、ゲーム内で作ったものが絶対にダメだ。満足させないと、きっと地獄に送られてしまうよ!
そのため、畑を作り、1から始める夕張メロンを育たらなければならないのだ!
畑と言いなら、土地が必要だ。自分の土地を買うなら、資金だ!
初めての商売は、あたしの異世界人生の存亡を決めることだ!
この後、商品の値段と契約について相談した。
もちろん、ここの貨幣———ギルの価値にについて教えられた。
1ギルの値段はほぼ10円に値する。土地を買うため、せめて50000ギルが必要だ。
最後は1カット2500ギルと決めた。でもね、1カット25000円何て、あたしは何処のブランク商人かしら。
まぁ、これはセラさんの経験で決めた値段だしね。一応、彼女に任せましょう。
商品の提供者たるあたしは売上の七割をもらい、販売者のニャーニャー堂は残る三割をもらうと契約した。
日本にいるお父さん、お母さん! 芽衣ちゃんは初めて商売を出来たわよ!
「収納ボックス」
「今日はひとまず40カットを貴店に納品する。ミユーちゃん、ラップお願いね」
「はい! 任せてください」
「あの、前払金について——」
セラさんの様子を見て、困ったことがあるそうだ。
資金問題…… だよね。
「今回だけは払わなくても大丈夫よ」
「それがありがたいですけど。どうして?」
「最初の売り上げはまだ予測できないからだ。そして、セラさんとミユーちゃんは信用できる人だ」
「大変ありがとうございます。きっとメロンを人気商品になさせます!」
これが詐欺である可能性もあるかもしれないが、二人との話し合いから、信用できる人と判断した。
あたしは異世界・ギルディランドに生まれ変われたばかりに、すぐ初めての商売を出来た。
雑貨屋ニャーニャー堂——— あたしのメロン帝国の出発点だ!
◇■◇■◇■◇■◇
「デメテルさん、商業ギルドはもうすぐだよ」
「わかった、引っ張らないでよ。ミユーちゃん」
納品が終わったが。契約を結ぶため、商業ギルドで登録しなければいけない。
来たばかりので、ミユーに道案内を頼んだ。
ミユーは凄く生き生きしている女の子だ。外見は、十歳ぐらいかなあ?
ルービのような鮮やかな髪に華のように黒曜石のような瞳をしている。そして、茶色の猫耳をどうしても触りたいよ。
広場の大通りに沿い、歩いて15分ぐらいで商業ギルドの看板が現れた。
「いらっしゃいませ。あぁ、ミユーちゃん今日も元気ですね。何の用があります?」
「ミリアさん。こっちのデメテルさんを商人登録お願い」
「では、こちらで少々お待ちください」
商業ギルドに入って、すぐ綺麗な羽に覆われた翼が生えている有翼族の娘に声を掛けられている。
どうやら、ミユーは人気者のようだ。その可愛さがはっきり分かるよ。
ここには三列のソファみたいなものを設置している。
三人のスタッフが受付カウンターの後ろに微笑んで顧客の手続きをしている。
なんか、この雰囲気が何処かに見覚えがあるそうだ。
「デメテル様、三番カウンターへお越しください」
銀行かよ!!!
取り敢えず、商人の登録が終わった。後はセラさんと正式の契約を結べばいいよ。
異世界生活は順調順調。
商業ギルドから出て、ニャーニャー堂に帰るつもり時。
さっきまで透き通るような青みを帯びた空は、急に低く垂れ込めた厚い灰色の雲に覆われている。
雲の中に深みのある声が響いた。
「我が名は暗黒竜! 魔王四天王の一人、ベストラ様の手下である! 今すぐ我に降伏しなさい! さもないと、この町を焦土に帰せ!」
声が聞こえた共に、全身が黒曜石のような真っ暗な鱗に覆われたドラゴンの姿が見られている。背中に生えている翼を少しだけ振れて、物凄い竜巻が起こってしまった。
町中の人々は怖がられて、散り散りになって逃げてしまった。さっきまで穏やかな街は、既に恐怖で秩序のない混雑されてしまった。踏まれた人は数えきれないほどいる。
何であたしの異世界生活は始めたばかりに、すぐに理不尽的な展開をしてしまうのよ!
「デメテルさん! 早くみんなと一緒に逃げましょう!」
逃げる? 周りの通りは既に混雑の人並みに詰まられてしまった。
「ミユー! しっかり掴んでくれ!」
ミユーを抱き、背中の翼を展開し、風に乗って空へ舞い上がる。
彼女はあたしの胸にぶるぶる震えている。やはり、驚かされてしまったか。
あのドラゴンはまだ攻撃を取らなかった。何かを待っているそうだ。
ひとまずミユーを安全な場所に隠させる。
前へ飛びながら、巨大な教会の十字架が目に映る。下の庭に逃げ出した人々が避難している。
翼を収め、緩めで地面に降りる。
「ミユー。ここで少し待ってくれ。あたしはあのドラゴンをやっつけに行く!」
「ダメ! デメテルさんが死んじまう!」
「心配しないで。そのようなドラゴンはあたしに対して、お茶の子さいさいなのだ」
この度、自分の拙作をお読み頂き、誠にありがとうございます。
『面白い』『続きが気になる』と思われましたら、是非ブックマークの登録をお願いします。
拙作を評価していただけるととても励みになりますので、大変嬉しいです。