断じて許さない
遠足と言うことなので歩いて水上公園まで行くらしい。
高校生になってゾロゾロと行くのもどうとか思うかもしれないけどそんな事どうでも良い。
あ、ちなみに円堂くんとはあのあと話だけどやっぱ彼めっちゃ良い人だった。
アニメとか漫画とかオススメを沢山教えてくれたし何よりすぐに感情が昂る事もないし。
刃物も持ってないしね。
て、今はどうでもいいのだ。
それより俺の可愛い妹に何やら男の影が見える。
今は妹の通う中学校の校門前で隠れて雫が出てくるのを待ってるところ。
事の発端は昨日の夜リビングに置いてあった妹のスマホが通知音を発した時。
[雫も俺らと買い物行くっしょ?]
いかにもチャラそうな奴からメールが来てたのだ。
断じて許さない。
俺の中では遠足どころではない。
「雪殿はそんなにも妹殿が心配なのですな」
円堂くんに相談したところ一緒に着いて来てくれることになった。
「うん、もしかしたら今日は二人の先生をお呼びして手伝ってもらうかもしれない」
「先生と?それは一体誰のことでござろうか?」
「いや、こっちの話……それより円堂くん、妹の存在は兄が守りべきだって世界の法則だと思うんだけどどう思う?」
道行く生徒たちは特に俺たちには気づいてなさそうだ。
「ふむ……雪殿……その話は長くなりますぞ!それは保護欲の話からせねばなりませぬな!」
さすが円堂くんだ!
俺と考え方が似ている。
しばらく妹トークに花を咲かせていると。
「だよね!俺妹みたいなツンツンした妹が出た時にはなるほどこう言うのもありかなって思ってたんだけど……って!あれ!俺の妹が出て来た!」
「雪殿の妹殿ですか……なるほど……めっちゃ可愛いですなぁ……あんなにも男子達に声をかけられ見たところ性格も良いと……羨ましいですな!」
「そうなんだよ!円堂くん!うちの妹は可愛いんだよ!だから何処の馬の骨とも分からないチャラい男にもし妹が無理やり結婚させられたりとか考えると……俺は……俺は!」
どっかの誰かさんみたいにアイスピック持って走って来たりカッターを振り回したりと。
頭が痛い。
「雪殿!そうならないためにも拙者達で妹殿を護るのでござるよ!」
「え、円堂くん……」
「雪殿……」
俺たちは熱い握手を交わした。




