第20話
夕方。スーパーの買い出しから帰って調理開始。
いっしょにカレーを作る。
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「まずはご飯を炊くの、3合で十分だよ。計量カップで炊飯釜に入れて……そうそう」
「それで米を研ぐのよね。せ〜の……オッラァァァーーーッ!」
「速すぎ速すぎ?! お米が飛び散ってるってぇ! もっと優しく!」
「う〜力加減が難しい……ソロリソロリ」
「次はお肉とお野菜を切って炒めるよ」
「切るのは得意よ、それっ……キィィィン」
「あれ? お肉とお野菜消えちゃった?」
「ここよここ、粉みたいにサラサラになっちゃったわ」
「粉みじん切り?! どんだけ細かく切ってんのさ、一口大でいいんだよ!」
「だから知らないのよ〜先に言って〜(泣)」
「お肉もお野菜も予備を買っといてよかった。こっちはゆっくり切ってね」
「ふん、ふん……慎重に、力をうまく抜かないと……」
「炒めて全体に火が通ったら水を入れてじっくり煮込むの」
「むぅ、コンロの火力が弱くない? 追加していい?」
「追加って?」
「雷は熱にもなるのよ、鍋に手をかざして……えいっ」
バチチチチッ、ボゥン
「アチャチャチャーーーッ?! 鍋吹っ飛んだってぇーーーっ!」
「あらら大変! ヤケドしてない?」
「アチチ……魔法で余計なことしない! 大人しくしてて!」
「はぁ〜い……」
「煮えてきたらルーを溶かそうね。隠し味があればここで入れるの、おしょう油とかすりおろしたリンゴとか」
「隠し味はやっぱり季人ちゃんの体液よね♡ お口から『んべっ』て出しちゃって〜ほらほら〜」
「フガフガッ、ひゃめてっ、|あちょでおしゃらにいりぇてあじぇるかるぁ《後でお皿に入れてあげるから》〜」
じっくりコトコト40分。
「「かんせ〜い!」」
「途中どうなるかと思ったけど、なんとか形になったね。おいしそうだよ」
「これが『料理』……? ワタクシが作ったの……? どんな魔法より難題だった悲願をとうとう……グスン」
「早速食べよ〜お皿にいっぱい盛って、席について、手を合わせて……」
「「いっただっきま〜す!」」
「むぐむぐ……粉にしたお野菜が意外とトロトロになっていい感じかも? おいし〜い!」
「おいしい……?! こんなおいしいの、産まれて初めて食べたわ! お料理ができるってすばらしいことなのね」
「だよだよ、これからいっぱいお料理しようね」
「は〜い♡ あ、季人ちゃんの体液トッピング忘れてた。ほら、ママのお皿に出して♡」
「まったくもう……ぷぇ、ぷぅぇっ」
「これよこれ♡ キレもコクも夜のスタミナも大違いなのよ〜あぁ〜脳内にキクゥ♡」
「麻薬キメたみたいなこと言わないで〜とにかく今日のカレーは大成功だね」
深夜。代償部屋のベッドの上。
「ぷはっ……季人ちゃんのお口、ちょっとカレーの味がするわ」
「ウソ? ちゃんと歯磨きしたのに。もう1回やってくるよ」
「ん〜ん〜そのままで♡ 歯も舌もママがペロペロキレイキレイしてあげる♡」
「そ、そんなの汚いよ?」
「カワイイ子に汚いところなんてないわよ♡ ほらジタバタしないで、めいっぱいお口開けて♡ あ〜ん♡」
「あ、あ〜ん」
「もっともっと♡」
「あ゛ぁ゛〜ん!」
「なんてつぶらなのどちんこ♡ そこも磨いてあげるからね、ぶっちゅ〜♡」
「んぶっ、|しょこみゃでおきゅはみゅりぃ《そこまで奥はムリ》〜!」