【千春のキモチ】
新居を手に入れて初めての夜。
いっしょにお風呂。
あなたはワタクシの裸より、
広いバスルームにテンションアゲ↑
はしゃいで転びそうになる。
子どもらしくて可愛い。
だけどちょっと悔しい。
こちとら裸ぞ?
毎晩見て触って食べてもらっているけれど、
もうちょっと反応してくれていいじゃない。
まったくもう。
あとでいっぱいいじめてやるから。
ますまは背中をボディーソープで洗ってやる。
とってもちいちゃい背中。
ワタクシの3分の1もないくらい。
肉は薄く骨は細い。痛々しいほどやせ細っている。
だけど肌はツルツル。
スライムよりも弾力がある。
魔力のおかげね。
ここ数日吸い上げて確信した、
人間じゃありえない濃厚さ。
量だけでいえばワタクシを越える。
魔力があなたの美しさを保とうとしてる。
吸ってるワタクシもどんどんキレイになる。
肌ツヤも髪のキューティクルも過去イチ。
若返ってるまである。
究極の領域。
《《悪魔にとっては》》喉から手が出るほどの逸品。
《《人間にとっては》》よろしくない。
自らを蝕むほどの魔力、
周りの人間は本能的に忌み嫌ったでしょう。
だからあなたは1人ぼっちだった。
誰からの愛も受けられず……
実の親にさえ……
切ない。
この命はワタクシがいないと生きていかれない。
ママと呼んで慕ってくれる。
これから阿久戸一家にはたくさんの障害が訪れる。
守護らなければ。
立派に育てなければ。
育てる、どこもそこも……
モチのロン、下半身も立派に……
ん〜もうちょい下、暴れないで……
あとちょっと、あれに届く……♡
「季人ちゃんの季人ちゃん♡が季人ちゃん!になってるぅーーー! これはいけませんよぉーーー! ママが鎮めてあげますからねぇーーー!」
ひとしきり洗ったら攻守交代。
あなたは笑顔でワタクシを風呂イスに座らせ、
日頃のお礼に髪を洗ってあげるという。
「モチのロン、喜んで♡」
悪魔に生まれたときからこの緋色。
他とは違う特別な色に誇りをもってきた。
誰にも触らせたことはない。
あなただけなのよ?
ちいちゃいおててをシャンプーでいっぱいにして、
よいしょ、よいしょと髪をかきあげてくれる。
指の腹でワタクシの頭皮をもみもみ。
ふぉぉぉ〜〜〜♡
あぁすっごいすっごい♡
脳を直で触られてるみたい、たまんないわぁ♡
ゾクゾクするぅ〜〜〜♡
頭を洗ってもらうのがこんなにきもちいいとは。
キチンと洗ってくれてるかなんてどうでもいい。
大事なものを大事な人が大事にしてくれてる、
その事実が心をメタメタにした。
そんなこんなでのぼせそうになりながらも、
なんとかお風呂を済ませた。
待ちに待った代償の時間。
肩を抱いてベッドに誘う。
あなたのカラダはとんでもなく熱くなって、
内股になって息をハァハァさせる。
ついに自分からベッドから寝転んで、
ワタクシを潤んだ瞳で見上げる。
ウ゛キ゛ィ゛ッ゛♡
なぁ〜〜〜んてえっちぃのかしらぁ♡
普段からセーブしてるのにさぁ、
そんなことされたらさぁ、
ブッ壊れるほど愛したくなっちゃうからさぁ♡
理性を緩めて少しずつ欲望を解放。
あなたを押しつぶすように馬乗りに。
「季人ちゃんはぜ〜んぶママのものだからね、分かった? 分かったらあ〜んして?」
あなたはすぐさま口をパクパクさせる。
まるでエサを待つひな鳥のよう。
まぁ餌付けされてるの、こっちなんだけどね。
くちゅ。