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腐れ縁が少女拾ってきた

「「奇妙な格好をした少女が山に居た???」」

「何言ってんだこいつ」

「居たんだってば!!!」


 夏終わりの9月、声を荒げる少女、樫木もかは某映画のワンシーン、『トト〇居たもん!』のように必死に腐れ縁二人こと俺らに話を信じてもらおうとしている。

 正直結論だけ話されても俺達には嘘を言っているように聞こえるのだ。樫木が嘘をつけるかは別問題としてだが。


「まず状況を話せ。それだけじゃ伝わらん」

「なんだかんだ一条ってもかに優しいよな」

「なんか言ったか井土」

「ナニモ」

 一緒に聞いているのは井土水月。中性的な見た目をしているがれっきとした男だ。もちろん愉快犯である。

「いや話すと長くなるから…」

「「話して。じゃなきゃ信じないから」」

「話す!話すからぁ!」


 樫木がコップに注いであるカフェモカも一口飲むと真剣な顔で話し始めた


「えっと…どこから話せばいいかな…まぁここからかな」

「べつにわかればどこでもいいんだけどねぇ」

「状況判断だからな」


「よし、話すね。えっとあれは私がタケノコを取りに山に向かった時だったんだけどね、竹林の中でタケノコないなぁーって思いながら歩いていたらそこに人影があって、もしかしてその辺にタケノコがあるのかもなぁーって思って近づいてみたらね、少女だったの。でもその少女ね、刀持ってて、昔の人が来てたなんかあの、、、浴衣みたいなものを着てたんだよね。で、話しかけたときにね、一瞬ビクッてなってたんだけどそのあとにここはどこか聞いてきたから竹林の中って言ったら『竹林のどこ?』って言われたの。竹林は竹林だよって言ったらめっちゃ?浮かばせてたからとりあえずウチくるって言って家に連れて行ってとりあえず待ってて―ってノリでうちにいる」

「「ちょっとまて。」」


 いや本当に待て、まずタケノコを取りに行くからツッコミしたくなったが話をつづけたのは良かった。そのあとの怒涛のボケ連発しないでくれ。


「まずなんでタケノコ取りにいってるんだよもう9月だからねぇよ」

「えっないの?」

「ないよ。全部竹になってるよ」

「まぁタケノコ掘りに関してはどうせお前の爺さんの山ってので理由つくし、奇妙な少女の説明まではぎり納得した。ただまて、刀持ってる奴に話しかけるはギリギリというかアウトよりだけどそのあとのうちにいるは何なんだよ」

「その前の竹林は突っこまないんだ?」

「通常運転として見てる」

「なるほど」

「うちにいるに関してはうちにいるからね」

「今日いつも以上に頭にお花咲いてない?」

「頭にお花は咲かないよ」

「このアホに遠回しの罵倒は効かないよ」

「馬鹿にされた」

「「やっと気づいたか」」


 何年たってもこのお花畑こと樫木はやらかしの名人という異名は外れないだろうと思う。というか話をそらされた気もする


「で、その少女はどうするの?」

「うちにいる」

「「それはしってる」」

「あってみないとわからないなぁ」

「そういうと思って連れてきたよ~」

「「はい?」」

「景ちゃん!こっちおいで―」


 そう樫木が言うと呼ばれたように小柄の少女が部屋のドアから今まで様子を伺っていたようにひょいと出てくる


「あっ、入っていい感じなのかな?」

 

 髪を後ろでまとめ、紐で結んだようなフワッとした髪型の少女が入ってくる。

 腰には現代よりのコートで隠してあるが、刀が差してあり、グレーを基調とした袴を着ている。

 少女は少し柔らかい表情を浮かせてこちらへと赴いてくる。樫木の近くに行き、とても仲よさそうにしている


「ほら!竹林にいた景虎ちゃん!」


 しばらく沈黙が続いた。そして井土が沈黙の中声を発した


「美少女じゃん!!!」


 お前はそういうやつだったな。そういや。

登場人物


樫木もか 大学1年生

ちょっとどころではないほどのやらかし常習犯。頭の中にはお花畑が広がっている

誰とでもフレンドリーに交流するため友人関係がめちゃくちゃ広い


一条日向 大学1年生

苦労人気質の青年。樫木のやらかし処理は大体自分に回ってくる。今作の主人公であり、一番の不憫

ゲームが得意であり、特に得意なのはアクションやPVP。ホラーは専門外。


井土水月 大学1年生

愉快犯。彼女募集中であり、もてたいとは思っている。趣味がネットサーフィンなため、偏った知識を持っており、ネット友達は多い。


長尾景虎 15歳

史実的には黒田秀忠が反旗を起こすより前の設定。

基本的に信用しているのは拾った樫木もかだが、腐れ縁らしい二人も少し警戒しながらも信用はしている。信頼はもっと仲良くなればしてくれると思う。

躊躇なく殺害することができ、一応現代でも短刀をこっそり持ち歩いていたりする。

元の時代とは違うものに興味を示しており、好奇心がくすぐられている。

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