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断て!
俺は双剣に魔力を集中し始めた。
ダブルインパクトの時と一緒。全身全霊の魔力を双剣に注ぎ込む。
呂布は不敵に笑うと、方天戟に魔力を集中し始めた。
決着は一瞬。
俺の双剣は右手で方天戟を受け止め、左手で呂布の胴体を一閃していた。
「見事」
そう言って呂布は崩れ落ちる。
しかし、次の瞬間再生が始まる。
死者が延々と蘇る世界。
ここでの戦いは永遠。
最高に効果のある足止め世界。
しかし、切り札はある。
俺はサンダーアローで六華の相手を不意打ちすると、叫んだ。
「六華! この世界を断て!」
六華は頷くと、なにもない場所を神殺しの長剣で断った。
瞬間、空間に切れ目が走る。
そして、萎んだ風船のように世界は消えていった。
「手遅れかもしれないが、シュヴァイチェを追おう」
俺の言葉に、一同頷いた。
焦燥が胸を焼く。
どれだけの時間戦っていたのだろう。
シュヴァイチェの速度ならば、もう目的地に着いていてもおかしくはなかった。
つづく




