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違和感

 先輩と貴文は店を出ていく。

 その後を、俺達は追った。


 先輩は貴文にしなだれかかり、組んだ腕に頭を乗せている。

 それを見て、俺は歯ぎしりする。

 そして、気づくのだ。

 先輩の影から、闇のオーラが出ていることに。


「貴文ではなく、先輩からオーラ……?」


「妙にゃね。心に闇があるタイプには見えなかったにゃよ」


 アリエルも戸惑うように言う。

 そして、ふと気づく。

 なにか違和感はないか。


 あの二人、貴文と先輩によく似ているが、どこか違っていないか。

 そう思うと、この一分一秒が勿体なく思えた。

 嫌な予感がした。

 自分の知らないところで何かが動いているかのような。


「駄猫。クーポンを使う」


「繁華街にゃよ? 何人も巻き込んじゃうにゃ」


「俺の新技なら数秒でケリがつく」


 アリエルは、しばし考え込んだ。


「わかったにゃ。私もあの偽遥には嫌な予感しかしていないにゃ」


 同感といったところか。

 俺はポケットからスマートフォンを呼び出すと、クーポンを呼び出し、クーポンの世界を作り上げた。


 先輩に似た女性の影から胸を髪で隠した女性のシルエットが浮かび上がる。


「色欲の具現化、サキュバス」


 アリエルが、呟くように言った。



続く

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