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古神像

 それはいつの時代に造られたものなのか。

 現代人が作ったものではあるまい。

 ロストテクノロジーの産物。


 そんなものが、俺達の前に立ちはだかっていた。

 緑色のフィールド。

 それに触れて、俺は顔をしかめた。

 電流のようなものが、抵抗の意を示していた。


「お前は資格ある者か?」


 声が響き渡る。


「資格ある者ならば、フィールドと融和して、その資質を示せ」


 俺達は顔を見合わせる。

 そのうち、エイミーが微笑んで、一歩前へと進んだ。

 そして、フィールドに触れる。


 エイミーが神々しい光を発する。

 エイミーが触れた地点から、フィールドが溶けていく。

 そして、フィールドは最初からなかったかのように消滅していた。


「神性が資格か……ハードル高えなあ」


 俺は思わずぼやく。


「せっちゃんでもいけたかもね」


 エイミーは飄々とした口調で言う。


「私は血が薄いからなあ」


 刹那はぼやくように言う。

 そして、各々、前へ向かって歩き始めた。

 皆、ここが普通の場所ではないことを察しとっていた。

 神性がなければ入れない場所。

 それはつまり、神クラスの存在が作った場所ということ。


 そこに隠されているなにか。

 ただの代物ではあるまい。


 俺は、想像して息を呑んだ。

 そして、俺達は広い空間に辿り着いた。


 巨大な人型の像が剣をついて俺達の前に立ちふさがる。

 例えるならば、古神像。

 それが、ゆっくりと、古びた関節を慣らすように動き始めた。


 剣が高々と振り上げられる。


「散って! ターゲットを絞らせないで!」


 刹那の指示で、俺達は周囲に散った。

 そして俺は、決闘のクーポンを起動した。

 周囲が白色に塗りつぶされる。


 この世界なら、俺にも神格クラスの力がある。




続く









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