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チハたん<3>

<2>で具体的に36~40年までに採用された日英独の主力戦車砲とその後の発展砲とを比較して考えてみたが、40年以後の砲の発展はチート掛かったモノがあると実感する限り。


そらぁ、日本の戦車砲が追いつけなくなるのは道理だ。なにせ、ノモンハンの戦訓程度で得られるそれをあっさりと泥沼の東部戦線やその後のノルマンディー以後のそれで出てくる化け物と遭遇することがないのだから。


ただ、帝国陸軍を批判すればそれでいいというモノではなく、彼らは彼らで出来る限りのことをして情報収集を続け、それに基づくホニ、チト、チリ、ホリを開発していた。そして、その過程でチヌが登場しているのだから、一応の結実となったのは言うまでも無いことだろう。


そこで、対戦車戦闘を仮定する限り、以下のことが検証結果から確信を持って言えるだろう。


一〇〇式三十七粍戦車砲

500m:41mm/1,000m:31mm(九四式三十七粍砲を近似代用)

英2ポンド砲(40mm):36年制式

457.2m(500yd):52mm/914.4m(1,000yd):40mm

一式四十七粍戦車砲

500m:65mm/1,000m:50mm

独:5cm Pak38:38年制式

500m:57mm/1,000m:44mm

英6ポンド砲(57mm):40年制式

500m:112mm/1,000m:89mm

九〇式野砲(三式七糎半戦車砲)

500m:約100mm/1,000m:約85mm

五式七糎半戦車砲

500m:114mm/1,000m:99mm

英17ポンド砲(76.2mm)

500m:137mm/1,000m:126mm

独7.5cm KwK 42 L/70

500m:124mm/1,000m:111mm

独8.8cm KwK 43 L/71

500m:217mm/1,000m:193mm


これらが比較対象候補に挙がることになる。同種の砲で砲身長の違いはあるとは言えど大英帝国に一日の長があると解るのだが、そこを嘆いても仕方が無い。


まぁ、日本側の規準がAPHE弾で他国がAP/APCBC/APCR/APDS弾という違いがあるから単純に比較しても多少劣位になるのは仕方が無い。


尤も、「このはと」世界ではタングステンが大量に手に入ることもあってAPCR弾を使うことが可能だから、その面ではAPHE弾で劣位だった分もカバー出来るとは思う。それでプラス50mmは稼げるんじゃないかな?


なんせ、6ポンド砲がAP弾に対してAPDS弾ならプラス50mmの貫通性能を有しているからね。以下は拾える情報から見積もった分。


2ポンド砲:AP→APHVでプラス5mm

5cm Pak38:AP→APCRでプラス15mm

米帝の76mm/L52 M1砲:APCBC→APHVでプラス50mm


と概ね、想定される数字がそのまま示されている。


また、仏47mm/L30→L32と砲身が変わっているが、APHE→APCで概ねプラス10~20mmという資料があった。そうなると、一〇〇式三十七粍戦車砲でも2ポンド砲相当の貫通性能に達することが解る。


となれば、作中の九四式軽戦車の37mm砲は独Ⅳ号戦車の側面をぶち抜けるということになる。BT-5やBT-7相手なら余裕で勝てることになるわけだ。まぁ、BT系列くらいは元から余裕で潰せるが、格段に有利に戦えることになる。


ただ、マチルダ系列の歩兵戦車相手だと流石に無理だな。車体側面でもⅠで65mm、本格的な歩兵戦車としてのⅡで70mmとか頭オカシイとしか思えない装甲厚だもの。F型以後のⅣ号戦車ですら側面30mmであるのにだ。


そらぁ砂漠の狐と言われるロンメルですら苦労するわ。なんせ、ぶち抜ける戦車砲無いんだもの。うん、88持ち出して「これでも食らえ」ってやりたくなるわ。


全然まとまってないんだが、三式と五式の75mm砲はそれぞれプラス25mm/30mmと計算すると概ねAPHEとAPの不利を埋めることが可能になると考察可能であるということで今回は締めたいと思う。

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