表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鉄牛と鉄獅子の遺伝子  作者: 有坂総一郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/23

ユニフロー掃気式

2ストロークディーゼル発動機と言えば、現代では普遍的な仕組みとして普及しているのがユニフロー掃気式。


前述のJumo205系なども対向ピストン型ディーゼルもユニフローディーゼルに含まれるゼネラルモータス発祥の頭上弁方式を指すことが一般的である。


では、そのGMのそれはいつからあるのかという話になるのだが、系列傘下のデトロイトディーゼル(以下DD)とエレクトロ・モーティブ・ディーゼル(以下EMD)がその源流だと言われる。


DDはGMのディーゼル発動機事業部が38年に設立され、建設機械、軍用、産業用発電向け2サイクルディーゼルエンジンの製造を開始している。


エレクトロ・モーティブ・ディーゼルは現代の社名であるが源流は30年にGMに買収され、41年にエレクトロ・モーティブ・ディヴィジョンと社名変更されたGMのディーゼル機関車部門である。


DDはGM6046というデトロイトディーゼル・シリーズ71に属する発動機を製造し、これはM3/M4中戦車において一部の形式で搭載されていた。


GM6046/6-71発動機諸元

液冷直列6気筒2ストローク

長さ×幅×高さ:1.37m×0.74m×0.99m

重量:996kg

馬力:185馬力

ボア×ストローク:108mm×127mm

排気量:7L


M3/M4中戦車には2基装備なので、排気量14L、12気筒、370馬力ということになる。


しかし、このシリーズ71だが、38年から生産販売されたものであり、馬力は兎も角、ライセンスを含む供給体制が整うのは早くても40年頃ということになるだろう。


少なくともチヘ/チヌ相当に搭載するという前提ならば間に合うかも知れないが、チハ相当に搭載するためには間に合わない。


仮に導入するとして、36年施行の自動車製造事業法が難物になるだろうな。これのおかげでGMだけでなくフォードも日本から追い出されたことになるから、史実ベースであれば、導入するのも結構なハードルになりそうだ。


次にEMDだが、EMD567系発動機を同じく38年に製造販売し始めている。


ディーゼル機関車及びディーゼル気動車用の発動機であるため、DDのシリーズ71と違って遙かにボア・ストロークが大きい。ボア×ストローク:216mm×254mmで単気筒あたりの排気量が9.3Lもある。


まぁ、ここまで大きいと戦車搭載とかいうレベルではないから、鉄道車両や魚雷艇などに搭載すべきモノだろう。実際に米帝の戦車揚陸艦LSTに12気筒1000馬力仕様が採用されている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 傾斜装甲はGroundPowerの過去記事ですね その時被帽徹甲弾も同じく何故か効果無しと判定されたとか 日本は完全判定で途中で弾頭形状が変わって貫徹力向上によって納品前の耐弾試験で失格続出…
[一言] 35トン級戦車 社会インフラ(鉄道輸送)を考えると史実61式擬きとなりそう あのエンジンも戦中のエンジン(震洋)をドイツの技術協力で完成だからもう少し出力ダウンで妥協か それか航空機用旧式エ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ