表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/47

第2部思い出エピソード エレオノーラの生い立ち

ここはアースティアラという星

地球とよく似てるけど、異なる宇宙の異なる星。そっくりの太陽系が存在する、しかも惑星の名前も同じだが・・・・・・・ちがう宇宙なのだ

地球人とそっくりの人間たちが住んでいるちがう歴史を持つどこかの異なる宇宙の物語。

ひのもと王家ほどではないが古い由緒あるオルドムズ王国はかって漁港と観光で栄えたのどかな国だった。

立憲君主だったが国民の教育程度も生活レベルも高く、平和な国だった。

しかし軍事クーデターがあって、王家の人々は着の身着のままで国外追放された。

それでも命があっただけまだ良かったと思った。

なぜならその後、国内で恐ろしい粛清が行われたからである。何十万人もの罪なき人々が理由なく命をうばわれた。


追放されたオルドムズ王国の王族はデロ・アレクサンドロス王とリナ王妃と王太子のエメラルド王女3人だった。

オルドムズ王国はヨハネス氏の故国であり、彼は孤児だった。ただ彼には持って生まれた『勝負目を読む才能』があった。

13歳から自動車修理工として働き始めたが、異様に、ギャンブル運、株式相場への投資運、先物取引への投資運を持ち、自分の給料を貯めたわずかな小金を振り出しに、何十年かののちに、巨万の富を得た。

その富で、倒産寸前の、いくつもの会社を買い、それが彼が社主になると、まるで憑き物が落ちたように好調な会社となり、それが幾度も繰り返され、いつのまにか彼の企業体は財閥とよばれる存在になった。やがて彼は押しも押されぬ世界屈指の大富豪とまでなった。

そのときちょうど40歳だった。そして彼は恋をした。

相手はオルドムズ王国の王位継承者エメラルド王女である。

彼女は19歳だったが、相思相愛となった。けれど王位継承者なのでどうにもならず、ヨハネス氏は断腸の思いで恋を諦めメリ合州国に活動の場を変えた。その直後、その軍事クーデターが起きた。

デロ王はリナ王妃の出身国でまだ若い弟が在位しているリケトニア公国に身を寄せた。

ヨハネス氏はリケトニア公国へ行き、デロ元王とリナ妃にエメラルド元王女と恋仲であることを告げ求婚した。

デロ元王はアレクサンドロスの名を名乗ることを条件に結婚を許した。

エメラルド元王女と孤児のヨハネス氏は19歳と40歳で結ばれた。


そのあと息子が生まれヨハネス2ジュニアと名付けたが、ヨハネス氏は彼に過大な期待を押し付けたが、彼は平凡で臆病な男の子でしかなかった。

ほどなくして妻のエメラルドは不慮の事故でなくなった。

父親の英才教育と、要求する過大な期待にヨハネス・ジュニアの心は折れ、ヨハネス氏はこのふがいない息子に罵声を浴びせ激しい言葉で叱咤激励し続けた。

やがて息子はその地獄に耐えかねて17歳で家を飛び出し、メリ合州国のヨーク・ニューにラッパーになることを夢見てたどり着いた。

そこでヨハネス・ジュニアはひのもと国の芸能界で傷害事件を起こし居場所をなくした女優の20歳の武烈宮霞子と出会った。

霞子は人の人格攻撃を平気でするどうしようもない最悪の性格の女優だったがひのもと国ではそんな女優がおらず、一時期は王族の血を引く毒舌性格最悪女優ともてはやされたがすぐに飽きられ、傷害事件を起こし、ひのもと国にいられなくなりヨーク・ニューに来たのだった。

ヨハネス・ジュニアにとって彼女の最悪の性格も父の罵倒と叱咤激励よりはまだずっとましだったのだ。かれは彼女を愛し霞子と結婚した。

霞子は彼が家から持ち出したそこそこの大金が目当てなだけだった。

1年彼と結婚生活をつづけ、赤ん坊が生まれた。しかしそこで彼が家から持ち出した大金も底をついた。霞子はさっさとほかの男と逃げ出してしまった。途方にくれたヨハネス・ジュニアは赤ん坊を家に連れ帰り、父親に赤ん坊をあづけ「俺の子だ」とだけいうと、そのまま姿を消した。

その赤ん坊が、エレオノーラであった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ