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第35部

エレオノーラから届けられた新しい携帯電話で、緑はブリオシュ長官に報告を入れた。


「ブリオシュ長官、僕です。一ノ瀬緑です」


「おお、一ノ瀬緑か、状況はどうかね?」


「いま、ラ・トカ遺跡の横のラ・トカ村にいます。ここで準備して、明日、遺跡内部に侵入します」


「そうか、きみ以外にも、腕利きの国際特捜官を9人潜入させたのだが、誰一人からも連絡がないのだ。途中の道路で、彼らの破壊された車や着衣や持ち物が発見されている。犠牲になった可能性が高い。きみも油断せぬようにな」


「わかっております。ではこれで」


「ああ、しっかりやりたまえ!」


一ノ瀬緑がブリオシュ長官への報告を終わったのを見て、セントバーナード社の医療スタッフが声をかけた。

旧式アーマノイドスーツを着ているが

グラマラスな女性だ。

「緑さん、ラ・トカ村がゾンビに襲撃されてその結果村民全員がマルムに感染しマルムの呪いを受けた者たちとして軍の戦車部隊に皆殺しにされかけたことを、長官に報告はしないのですか?」


「ああ、あの人は、極貧の現地住民が何人どうなろうと、知ったこっちゃない!なんて言うやつだから、報告するだけ無駄」と言うと、緑は


「ここの住民は、あとでエレオノーラに金出させて なんとか村を復興させるさ」


20人のアーマノイドスーツを着た屈強そうな隊員たちが、みんな、クスクス笑っている



「これから、私たちはどう行動すればよろしいでしょうか? 

 現地で緑さんのド・テナ教団の壊滅作戦に協力するように、

 とエレオノーラさんから命令を受けています」


20人の若い旧式アーマノイドスーツを着た男女が、緑を取り囲んで緑に対して敬礼した。

キビキビした動きだ。

「きみらは医療スタッフだろう」「同時に攻撃傭兵部隊でもあります」とグラマラスな女。


「私はゲルダ隊長です。 緑さんに現地で従うように会長より命令を受けています」


「ああ……俺、多人数の行動は苦手だし、指揮なんて取れないから……ここで子守とお年寄りの介護でもしといてくれ」


「ええっ!?」


「じゃあなっ!」


緑はそう言うと、アーマノイドスーツを装着して激しい水流に飛び込みんだ。水流の逆流の激流をものともせず、地下水流には激しい滝が数か所あるが軽々と滝登りして、すぐに頂上湖の地下水流の入り口から飛び出した。


高速で、ラ・トカ遺跡の真上に来て空中に停止した。


緑はアーマノイドヘルメットの360度のパノラマの壮大な視野を眺めて観る


さーて、どこから入ろうかーーなにせ世界遺産のピラミッドだからなーー


緑が思案していると、ーーピピピーーと音がしてピラミッドの中がいきなり透けて見えるようになった。ピラミッド内を移動する人間も丸見えである。


「おお、さすが新型。サーポートが行き届いてるな」


なんとピラミッドの地下には、古代の地下都市が丸ごと埋まっている。

そこは教団の町として使われているようだ。

「入り口はどこなんだ?」と思っていると、


なんと

ピラミッド西側にラジリア軍の戦車が20台整列して、ピラミッドに向かって大砲を撃ち始めた。

「あちゃー! こいつら自国の世界遺産に向かって、なにしやがるんだ!」


しかし、巨石で造られているピラミッドは20台の戦車の大砲の一斉攻撃にもビクともしない。


しかし戦車隊もピラミッドに対して攻撃を止める気配はない。


戦車隊の後ろになにか不気味なことが起こった。

周りの荒野の岩石や砂利が集まり始め、それはやがて巨大な人間の形になった。

巨大な岩男いわおとこが現れた

そしていきなり岩男はその山の様な拳で一撃した。

3台の戦車が一瞬でぐしゃり!と潰れた。

破壊された戦車の歪んだ鋼鉄の隙間から赤い血がしたたり落ちている。


岩男いわおとこは他の戦車にもう片方の巨岩の拳で襲い掛かったが、緑がラジリア軍の戦車を庇って立ち塞がった。


緑は巨人のトラックほどもある拳を楽々とがしっ!受け止めた。


アーマノイドスーツのコンピュータが言った

「ピピピ 極小核爆弾チャージ中、発射しますか?」


「しねえよっ!」


--なにを搭載してやがるんだっ! エレのやつっ!ーー


緑は、エネルギー型レーザービーム砲を発射した。


それは超高層ビルほどもある岩男いわおとこの腹部にあたった。

その部分のエネルギーがすぐ臨界点に達して巨大な爆発が起き、岩男いわおとこは高温の爆発で解けてしまった。

緑は、これ以上戦車がピラミッドを傷つけないように、戦車の鋼鉄の砲門をすべて、1台づつ、20台全部力ずくでグニャリ! と曲げて大砲が発射できない様にした。


「なにしやがる! あの世界警察野郎!」とさっきの隊長が怒鳴っている。



「ピピピ 20メートル離れた北側の岩影にピラミッドの入り口が存在します」とコンピュータの案内。

「ピピピ 画像で赤く表示します」

緑はピラミッドの内部へ侵入したが、迷路である。

しかしコンピュータが「ピピピ 教祖と幹部は地下都市内にいる模様。道順を解析して表示します」


「ありがとよ」


ヘルメットの画面に赤い矢印が→→↓と表示された。

緑は矢印の表示道理に進む

すぐに地下都市の入り口に到着した

地下都市は古代の地下都市がそのまま、埋もれていた。

それを人工太陽灯で町を地上と変わりなく照らしていた。

地下都市に緑が降りようとすると、前から二人のド・テナ教の仮面を付けた信者らしいゴツイ二人の見回りらしい男が歩いてきたーーーー緑がアーマノイドスーツを着て侵入したことには気づいていないようだ

二人で立ち話を始めた。

緑はさっと素早く物陰に隠れた。


「教祖さまの愛人で大幹部の武烈宮霞子さまは、火星への秘密の隠れ通路へ行かれたそうだな」


「ああ、大幹部の武烈宮霞子さまは火星に眠ると言う古代兵器を手に入れる。

ためにピラミッドの古代の壁画に書かれている教祖さまが解読された古代の火星に繋がる秘密の超空間通路を通って火星へ行かれるのだ」


「なんでも、火星には『戦神の岩船』という最終兵器があるとか」


「うむ、それを手に入れて教祖さまに捧げるために、火星に通じる不思議な通路があるという原始人の住居だった洞窟へ急いで行かれたのさ」


「いよいよ、われわれが宇宙へ羽ばたく教祖さまの予言されている大いなるわざわいの日も近いわけだな」


「うむ、その通り」


「その戦神の岩船さえ手に入れば、ア-スティアラは簡単にわれわれド・テナ教の支配する聖地となるわけだ」


「いかにも。 ふひふひふひ」


「ふひふひふひふひ」


緑が二人の背後から姿を現した


「おい、勝手なこというなよ」


「お、侵入者か」「すべては教祖プテオ・インビティアさまのために!」


「青二才! われわれの力を知らないな」男二人は信者の衣を脱ぎ捨てた。


なんと二人は下にパワードスーツを着ていた。


「これを見ろ!」「驚いたか!」


男の一人が巨石のピラミッドの礎石をいきなりパンチで殴った。

5メートルはあるだろう巨大な礎石は、一撃で、ガラガラと崩れて砕け散った。


「どうだ、小便ちびったか?」「ふひふひふひふひ」


男たちは緑に殴り掛かったが、力いっぱいボカボカ殴ったが緑には痛くも何ともない。

緑は素早く右手で薙ぎ払った。

二人は、弾き飛ばされて、天然石の壁に激突し、口から血を流して気絶した。

あばら骨が数本折れたようだ


「ピピピ 教祖プテオ・インビティアを黄色で、大幹部の武烈宮霞子を青色で表示します」


「なんで、どれが教祖でどれがエレのおふくろかって分かるんだよ?」


「所持している携帯電話の周波数でわかります」「なるほど……おっけー」


ーーあれ? 教祖はこの真下にいるけれど、武烈宮霞子のいる位置がとんでもない位置にあったーーーーそれはラ・トカ村の村人のいるマルム者の部落のある地下洞窟の方角だった。どうやら、地下都市から、地下洞窟に秘密の抜け穴の通路があるようだ。


「ピピピ 武烈宮霞子は地下の抜け穴通路を移動していますね。60名ほどの屈強な男性信者たちを連れています」


「ピピピ おそらく村人を人質にしようとしてると思われますが、どうしますか?」


「あっちは20人のセントバーナド社のゲルダ隊がいるから問題ない。俺は、教祖のプテオ・インビティアを逮捕して確保する」


「ピピピ 教祖はこの真下にいます」


「おう!」緑は勇ましく返事をした




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