第1部一ノ瀬緑とエレオノーラ 挿絵あり
これはSFラブコメディのつもりです。初めての小説なのでアドバイスいただけたら辛口でも大歓迎です。
DQ10の冒険の広場の自分のキャラの冒険日記で連載中です。小説なんてもの、初めて書きます。><
お慈悲を
挿絵は、エレオノーラです
ここはアースティアラという星
地球とよく似てるけど、異なる宇宙の異なる星。
地球人とそっくりの人間たちが住んでいるちがう歴史を持つどこかの宇宙の物語
一人の若い男がふらふらと歩いていた。
一ノ瀬緑は、足元がふらついていた。
着てる服もボロボロだった。
世界警察の国際捜査官である彼は、
いまリケトニア公国の首都、エメラルド・シティーにいた。
目の前には世界財閥アレクサンドロス・コンツェルンの
巨大な本社ビルの摩天楼が対流圏いっぱいそびえてる。
6年前に創設者の孫である18歳の若き新会長になってから
エウロパ連邦の1財閥にしかすぎなかったこの大企業体は
新会長のもとに10倍の発展を遂げていた。
いまは 従業員三千万人以上350以上の大企業を擁する
世界の超巨大企業である。
後ろから声がした「おいこら」振り返ると、リケトニア公国の警官だった。
「おまえ、不審者だなぁ。ちょっと話きかしてくれる? 身体検査させてもらえるかな」
警官は一ノ瀬緑をジロジロみた。
一ノ瀬緑の格好は
身長176センチ、24歳位、東洋系のイケメンで日に焼けた精悍な顔立ち、鋭い目つき。細マッチョ。ただし着ている服はひどくボロボロでまるで大勢の人間と大乱闘した後みたいだった。ボロっとなった薄汚れたジャケットにジーパン、元の色がわからないほど汚れたTシャツ、あと何日シャワー浴びてないのか、ひどい体臭。浮浪者のような靴。どうみても不審者だ。
彼は警察官に自分の世界警察の特捜官証をチラと見せた。
「ははっ、どうも失礼しました!」警官は緑に敬礼して立ち去った。
彼は、ビルの中に入った。
外から見えるより中は数倍の広さがあった。
ーーまたエレオノーラの未公開技術によるものだと思う。
そこはリケトニアの最大の駅のホームターミナルだった。
リニアモーターカのターミナルだった。
とても広い構内に、果てしなく高い天井。
豪華なつくりである。
その空間を何万人もの人々がそれぞれの目的で移動していた。
ある人々は観光客か、のんびりと歩いている。
ある人々はアレクサンドロス・コンツェルンの社員たちだろうか?
スマートなスーツを着込んだ人々が足早に歩いていく。
アレクサンドロス本社もはいっているがこのビルは巨大な都市でもある。
サッカー場にも野球場にもなるスタジアム、遊園地、巨大なショツピングセンター
リケトニアの巨大な地下街への入り口でもある。
間をぬって走るハイウェイと超高層ビル群の間を埋める途方もなく
広いあそび地は美しい公園になっている。
緑はターミナルの隅にあるインフォメーションセンターに入った。
そこには30代から40代くらいの美魔女っぽい女性が10人くらい立っていた。
どの人も大勢の人に囲まれて忙しそうだった。
緑は疲れて足元がふらついていた。
ボロボロの彼がしばらく呆然としていると、
一人の40代くらいの美魔女がちかづいてきて
「失礼します、何か御用はおありでしょうか?」と聞いた。
緑は答えた。「エレオノーラ・アレクサンドロスに会いたいんだ」
女性「会長にアポはおありですか?」
緑「いやないよ。」
女性「それではお会いになるのはむずかしいかと……」
緑「エレオノーラに一ノ瀬緑が会いに来たと伝えてくれ」
女性「わかりました。会長にお伝えしますので少しお待ちください」
数分後、美魔女の案内女性が緑を呼んだ。
「会長がお会いになるそうです。このイヤホンをお取りください」
目の前に出された小さなアクセサリー入れのような箱に半透明のイヤホンが入っていた。
緑がそれをとって耳にいれると
女性は「まっすぐ進んでつきあたりのターミナルエレベータにおはいりください。中に入られて左手にある操作盤にふれられれば、すぐに会長室にお行きになれます」
「ありがとう」
緑はふらつきながらも、まっすぐ歩き、つきあたりのエレベータに入った。
すると、体が光に包まれて、目の前にいる何万人もの人の雑踏がみえなくなっていった。
緑は左手にある操作盤にふれた。
すぐに、上から光が差し、あっというまに目の前の風景が、変わった。
広いロービで天井はすごく高く、ロビーの真ん中には巨大な枯山水の生け花が飾られていた。
ものすごく豪華なロビーだった。
イヤホンから声がした。
「突き当りのドアが会長室でございます」
彼が歩き出すと、前からだれか人が歩いてきた。
それはエレオノーラではなかった。
中年の女性だった。
スリムな体に目鼻だちのととのった少し化粧のきつい中年女性だった。
おもわず、彼は中央の巨大な生け花の陰に隠れた。
その女はぶつぶつ言っていた。
「ふん、あれだけ言ってたった20億円かい。
これじゃカルト教の教祖様に寄付するのがやっとだな。
だれが産んでやったと思ってるんだ……」
その中年女はそういうと、ターミナルエレベータに乗りかけた。
緑はその女性を……どこかでみたことあるな……と思い、ポケットの携帯電話のスイッチをおして写真を隠し撮りした。
女がエレベータで去った後、緑はツールをダウンロードし世界警察の特捜官用の自分のコードナンバーを入れた。
そして人物紹介の照合をすると、その女性のデーターが出た。
彼女の名前は武烈宮霞子だった。ウィキを見ると
『武烈宮霞子45歳
東国の王族である武烈宮武烈の8女。
東国は女系の直系王族しか王位継承権を認められないため、
武烈宮家は武烈宮武烈が一人産まれ男子であったため、彼の代で王族ではなくなった。
王立学問院で傷害事件を起こし高等部を退学処分になる。
実家と決別し、芸能界デビューし女優となる、映画は2作出演。
エレオノーラ・アレクサンドロスの実母』と書かれていた。
「エレオノーラのおふくろなのか? 紹介されたことないしな? なんかヤバい感じの人だな。
エレオノーラが紹介しないなら別に挨拶しなくてもいいだろう」
彼はそう決めると、そのまま、会長室のドアにふれた。
会長室のドアが開いていく。半ば開いたとこで、彼は部屋の中にいた。
「緑くん、なんで私のオフィスにわざわざ来たの? 電話かメールくれればいいのに」エレオノーラの声がした。
彼女は薄ら笑いを浮かべ、色っぽい目線で緑を見ている。
ボロボロの緑は、疲労困憊した足取りでエレオノーラに近づいた。
エレオノーラは微笑みながら足早に緑のそばへ来た。
「緑くん♪ うふ、その疲れ切った顔の君も、セクシーよ」
24歳、彫像のような端正な顔立ちに美しい白い肌はノーメイクでサーモンピンクの口紅だけ。
しなやかな肢体を深紅のタイトスカートのティファールの高級スーツに包み 大きな胸開きのシルクの薄いピンクのブラウスは彼女の大きすぎるEカップのバストを目立たなくさせている。
ブルネットの一部を三つ編みに編み込んだ腰まである梳き流した長い髪に銀色のエルメのハイヒール。
「どうかしたの?」
緑「じつは、笑うなよ? からかうなよ? 俺の仕事が……決断できないんだ……あの子らが犠牲にされる」