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ようこそ妖怪探偵社へ  作者: ゲイマス&中国五千年
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第9話

「やめ………」 グサッ


「なんだ……。」ブスッ


「おい、どうなって………」グシャ


(本当にバカな人だなあ。たった二人であの窮鼠の数太刀打ちできるわけないじゃん。あはははは。)


内心そう思いながら、黒服は次々と自衛隊員を殺していく。その手には欠けたナイフを持っていた。


なぜ欠けているのか、そしてこの男の正体は?それは、すすむが刺された時にさかのぼる。


――――――――――――――――― ――――――――― ―――――

「ぐは………。」ドサッ


胸にナイフが刺さりすすむが倒れる。刺した男はすすむの胸からナイフを抜きながら、疑問に思った。


(あれ、このナイフ欠けてる。思いっきり刺したつもりじゃ無かったんだけどなあ。まあ、いっか。任務も達成したし。次は、どんな奴を殺れるんだろう。)


男は、そう思いながら楽しそうにスキップをする。男は、任務を遂行していた。それは、いじめ撲滅委員会の内部を探っている警察や、新聞関係者の暗殺だった。すすむは、たまたまその時巻き込まれたのだ。


――プルルプルルルル


男の携帯から着信音が鳴る。男はすぐに電話を取った。


「もしもし、見てるんだろ。キッドこっちは終わったよ。」


男はすぐ側に建っていたビルの上を見ながら言った。


「ああ、終わったのは、見たよ。でも、お前の役目はこれまでだ。一旦お前には死んでもらう。」――プチ。プープー――


キッドと呼ばれた男は明るく可愛いらしい声でそう言うと電話を切った。


「は?どういう………。」―――ヒュー、グサッ―――


次の瞬間男は上空から降ってきたナイフに刺さった。


―――カラン――ドサッ


男はナイフを手放して倒れた直後、富山と新がやって来た。


「富山さんあの男ってもしかして……。」


「ええ、例の内部を殺してる殺し屋です。」


富山と新は、偶然できた殺し屋の作った「誰にも気づかれない空間」の亀裂から入ってきたため事態を読み込めなかったが近くに倒れた男が殺し屋だとわかった。


「富山さんアイツ以外にあそこに人が二人倒れてる。」


「私が二人の状態を確認するのであなたはあの殺し屋を確認してください。」


「たぶん死んでると思いますよー。」


といいながら新は、倒れた男を確認する。確認してみると案の定脈がなかった。


「富山さんやっぱり死んでます。」


「やはりそうですか。ん、新君この子はまだ息がある。もう一人は駄目でしたが、この子は………」


富山はすすむが脈をしているのに気付き、すぐに手をすすむの胸に置いた。

すると富山の手が光る。



「やはり内部の損傷はない。刺し傷は深いが問題ないようだ。」


富山は新の方を向いてそう言った。すすむの上に置かれたは白色から緑光に変わる。するとすすむの傷はすぐにふさがった。


「富山さんこいつとうちのところの社員はどうします?」


「もうすぐ警察もこの空間に来ますので彼らに後はお願いしましょう。こんな同等死体を置く奴ですから、残りの被害者もおそらく見つけることができるでしょう。まあ、一応彼も……………」


富山がそう言っている最中に殺し屋の遺体が赤い炎を上げて燃え始めた。


「ああ!」


新は驚いたが、富山は落ち着いていてすすむをすぐに担ぐと


「新君この場から一旦逃げましょう。」


と言ってすぐに空間の出口に走り出した。新も敵による攻撃だと考えて常に背負っている槍を構えながら出口に走り出した。


その様子をビルの屋上から眺める者がいる。その男は白髪の少し背の低い少年。その少年は電話ごしに明るく少し高めの声でしゃべった。


「あいつら行ったから、もう隠れるのやめていいよ。ジョン。」


ジョンと呼ばれた男はすぐにその場に表れる。それは欠けたナイフを持った男だった。男はそのまま電話ごしに話す。


「急に「死んでもらうから、能力で隠れて」っつわれてナイフが地面に刺さった時何言ってるのか、わからなかったが奴らがきて状況が飲み込めたぜ。正直助かったぜキッド。」


ジョンがビルを眺めながらそう言うと、ビルの上にいたキッドと呼ばれた少年はにこやかに笑う。


「どうも♪」


ジョンはそのままポケットに手を突っ込み歩き始める。すると、さっきまで上にいたはずのキッドが歩き始める。


「うお、そこかよ。てっきりビルの上にいたかと思ったぜ。」

ジョンが驚く姿をキッドは笑いながら、


「最初は上にいたけど、奴らが来た時には下にいたよ。もちろん隠れてたけど♪」


そう言ってキッドはジョンに「にっ」っと笑った。そして、二人は歩き出す。誰にも気付かれない不可視の空間を………。ビルの前には、さっきまであったジョンの死体は無くなり、ただナイフが地面に刺さっていた。そして、

今に至る。


―――――――――― ―――――――――――――――――――― ――――――――


(たく、ターミナルの周りにいる自衛隊の殲滅ってこんな簡単とはな。やはり気をつけるのは探偵社の連中だな。)


そう言って、ジョンはさっき殺した隊員の死体から武器を盗みとる。その動きは手慣れていた。


(まあ、今の時代平然と人を殺せる奴の方が少ないか。)


ジョンはそのままもう一度指を鳴らす。


「えっ、なんだこれ?」「おい、コイツら急に消えた奴らじゃ。」


「おい、どうなってるんだ。」


すると、ジョンの近くにいた隊員が急に周りの死体に気付き驚きの声を上げる。だが次の瞬間、ジョンが持っている欠けたナイフで一番近くにいた隊員に斬りかかる。切りかかられた隊員は一瞬反応が遅れて―ズシャ―という音とともに首から血を流す。他の隊員は見えてない他の隊員に助けを求めたり、拳銃を構える者、ナイフを構えるものがいた。だが、誰も殺めたことがない彼らには、引き金を引くことができず拳銃を持ったものの手は震えていた。

そして、そんな彼らに向けてジョンは笑いながらナイフで震える彼らを殺しまくる。ジョンを押さえようとするものは懐から取り出した拳銃で殺し、拳銃を持ったまま震えるものはナイフで殺した。そんなか……………………


―――パン、パン―――


二発の銃声が鳴り響く。それは一人の隊員の発泡だった。だが、一発

も当たっていなかった。


(ほおー、打つとは肝がすわってる。だが……………)


「どこを狙ってる。」――パン!――


ジョンの返しの一発の銃弾が額に直撃し男が倒れた。っと同時に、


「敵襲だ‼️どこからか攻撃を受けてるぞ!」「全員気を付けろ、うちの部隊のものも負傷した。」


ジョンのいる周りでそう叫びだし始めた。


(どういうことだ。俺の能力で誰も見えてないはずだ。なぜ襲撃がばれた?)


ジョンが驚き周囲を確認すると、ジョンの後ろに足を拳銃で撃たれて負傷しているものがいた。


(ちっ、さっきの男、俺の空間が相手には見えなくなるだけで、外傷を与えることができることに気付いたな。少し厄介だが問題ない。)


ジョンはそう言ってナイフを構え、指を鳴らそうとした時ふと不思議に感じた。あの時なぜ空間に穴が空いたのか?偶然だとしても不思議じゃないのか?そう感じた次の瞬間


――パリン――


ガラスが割れる音ともに空間に青年が入ってきた。それは、ジョンが殺したと勘違いしていたすすむだった。しかしその体から何故か光を放ち、目は虚ろだった。


「我刃に呼応するもの名を無月と呼ばれる存在なり。」


明らかに太い声でそう言った。




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