第6話
遅くなりました
「はあー!」
ズシャ、ドシャ。
すすむのディスティニーソードで旧鼠は真っ二つに切り裂かれ、あたりに旧鼠の血が飛び散った。
(ふうー、このあたりにいた旧鼠は片付けたかな。)
剣についた血を振り払いすすむはあたりを見渡した。あたりは、旧鼠の血にまみれ、壁全体があかく染まっていた。
「お、そっちは終わったか?」
新も、片付いたらしくすすむのもとにかけよってきた。
「はい。こっちは、一応近くにいた旧鼠は全部倒しました。
新さんの方は?」
「こっちも、全部殺したよ。あとは……。」
新は、そう言って得物を構えるとなにもない部屋の壁を突き刺した。
うギャー。
突き刺した壁から、叫び声が聞こえた瞬間壁は一匹の旧鼠になっていた。
すすむは、武器を構え直した。
「大丈夫だ。もうこの辺にこいつの気配はない。たぶん、こいつで終わりだ。」
そう言って、新は槍をリュックにしまった。
「新さんこいつは一体?」
すすむは、武器の構えを解いて聞いた。
「こいつか?すすむくん、こいつの首周りを見てみな。」
そう言って、旧鼠の首を指差した。指差した旧鼠の首周りには、首輪がついていた。
「コードネームナンバー9003?これは一体。」
すすむは首輪に刻まれた名前を呟き、首をかしげた。
「闇組織が秘密裏に行っている生物兵器の実験体だ。」
新は、そう言って旧鼠の首輪を外した。
「実験って一体?」
すすむはそう言って、目の前に横たわっている旧鼠を見た。旧鼠の体には大量の傷がついていた。
「旧鼠は長生きをした分、知能と妖力による強大な力がある。だから、生物兵器にする目的で狙われることがあるんだ。」
新はそう言って、鼠を見た。
「それじゃー、どうして兵器になった旧鼠が人を襲うんですか?」
「飼いきれなくなったからさ。」
「え?」
新は、続けて言った。
「もともと、旧鼠もれっきとした妖怪だ。人間と同じか、それ以上の知能がある。そんな奴をが人間を殺すためだけの生物に変貌したら、いずれ主人を噛み殺す。」
新は、少し間をおいてから、語った。
「だから、いうことが聞かなくなった旧鼠を捨てるようになる。その結果、そいつは人間を襲う化け物になる。」
「じゃあ、周りの旧鼠は?」
すすむはそう言って周りの旧鼠を見た。周りの旧鼠には首輪は、なかった。
「こいつらは、もともと人食いだ。だから、ただ単におこぼれをもらうために集まっていたんだろうな。」
新は、そう言って出口に向かった。
「新さん?あの死体は?」
「アイツらの死体は、後に来る警察組織が処理するし、依頼は終わりだ。帰るぞ。」
「あ、はい。」
そう言って、人食い旧鼠の屋敷を後にした。