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夢日記  作者: 葵枝燕
二〇二二年
14/19

無断欠勤(二〇二二年一月二十三日)

 こんにちは、葵枝燕です。

 連載『夢日記』第十四回でございます!

 この作品は、何か面白い夢見た、これは誰かに伝えたい、記録に残しておきたいーーそう個人的に思った夢を、書いていくものとなっております。

 今回は、二〇二二年一月二十三日に見た夢です。今回の感想を一言で言うなら——現実味が妙にあったし夢でよかったほんとに、でしょうか。

 前回の更新が二〇二一年五月二十六日なので、約八ヶ月ぶりの更新ですね。

 そんなわけで。『夢日記』、今年は初めて、そして、八ヶ月ぶりの更新でございます。

 もしよければ、私の見た夢の話にお付き合いくださいませ。

 スマートフォン——機種変更前に使っていたもので、メールやらはできないがネットは見られる——で動画をいくつか見てから、日付が変わったのを確認して手放す。今日も仕事だ、最近寝不足気味だしもう寝よう——そう決めて、何度直しても下によってしまう羽毛布団をかぶった。


 そして、こんな夢を見た。


 私は、自宅でのんびりと過ごしていた。テレビをボーッと見ていた。それは、いたって普通の休日、に思えた。

 ふと、目線をテレビ画面より上に向ける。そこには、何度合わせてもいつの間にか時間がズレてしまう壁掛け時計があった。時刻は十二時を指そうとしている。

(あれ? 今日、仕事じゃなかったっけ?)

 私がそう思うのと、

「あんた、今日仕事じゃなかった?」

と、家族の誰かが言うのとは、ほぼ同時だった。

 思わず、スマートフォン——機種変更後に使っているもので、普段はこちらをメインに使っている——を確認すると、職場からの不在着信の通知が並んでいた。

(まずい。無断欠勤したことになってる……!)

 とりあえず連絡しなければと、職場の業務連絡用の電話番号を電話帳から呼び出す。何コール目かして、職員の誰かが出る。

 私は、今自宅にいること、間に合うかギリギリだが午後番には行くことを、伝えた。受話器の向こうから、具合が悪いとかなら無理して来なくてもいいということを言われたが、そんなことはなかったので、とりあえず向かうとだけ告げた。

 そのときだった。突然テレビの音が大きく聞こえだした。受話器の向こうの声が聞こえないくらいだ。私は、受話器の向こうに一言ことわりを入れてから、

「テレビの音大きい! 電話の声聞こえない!」

と、叫んだ。だが、家族の誰もテレビの音量を下げてくれない。おかげで職場との電話は、ちゃんと決着することすらできず終わってしまった。

 仕方なく、私は再度かけ直す。次に出たのは、先ほどとは別の職員だった。私はその職員にもう一度事情を説明する。するとその職員からは、

「詳しいことは後で聞くから」

という、思わず背筋が伸びてしまうような声音の言葉が飛び出してきたのだった。


 目を覚ますと、まだ辺りは暗かった。どうやら、まだ日は昇っていないらしい。枕元に放っていたスマートフォンを確認すると、まだ三時を少し過ぎたくらいの時間だった。

 なんともまぁ、いやな夢であろうか。しかも、今日が午後番——十三時から十六時までカウンター業務に立つ当番という意味——というところまで同じなんて、現実味がありすぎる。というか、十二時に出て職場に間に合うのか微妙なところ——自宅から職場までは車で、片道最短三十分くらいだが、道が混んでいると一時間以上かかることもある——だから、いっそ休んだ方がいい気もする。それに、二番目に電話に出た職員は、誰だったんだろう。女性だったとは思うが、聞き馴染みのない声だったように思う。

 でも、なんにせよ、こんな夢はだめだ。でも、まだ起きるには余裕がありすぎる。私は、もう少し寝ることに決めて、スマートフォンをまた枕元に戻した。

 できれば、次に夢を見るならいい夢が見たいなぁ——そう思いながら、私は目を閉じたのだった。

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