エルフの食べ物
目を覚ますと、エルフの家のベットにいた。
小さな丘の、花のじゅうたんで眠っていたはずなのに。
「おはよう」
昨日のエルフの女性が部屋に入っていった。
バスケットを持っている。
「ローズティーとレンバスが入っているから
好きな時に食べてね」
それだけ言うとエルフの女性は部屋から出て行った。
バスケットの中は金色の液体の入った瓶とカップ。
クッキーの入った瓶、綺麗な刺繍のナプキンが入っていた。
とりあえず少女はバスケットを持って、バルコニーから飛び出した。
今日はもっと遠くへ行こう。
丘とは逆のほうに、少女は歩き出す。
世界は昨日よりキラキラしていた。
湖が輝いている。今日は湖の縁をたどって歩こう。
暗くなっても戻ってこれるはずだ。
お腹がすくまで歩いたら、湖のほとりでバスケットに入っていた、
食べ物を食べた。クッキーには味がない。飲み物は甘くておいしい。
お腹が膨れたら、少女はまた歩き出す。
小川にたどり着いた。綺麗な魚が泳いでいる。
虹色の羽が生えていた。
この世界は何もかもがきれいだ。
この川を下って行ったら今度は何があるだろう。
少女は、また歩き出した。