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七の夕月   作者: サTo
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立待月

なな夕月せきげつ




ビルの影に作られた薄暗い空間で手足を縛られ、猿ぐつわまでされている獅堂要と鳩野静羽。

恐怖のあまりどうしていいか分からず、ただただ涙をながす静羽とは対象的に、要は自分をこんな状態にしたうえ、地面に乱雑に転がされたことに憤りを感じ、報復の計画を頭の中で着々と練っていた。

(何をされても文句は言えないわよね)

そんなことを知る好も無い男達は、静羽の携帯で二人を撮影しようと携帯のカメラのレンズを近づけていた。

「おら!死んだ魚みたいな顔してんじゃねえよ!」

要のあまりにもの反応の無さに男がイラつき、要の胸座を掴む。

静羽は泣いているため男たちが望む表情になっているのだが、要の方は光の入らない魚のような目で虚空を見つめたままなのだ。

「おい、あんまり手荒なマネはするなよ」

「わかってるけどよ。この変な女が・・・チッ」

要の胸座を掴んでいた男は舌打ちと共に要から手を離すと、渋々ながらも二人の姿を撮影した。

そしてその画像をメールに添付して送信する。

「さて、まずは一人目のゲストに来てもらいますか」

男の不気味な笑みと共にそのメールは白鳥衣緒奈へと送られるのだった。




立待月たちまちづき




その日は朝から違和感があった。

白鳥衣緒奈が学校にきていないのだから誰でも分かるような違和感だ。

クラスの皆はまた事故にでもあったのかと噂していたし、大鷹冬馬や琴平あゆむもそうではないかと心配していた。

しかしそれは一時間目が終わる頃に解決した。

悪い形で。

「大鷹先輩!」

一現目の終りに子犬丸草太が青い顔で冬馬の教室にやってきた。

「どうした?」

「白鳥先輩が・・・白鳥先輩が!」

そう訴える草太の瞳には涙が滲んでいる。

「とりあえずここじゃなんだから、オカ研の部室にいくぞ」

「はい・・・」

教室で泣かれるといろいろ視線が厳しくなるので、冬馬はとりあえず草太とオカルト研究部の部室に行くことにした。

「で、いったい何があったんだ?」

オカルト研究部の部室に着くと、さっそく事情を草太に尋ねる。

「こ、コレを」

草太から差し出された携帯の画面、そこに映し出された画像に冬馬とあゆむは驚愕した。

「白鳥!?」

「い、衣緒奈ちゃん!?」

そこに映し出された衣緒奈は、殴られた跡がはっきり分かるくらい傷ついており、手足をロープで縛られぐったりとしていた。

そして、メールにはとある場所の住所と一言、《お前にとっての特別な場所でまっている》そう記されていた。

「特別な場所?草太くんにとってやろか?」

「それが、携帯で調べてみたんですが、全然分からなくて・・・」

今度は携帯の画面に地図を出し、表示された場所を見るのだが、あゆむと草太にはそこがどこだか分からない。

首をかしげる二人とは対照的に、冬馬の顔は青ざめていた。

「冬馬くん?」

「あのやろう・・・どこで知りやがったんだ・・・」

「え?住所のことですか?」

訳が分からず草太は聞き返す。

「この場所は・・・妹が死んだ場所だ」

それを聞いても草太には分からないことが多かったが、あゆむには全てが理解できた。

三年前、冬馬の妹を殺したグループの主犯格が冬馬の発作のことを知り、その場所で冬馬に復讐しようとしている事を。

「俺がいけば・・・白鳥は助かるんだろうか」

そう呟く冬馬だが、行ったところで発作があるので、冬馬が衣緒奈を助けることは出来ない。

それは冬馬も自分自身の事なので十分に理解している。

しかし自分が犠牲になることで、衣緒奈が開放されるのではないかという期待もある。

ただ、行けば冬馬は無事ではすまない。

それを理解しているあゆむは声を荒げる。

「あかんで冬馬くん!行ったら相手の思う壺や!冬馬くんが殺されてまう!」

必死に冬馬を止めようとするあゆむに、冬馬も自然と声が大きくなる。

「だからってどうすりゃいい!これを送ってきた奴は妹の死ぬ原因を作ったやつだ!当然俺が目的。それに白鳥がここまでされるってことは、他にも誰か人質にとられている」

そこであゆむがはっと気付く。

「ま、まさか要ちゃんと静羽ちゃん!?そういえば二人とも一時間目はおらんかった」

そこで二人は初めて、要と静羽がいなかったことに気がついた。

要は元からあまり授業に出るタイプでないが、静羽の方は存在感が薄いで、違和感を感じなかったのだ。

「か、要先輩も!?そういえば今朝姿がみえなかったけど、まさか・・・。大鷹先輩、なんとかならないんですか!?先輩はケンカ凄く強いんですよね!?大鷹先輩なら要先輩を助けられますよね!?」

あゆむたちのやりとで要も捕まってしまっていることを知った草太は必死に懇願するのだが、冬馬はそれに答えてやることが出来なかった。

「悪い。絶対に俺は何も出来なくなる・・・」

そのことを十分に理解しているあゆむも黙り込んでしまう。

「なぜですか!?」

「さっきいったよな。これを送ってきた奴は妹の死ぬ原因を作ったって。俺は誰かが人質になってしまったら、妹が死んだ時の状況がフラッシュバックして、何も出来なくなっちまうんだ」

顔を下に向け、歯をギリッと噛締める冬馬。

「俺が行かなければなにも解決しねえけど、行ったとしても俺はあいつ等を助けることが出来ない」

「じゃあどうすれば・・・」

こうなってしまっては作戦は一つしかない。

「お前がタイミングを見計らって助けるしか・・・。いや、もう一人手伝ってもらおう。さすがにお前一人じゃ荷が重いだろうしな。それが白鳥と獅堂を助ける唯一の手だとおもう」

そういうと冬馬はどこかに電話をかけた。

「おう、こんなタイミングに電話して悪いな。ちょっと手伝って貰いたい事があるんだ。ああ、多分直ぐ出ると。とりあえずオカルト研究部に来てくれ」

話を終えると、冬馬は携帯を閉じる。

とりあえず協力者を得た様子の冬馬だが、その顔は浮かない。

「誰にかけてたん?」

「屋敷だ。あいつなら上手くやってくれると思う」

「屋敷ってあのめがねの?あんなひょろっとした人で大丈夫なん?それよりあれや、鯨井くんやっけ?あの人にも手伝ってもらったらええんちゃうの?あの人もケンカ強いんやろ?」

あゆむは冬馬が呼んだ助っ人に不安を覚える。

「いやでも確か、仲悪いんですよね・・・」

冬馬と鯨井はよく喧嘩をしているし、それは校内でもよく知られていることだ。

だから草太は仲が悪いと思っているし、協力は仰げないのだと思った。

「いい意味ではケンカ仲間なんだけどな。まああいつも弱いわけじゃねえけど、俺がやられてる隙に助け出すとか器用な真似出来ねえだろうし。下手に出られてもなあ。なんかあいつ俺がやられた瞬間に勢いよく割り込んで、作戦を台無しにしそうだし・・・」

ガラッ!

そう言っている間に、屋敷貴人が早くも部室にやってきた。

しかし部屋には入らず、なにやら扉の敷居の上で腕を組んでカッコをつけている。

「さて、それで俺は何をすればいいのかね?」

冬馬はそんな貴人を無言で部屋の中に蹴り入れると、今の状況をかいつまんで話した。



「なるほど、事態は概ね呑み込んだ。しかし、貴様がやられっぱなしなのは解せぬな」

「しょうがねえだろうが、何も出来ねえんだから」

「まあ仕方ないなら我が出来る限りのことをすることまでさ。で、さっき話した作戦で本当にいいのか?」

冬馬が打ち出した作戦はこうだった。

自分が行くことで全員の意識が自分にいくので、人質にされてる者への意識が薄れた瞬間を狙って助け出して欲しいと。

「しかし画像を見るに、白鳥氏を助け出すのは相当難しいように思うのだが」

「あいつは何とか拘束をはずしてくれればそれだけで十分だ。あいつさえ復活して、獅堂と鳩野の安全が確保されれば皆助かるはずなんだ」

衣緒奈さえ復活してくれれば、いくら囲まれていようとも逃げるくらいは出来るだろうと冬馬は予想していた。

冬馬はもう自分の事など考えていない。

自分のせいで巻き込んでしまった皆を助けたい。

ただその一心だった。

しかしあゆむは納得がいかない。

なんとかみんな助かる道をさがしたいのだが、いくら考えてもいい案はうかばず、冬馬達の作戦を見守るしかなかった。




そして、三人。もとい四人は、指定された住所から少し離れたケーキ屋まで来ていた。

そこも冬馬にとっては思い出の場所。

妹が最後に自分を祝ってくれた大切な場所だ。

「冬馬よ。こんなところで待機するのか?」

貴人が不思議がるのも当然のこと。

このケーキ屋は指定された場所から近いものの、その場所がまったく見えない。

こんなところに待機させられていても、助けに入るタイミングが伺えないからだ。

「小型の盗聴器でもつけてるのか?というか必要なら我のを貸してやらんでもなかったのだが」

「俺がやられてる拍子に潰れたら元も子もねえだろうが。それより俺たちにはもっといい連絡手段があるんだよ。ちょっと通信速度は悪いけどな」

貴人の怪しい言動を無視し、冬馬はあゆむと草太の顔をみる。

「あゆむさんを・・・使うんですね」

「あゆむさん?我の知らない擬人化した通信機でもあるのか?」

「屋敷。今まで黙ってきたけど、俺には幽霊の彼女がいるんだ」

またも訳の分からないことをいう貴人を再び無視するかのように、冬馬は唐突に貴人にそう告げた。

「で?」

そんな誰もが耳を疑うような言葉にも、それだけで返してきた貴仁に冬馬は驚くこともなく続ける。

「そいつを使うんだ。どういう訳か、俺はそいつだけ幽霊が見える。そして子犬丸も幽霊を見ることが出来る。今回の作戦に、これほどうってつけな通信手段はないだろう」

幽霊であるあゆむなら相手に気付かれずに草太と連絡を取ることが出来る。

「確かにそれならば、相手に気付かれずに我々と連絡を取ることができるな」

冬馬はこの時ほど、貴人のとんちんかんな性格に感謝したことは無いだろう。

貴人の性格に感謝しつつ今度はあゆむに話しかける。

「ってことだ。他にもお前には白鳥達の意識も戻して欲しい。やる事がかなり多いが頼む」

「・・・」

あゆむは無言で頷く。

いまだに冬馬の犠牲をなんとか止めたいのだが、ことここにいたってもいい案が出てこない。

「救出のタイミングを子犬丸に知らせるのもそうだけど、意識を失っているのなら白鳥や獅堂、鳩野の意識も戻して欲しい。逃げる時に意識失ってたんじゃ話しにならないからな」

「わかった・・・」

あゆむがこの作戦を止められないまま、いよいよ作戦が決行されることとなった。

貴人と草太がケーキ屋に残り、あゆむと冬馬が指定された場所へ歩いていく。

「なあ冬馬くん・・・」

「あゆむ、お前の気持ちは嬉しいけど・・・あいつらまで奴の毒牙にかけられるのはもっとつらいんだ。わかってくれ」

あゆむの言葉をさえぎり、冬馬が覚悟を決めたようなしっかりした顔で話す。

ここまで来たらやるしかない。

衣緒奈や静羽、要を助け、あわよくばなんとか冬馬を助ける。

作戦はなにも考えられてないが、あゆむも心を決めるしかなかった。




「へへっ、あんたが大鷹だろ?約束どおり一人で来るなんてかっこいいじゃねえか」

衣緒奈たちが捕らえられている場所へと入る唯一の路地で、一人の男が冬馬を待ち構えていた。

「ついて来い。加治木さんの所に案内してやる」

そう言って前を歩き始めた男の延髄に冬馬は拳をめり込ませた。

バキッ!

「一人じゃねえけどな」

勢いよく吹っ飛ばされた男が路地の奥へと転がっていく。

これが開戦の合図だった。

冬馬はゆっくりと、あゆむは急ぎ足で衣緒奈たちが捕らえられている空間に入っていく。

そこには20人ほどの男たちがそれぞれに武器を持ち、冬馬を待ち構えていた。

そして先ほど冬馬にやられて吹っ飛ばされてきた男を無視するかのように、その中のソファーに座り左目に眼帯をした男が怪しい笑みを浮かべた。

「久しぶりだなあ冬馬ぁ。あいかわらず派手な登場するじゃねえか」

「やっぱりお前か・・・加治・・・木」

冬馬はそれだけ言葉を発すると、直ぐに膝をついてしまった。

やはりこの場所は冬馬にとって辛い場所なのか、人質が見えてなくても冬馬の耳には妹の声が響いていた。

『お兄ちゃん!お兄ちゃん!』

その言葉と共に、過去の惨劇が冬馬の頭にフラッシュバックし、冬馬は動けなくなってしまう。

「ここはやっぱり冬馬君にとって・・・。いや、心を痛めてる場合やない。ウチにはウチでやらなあかんことがあるんや」

苦しそうにする冬馬に心が痛み意識してしまうが、すぐに自分のしなければならないことに意識を戻したあゆむは、突然聞こえ出した声に意識がまたそちらに奪われてしまった。

『お兄ちゃん!お兄ちゃん!』

「え?なんやこの声?」

あゆむが辺りを見回すと、腰を鎖でつながれた少女がその空間の中央まで来て叫んでいる。

「まさか・・・春奈・・・ちゃん?」

そこであゆむは、その女の子が冬馬の妹、春奈だと直感した。

既に冬馬は動けなくなり、胃の中の物も吐き出している。

妹の叫びが原因なのかはわからないし、その声が冬馬に届いているのかはわからない。

しかし冬馬は人質もいないのに既に動けなくなってしまっているし、いつもよりも苦しそうにしていた。

「そうか。そうなるのか。無様だなぁ冬馬ぁ!」

加治木は既に勝ち誇ったような顔をして、冬馬の苦しむ姿をうれしそうに眺めている。

あゆむは春奈を止めようか迷った。

春奈は冬馬に近づけるだけ近づいて、懇願するかのように『お兄ちゃん!』と繰り返している。

冬馬まで近づけないのは鎖が伸びる距離が足りないからだ。

自縛霊。

浮遊幽霊であるあゆむはこれまでいろいろな場所を浮遊し、自分以外の霊を沢山見てきた。

そして浮遊霊という存在、自縛霊という存在を彼女なりに理解している。

そもそも自縛霊はその土地に強い思いを残し、その思いによってその場所に縛られている霊だ。

自縛霊たちは鎖でつながれその鎖が伸びる範囲にしか行動できない。

春奈は腰につながっている鎖を思いっきりひっぱりながら、なんとか冬馬に近づこうとしている。

倒れる兄に必死ですがろうとする妹。

見るに耐えなかった。

春奈が叫ぶその想いが冬馬を苦しめている。

そうは思うのだが、春奈の叫びをやめさせることも出来ない。

どうしていいか分からなくなったあゆむは、ひとまず顔を振り今の思いを振り切ると、まず自分のしなければならないことに目を向けた。

「と、兎に角今はみんなの意識を戻さんと!それに、春奈ちゃんの事は、要ちゃんが何とかしてくれるかもしれへんし」

暴行を受け始める冬馬、それを見て更に悲痛な叫びを上げる春奈に心を痛めながらも、あゆむは獅堂のところに急いだ。

「要ちゃん!」

「あら、あゆじゃない」

駆けつけ声をかけたあゆむに要は直ぐに反応した。

どうやら既に意識はあったようだ。

「よかった。要ちゃんは無事やったんやね」

「無事じゃないわよ。人をこんなに縛って。こんなにした報いは受けてもらわないとダメね」

縛られている状況ながら普段通りの要だが、声質が明らかに怒っていることをあゆむに教えてくれていた。

要はあくまで周りにいる男たちに聞こえないようにあゆむと話す。

縛られ放置されたことが、頭にきているようだ。

「そ、それは任せるけど」

たじろぎながら答えるあゆむに要があくまでも普通に話す。

「それにしても馬って凄いわね。あいつの強さの秘密垣間見ちゃったわ」

「え?」

手の動かせない要は顎で冬馬を指す。

「あいつ無意識のうちに致命傷をさけてるのよね。あの状態からでも無意識に致命傷をさけてるんだから、馬が堅いのも頷けるわ」

「なるほど・・・って、そんなこと話してる場合やないよ!他の子は?衣緒奈ちゃんと香奈ちゃんは?」

冬馬の強さの秘密を教えてもらい感心するあゆむだが、今はそんな悠長な事をしている暇はない。

「鳩は後ろで寝てるわ。鳥は少し奥で縛られてる。鳥だけは最悪意識はもどしてちょうだい」

緊迫した話しに戻してもあくまでも普通のトーンで話す要に驚きながらも、あゆむは自分のやらなければいけない事を全うする為に返す。

「分かった。ウチからは香奈ちゃんにコンタクトとれへんけど、衣緒奈ちゃんの意識は絶対戻すわ」

「っと、ちょっと待って」

急いで衣緒奈の元に向かおうとしたあゆむを要が呼び止める。

「どうしたん?はよ衣緒奈ちゃんの意識戻さんと!」

「それはそれでいいとして、あの娘はなに?」

そう言うと、要は春奈の方を指差した。

「馬が入ってきた時から凄い叫んでるんだけど」

春奈は殴られ、蹴られ続ける冬馬に出来る限り近づき、『おにいちゃん!』『やめて』と、涙を流しながら訴えていた。

冬馬に覆いかぶさって止めたいのだろうが、腰から伸びた鎖がピンと貼り春奈をそれ以上冬馬に近づけないようにしている。

春奈は幽霊なのだから、たとえ冬馬に覆いかぶさっても、襲い来る暴力の嵐から冬馬を守ることが出来ない。

それでもなお冬馬に近づこうとする春奈の気持ちを、あゆむは痛いほどに理解していた。

なんとかならないのか。

その気持ちがさらに強くなり、あゆむは要に二人を何とかできないか相談しようと思った。

今は衣緒奈の意識を戻さないとならないが、もし冬馬を復活させられるなら、あゆむが描く全員生還を成せると思ったからだ。

「あの娘は、ここであの人らに殺された冬馬くんの妹や。今冬馬くんがあんな状態になってるんは、あの娘の死んだ時のことがフラッシュバックして動けへんらしいんや」

「ふーん。だから馬はあんな感じになってるのね。で、殺された・・・か。あの娘は自縛霊みたいだけど、なんの恨みも何も感じないわね」

「あの人らに殺された恨みで、この場所に縛られてるわけやないんや・・・」

「とすれば何か伝えたい思いに縛られてるとか・・・」

要が呟いた言葉にあゆむが反応を示す。

「そうや!もしかしたら冬馬くんに伝えたいことがあるんかも!」

春奈が死んでしまった状況を考えると、この世に幽霊として縛られている理由が怨みでなければ、後はそれしか考えられない。

「そうね。もしかしたら、あの娘が馬と話せることで馬が復活するかもしれないわね。あゆ、とりあえず鳥の意識が戻せたら、あの娘を私のところに連れてきてくれないかしら」

その言葉を受け、あゆむは春奈の方を見る。

春奈を縛ってる鎖の先と長さを考えると冬馬の場所には少し届かないが、要がいる場所には楽に届く長さがある。

「わかったわ」

「ああそれから」

頷き、また急ごうと知るあゆむを要は再び呼び止めた。

さすがにむっとしかけたあゆむだが、次にだされた言葉に目が点になってしまった。

「私の縄緩めてからにして。ああ、ついでに鳥達の縄も緩めてあげるのがいいかもね」

「え?うち幽霊やで?現世の物に触れへんのは要ちゃんも知ってるやろ?」

「ああ。まあ2時間くらいしか効果ないけど可能なのよ」

要はそれだけ言うと後ろ手で縛られている手であゆむの手を包み込み、小声でなにやら呪文を唱え始めた。

淡く光りだすあゆむの手。

訳が分からず、されるがままになるあゆむ。

幸いにも要を監視している男たちの目は冬馬に向けられていて、要の行為には気付かないようだ。

一分にも満たない呪文を終えた要は、

「ふう。さっきも言ったけど、あゆの手は二時間くらいは現世のものに干渉出来るから。」

そう言って、縛られてる手を差し出した。

淡々とこなされた行為についていけず固まっていたあゆむだったが、それが直ぐに拘束を緩めてくれと言っているのだと理解し、要の拘束を緩めた。

「ほんまや・・・、この世のもんに触れる」

三年越しに現世のものに触れられた喜びに浸るあゆむ。

「触れるでなくても、思いが強い霊はこの世のものに干渉出来ることもあるけどね。まあこの行為はあまりいい行為じゃないけど、今は緊急時だし。これで鳥の意識も戻しやすくなったでしょ」

そんなあゆむの感動をまるで意に返さないように、あゆむに拘束を緩めてもらった要はさっさと行けと言わんばかりにあゆむを促した。

この淡々としたやりとりがいつもの要なのは、短い付き合いながらもあゆむはよく知っている。

「せや、ウチにはせなあかんことがいっぱいあるんや!」

そう自分に言い聞かせて、まずあゆむは衣緒奈の元へ向かった。

「酷い・・・。女の子をこないなるまで痛めつけるやなんて・・・」

衣緒奈のところまで来たあゆむは、衣緒奈を痛めつけた男たちに怒りを覚えた。

衣緒奈は顔や体に痛々しい傷をつくり、立てられた鉄骨にロープで手と足を縛り付けられ、無理やり立たされたまま気を失っていた。

服もところどころ破かれ、白いブラとスパッツが露になっている。

衣緒奈を監視している男たちは、要の時と同様に今は冬馬に気をとられているようだ。

今のあゆむなら、その怒りを彼らにぶつけることができる。

しかし、衣緒奈のような強い力を持っていないし、いくら現世に干渉出来る手を手に入れたとしても所詮は普通の女の子の力、彼らに自分の存在を知らせるだけになるかもしれない。

あゆむは怒りを拳に握り込んで抑えると、衣緒奈の意識を戻す為の行動に移ろうとした。

「えっと・・・、要ちゃんからもろたこの力で衣緒奈ちゃんを起こすしかあれへんけど・・・。激しく揺すると頭この鉄骨にぶつけてまうかもしれんしなあ・・」

あゆむはどうやって衣緒奈の意識を戻すか思案する。

「痛いかもしれんけど、やさしくやれば大丈夫やんね・・・」

結局あゆむは、衣緒奈の頬を優しく叩くことで衣緒奈の意識を戻す事にした。

衣緒奈の頬は殴られた後が痛々しくのこっているので、なるべく優しく叩く。

「衣緒奈ちゃん!お願い起きて!」

意識を戻してもらう為に、強く叩かなければいけないと懸念していたあゆむだが、衣緒奈は以外にあっさり目を覚ました。

「うーん・・・。あゆ・・む?って、あゆむ!え!?私に触れて・・むぐむぐ」

起きたと同時に痛みも忘れたかのように喚起の声をあげようとする衣緒奈の口を、あゆむは慌ててふさぐ。

「あかんよそんな大声だしたら。この人らに気付かれてまうで」

いきなりのことに驚いた衣緒奈だったが、すぐに状況を理解して頭をブンブン振ることで、自分が今の状況を理解したことをあゆむに伝え、二人は小声で話し始めた。

「衣緒奈ちゃん・・・大丈夫?」

「私は大丈夫。それよりあいつ・・・来ちゃったんだね」

衣緒奈は悲しそうな目で冬馬の方に視線をやる。

「あの時と同じ・・・。やっぱりあいつ、なにか心の問題を抱えてるのね・・・。さしあたってはあの泣いてる女の子ってとこかしら。・・・あの子、冬馬の妹さんかな?死んじゃった妹さんの影に苦しんでるってとこかしら」

あゆむは正直にすごいと思った。

衣緒奈は冬馬のことを断片的にしか知らないはずだ。

それなのにこの状況を見て、そこまでわかってしまうことに驚きを隠せない。

「さ、さすが衣緒奈ちゃんやね。冬馬君はあの春奈ちゃんが死んでもうた状況がフラッシュバックしてああなってるんや。あとは衣緒奈ちゃんの想像通り」

「そっか。もしかしてあの子との問題をなんとかできれば冬馬はあの苦しみから解放されるの?」

あゆむは衣緒奈の言葉に目を丸くした。

「ほんま衣緒奈ちゃんは話が早いわ」

そしてあゆむは衣緒奈に今の状況を説明した。

春奈が冬馬復活の鍵を握っているかもしれないこと。

草太と貴人がみんなを助けるために近くで待機していること。

要に自分の手を現世のものに干渉出来るようにしてもらったこと。

「なるほどね。じゃあ私はもう少しじっとしといた方が良さそうね。下手に動いてチャンスを壊すワケにもいかないし。一応この拘束も緩めてくれるの?」

「うん。今緩めてあげるな」

あゆむは衣緒奈の手の拘束を外し易い位置まで浮くと、衣緒奈の手と足の拘束を緩めた。

これでいつでも衣緒奈は動くことが出来る。

「とりあえず私は体力の回復に力を注ぐわ。あゆむちゃん大変かもしれないけど任せたわよ。あ、あと静羽は起こさない方がいいと思うわ。あの子が起きちゃうと気が動転して叫んだりしてこっちに注目を集めちゃいそうだし」

あゆむは衣緒奈が自分を信頼して任せてくれたことを嬉しく思った。

「わかった!衣緒奈ちゃん!絶対みんなで助かろうな!」

あゆむは明るく衣緒奈に返すと、今度は急いで春奈の元へかけていった。

「春奈ちゃん!」

駆け寄ったあゆむは春奈に声をかける。

予想はしていたが、やはり春奈はあゆむに気づかない。

というか、冬馬に必死で他のものは目に入っていない様子だ。

無理もない。

幽霊となってからようやく会えた大切な肉親だ。

同じ幽霊であるあゆむだからこそ、春奈の気持ちはよくわかる。

しかし、このままで現状が変わるなんてことはない。

あゆむは春奈と冬馬の間に割って入ると、春奈の肩を掴んで大声で叫んだ。

「お願いや春奈ちゃん!」

「どいてよ!お兄ちゃん!お兄ちゃん!」

あゆむの体で見えなくなった冬馬を必死で見ようとなおも叫ぶ春奈。

「ウチの声に耳を傾けて!冬馬君を助けたいなら!」

「え・・・?」

必死だった春奈だが冬馬の名前に反応したのか、叫ぶのを止めあゆむに焦点を合わせた。

「お姉ちゃん・・・なんでお兄ちゃんのこと?」

今まで叫び続けていたことを忘れたかのように、呆然とあゆむを見ている。

「ウチは琴平あゆむ。冬馬君の、君のお兄さんの彼女なんや」

「え?・・・だってお姉ちゃんは幽霊・・・。どういうこと?」

あゆむの一言でさらに混乱する春奈。

「いきなりこんなこと言われて信じられへんのはわかる。せやけど冬馬君を助けたいなら、ウチを信じて協力して欲しいんや」

「お兄ちゃんを・・・?」

あゆむは春奈が冬馬を見れる様に春奈の横に移動し、優しく肩を持つ。

冬馬は未だに激しい暴行を受けていた。

「あなたのお兄さん、冬馬君を助けたいのはウチも一緒や。でもウチらは幽霊やからこうして叫んだり、覆いかぶさって暴行から守ろうとしてもなんもならへん。ウチも幽霊やからようわかる」

あゆむは春奈の正面に立つと再び肩をつかむ。

「春奈ちゃんには辛い話しかもしれんけど、冬馬君は春奈ちゃんのを殺してもうた罪の意識から、ああして何も抵抗出来なくなっとるんや。春奈ちゃんが冬馬君のことを恨んでないんやったら、冬馬君を助けることが出来るかもしれへん!」

「やっぱりお兄ちゃんは、私が恨んでるって思ってたんですね」

春奈はそう言うと、悲しそうにあゆむから目を背けた。

「え?」

間を置き再び春奈はあゆむに向き直ると、しっかりした口調で話した。

「私はお兄ちゃんのことを恨んでなんかいません。私はそう思われてることが心配で、恨んでないことを伝えたくて・・・。たぶんそれが私がここに縛られてる理由です」

「やっぱり・・・。なら協力して欲しいんや!このままやったら冬馬くんも、友達もみんなあの人らにやられてまう!」

「わかりました。私は何をすればいいんですか?」

春奈は即答した。

今の現状、春奈に出来ることは届かない声を出し続けることだけ。

それならば冬馬を助けるために出来る限りのことをした方がいい。

そう判断したからだった。

「ありがとな。とりあえずはある人のところに来て欲しいんや。そこで、どうしたらいいか話すから」

あゆむはそういうと春奈の手を引っ張り、要の元へと連れて行った。




「おかえり。鳥の意識は戻せたようね。鳩はいいの?」

要のところに戻ったあゆむを、要はあくまでもいつも通りの口調で迎えた。

「起こしてもうたら騒いでこっちも注目されるかもしれないって衣緒奈ちゃんが」

「ま、確かにそうね。じゃあそろそろ本題に入りましょう」

要はそう言うと、春奈に視線を向けた。

「あなた、馬の夢枕に立ちなさい」

「え?あの・・・」

いきなりすぎる要の発言に戸惑う春奈。

「要ちゃん、いきなり過ぎて訳わからんよ」

「なに?そのままの意味じゃない。その娘の気持ちを馬に伝えるにはそれ以外方法ないし」

「馬?なに?お姉ちゃん・・・霊能力者?」

この一刻を争う状況で、春奈の頭には?が飛び交っていた。

「要ちゃん、やから自分用語が多すぎて全然理解してもらえてへんよ。・・・もう。えっと、この人は獅堂要ちゃん。冬馬君やウチの友達で、すごい霊能力者なんや」

「Gというコードネームに聞き覚えない?」

あゆむの言葉に続けて要が春奈に尋ねる。

「えっと、私は自爆霊でずっとここに縛られていたので聞いたことないです」

「この界隈の霊たちには有名だと思ってたのに。私もまだまだなのかしら」

表情はそのままでため息をつく要。

表情には表れないが、落ち込んでいることは容易に分かった。

「こ、ここは霊も人もあまり寄り付きませんし、他の霊とあったのもお姉ちゃんが初めてでしたし」

悲しそうな雰囲気をだす要を取り繕おうとする春奈。

「まあウチも知らんかったし。ってそんなことよりはよせんと!」

そう、三人にはゆっくり話している暇はない。

「そうだったわね。さっきも言ったけど、あなたは馬の夢枕に立ちなさい。それしかあなたの気持ちを馬に伝える方法はないわ」

「あ、ちなみに馬って冬馬君のことね。せやけど、夢枕に立つってどうしたらええの?」

あゆむは要のフォローをする。

「ただ単に寝てる冬馬の枕元に立って呼びかければいいのよ」

「でも、私はこの鎖でお兄ちゃんに届きませんし、今のお兄ちゃんを寝させるなんて・・・」

春奈の言う通り、春奈と冬馬の距離もさることながら今の状況で冬馬を眠らせることは危険極まりない。

今でこそなんとか致命傷を避け続けている冬馬だが、寝てしまえばそれもできない。

それに加えて問題がもう一つ。

「誰がお兄ちゃんを寝させるんですか?」

そう、この状況で誰に冬馬を眠らせることが出来るかだ。

しかしそれには選択肢など一つしかなかった。

「あゆ、そのお姉さんよ。ちなみに眠らせるといっても、気絶させるってことだから。なんとか馬をこの子に届くところで気絶させて頂戴。あとはあなたが夢枕に立って馬と話すだけ」

「ちょ、ちょっと待ってや!ウチ喧嘩もなにもしたことあらへんのに冬馬君を気絶させるやなんて」

正直あまり運動に自信がないあゆむは、要の言葉に慌てる。

「あゆなら私が上げた力がなくても冬馬に干渉出来るんだし、何よりあゆ意外に動ける人がいないのよ」

言われてみればその通りだった。

今冬馬を気絶させられる人は、あゆむ意外に存在しない。

貴人達のことを考えたが、助け出してもらう人出が減るのはいただけない。

結局はあゆむがやるしかないのだ。

「わ、わかったわ。うちがやるしかないんやもんな・・・」

あゆむは意を決して冬馬に向き直った。

自分がやらなければ何も進まない。

冬馬を助けられるかどうかはあゆむの手にかかっている。

「うまくこの子が届く範囲で冬馬を気絶させるのよ。それから春、馬が気絶したら急いで夢枕にたちなさい。久しぶりの再会でゆっくり話をしたい気持ちはあるでしょうけど、あまりゆっくりしてたら馬の命が危ないから」

「わかりました。お兄ちゃんが死んじゃうなんて私には耐えられません。寂しいですけどお姉さんも頑張ってるんだから、私も頑張らないと」

三年ぶりの兄弟の再会。

しかしそれを噛み締める時間はないのだ。

「あゆむ!あんたはどこでも冬馬に触れられるんだから、蹴り飛ばしてでも気絶させなさいよ!」

「要ちゃん・・・蹴り飛ばしてって」

「え?あの人幽霊じゃないんですか?」

「幽霊よ。だからこそあゆと馬は恋人同士になったんだろうけど。さ、辛いかもだけどあなたもしっかり見とかないとダメよ。馬が気絶したらすぐ行動を起こさないとダメなんだから」

「はい!」

春奈は力強く返事をすると、冬馬の方をしっかりみた。



「とはいえホンマにどうしたらええんやろか」

冬馬をはさんだ春奈と向かい合う場所に来たあゆむだが、どうやったら冬馬を気絶させられるのか困っていた。

喧嘩、いや、人を叩いた経験すらないあゆむが冬馬を気絶させることが出来るのか。

「でも、考えたってなんもならんよね。うちが冬馬君を気絶させんと」

蹴る、殴る。

どうやれば冬馬を気絶させられるかなんてわからないが、自分の持てるすべてを使ってやるしかない。

「やあああーーーーっ!!」

あゆむは拳を振り上げ冬馬に向かっていく。

「あらら、あれはひどいわね。あれで馬を気絶させられればいいんだけど」

あゆむの動きは別段喧嘩もしたことがない要にとっても、冬馬を気絶させられないだろうと思わせるくらいものもだった。

あゆむは冬馬の近くまでくるとなぜか一旦立ち止まり、大きく拳を振り上げ冬馬に振り下ろす。

「たあーー!」

しかしその拳は、周りの不良たちの攻撃を避けた冬馬に躱されてしまう。

「やあああーーーー!」

次にあゆむはそのままの勢いを利用して回し蹴りをしようとするが、見るからにダメな蹴り方で冬馬に届かずそのケリは空を切ってしまう。

「流石にこれはないわね。さっき自分で不安を覚えてた意味が今わかったわ」

あれでほんとに冬馬を気絶させられるのだろうかと思ってしまう。

「ウチがやらな・・・ウチがやらなあかんのや!」

なかなか上手くいかないことに涙目になり始めたあゆむは、一旦冬馬から距離を置くと冬馬に向かって突進していった。

「たああああぁぁぁーーーーーっ!!!」

目を瞑りながら冬馬に向かっていくあゆむ。

要はこれもダメだと思った。

しかし、あゆむは運を持っていた。

あゆむはそのまま冬馬に飛び込むと両手を合わせて握り拳を作り、体ごとそれを振り下ろした。

無意識に拳を躱す冬馬だったが、突っ込んできた体まではかわせなかった。

それで気絶はさせられなかったのだが、振り下ろされるバットをあゆむの体が邪魔で流しきれず、それがうまく冬馬を気絶させた。

冬馬があゆむと共に春奈の近くに吹っ飛んで行き、そのまま動かなくなる。

「だ、大丈夫なんですか?」

「魂も抜けてないんだしうまくいったんじゃない?ほら、今がチャンスよ」

うつぶせのまま動かない冬馬を心配する春奈を要は急かした。

「おいおい、なんかすげぇ吹っ飛んだぞ?」

「死んだか?まだ殴り足りねえっての」

男達はニヤニヤ笑いながら冬馬に近づいていく。

早くしなければ冬馬が危ない。

春奈は急いで冬馬の元に駆け寄ると、冬馬の頭の上で膝をつき、冬馬を両手で優しく包み込む。

そして自分の意識を夢枕に立つ相手、冬馬に溶け込ますようにする。

あゆむが頑張っている時に、要から教わった方法。

「お兄ちゃん!」

春奈の意識はゆっくりと冬馬に溶け込んでいった。











《予告》

死んでしまった妹さんにいったいなにがしてあげられるのか。捕らわれの仲間を絶対に助け出す。罪を許された大鷹先輩は兄として、再び妹のヒーローになるべく立ち上がる。

次回、七の夕月『居待月』

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