SSS2
俺は「SSS」を引き受けることにした。大変だとは思う、だが折角の高校生活だ。これぐらいの仕事があるとやりがいがあるだろう。しかしその前にひとつ気になることがある。
「ところでサバゲー部としての顧問の先生は誰がやるんですか?」
「黒澤先生よ。SSSの総合本部長もやってもらうわ」
「っえ!?」
黒澤先生が驚いている。今初めて聞かされたのだろう。
「私ですか!?」
「そうよ。2年目のあなたが生徒に最も年が近いし他の教師と違って何故か信用できるの。それに・・・やってたんでしょ?サバゲー」
それは驚いた。まさか黒澤先生がサバゲーをやっていたなんて。でも経験者の人でこんなに綺麗な人が顧問なら嬉しいかも・・・
「うーん・・・わかりました。私も鳴海君と一緒に頑張ってみます、よろしくね鳴海君」
「よろしくお願いします先生」
顧問も決まった、あとは隊員を集めて組織として動けるようになればいいのだが。
「あっ、そうそう隆君。サバゲ部の部室は部室棟の1階にあるわ、それとサバゲ部と言ってもSSSの方もあるから他の部とは扱いが違うわよ」
「他の部とは違う・・・?」
「通常この学校の部活動は生徒会の部活担当課の下に配置されているの。だけどSSSは私と校長、それから生徒会の学校担当課の下に配置されるわ。だからもし部としての要望があれば生徒会の担当に話してね」
「生徒会の人達はSSSのことを知っているわけですね」
「事前に話してあるわ。明日にでも黒澤先生と挨拶に行ってきたらどうかしら」
「わかりました」
「じゃあ今日はおしまい。長くなってごめんなさいね」
俺と黒澤先生は理事長室を出た。職員室に行く途中に昇降口があるので一緒に歩く。
「まさか、先生がサバゲーやってたなんて知りませんでしたよ」
「あはは、1年前までやってたんだー。今は忙しくてできてないけどね」
「サバゲ部には初心者の人も入ると思うので経験者がいるとありがたいですよ。明日から頑張りましょう」
「そうね、一緒に頑張りましょう。だけど学業も大事にしなきゃダメよ、じゃあまた明日」
昇降口で先生と分かれて今は帰り道を歩いている。早速明日からスカウトも始めなければ。既に2人は目星がついている。
「(明日の自己紹介の時に何人かいればいいんだけど・・・)」
とにかく自分にできることを頑張ろう。