プロローグ
「やっぱり4月に入ってもまだ朝は冷えるな」
朝の空気はとても冷たい。朝のこの冷える感じは好きだけど、ベットから出るのが辛くなるなと思いながら起き上がる。すぐにまたベットに入りたくなる気持ちを抑えて部屋を出る。
「おはよう、隆兄ちゃん」
「ああ、おはよう優奈」
妹の優奈もちょうど部屋から出てきたようだ、寒いせいか若干震えている。
「今日から高校生活の始まりだね、彼女できるように頑張って!!」
「やかまし」
そう、俺「鳴海 隆」は今日から高校生だ。期待もあるのだが正直今は不安の方が大きい。まあその理由は今日から俺が通う高校にある。
「私立清鳴高等学校」俺は今日からここに通うのだがこの学校は去年まで女子高だった。女子だらけで羨ましいという友人もいたが俺にとっては一大事だ。
中学の時も女友達はいたし、好きになった子もいた。だけど友人でない女子と話すのはとても緊張するし、女子のコミュニティに対する恐怖心は人一倍あっただろう。
そんな俺がこの学校に通うことになった理由は去年の6月にさかのぼる。
「ねえ隆君。受験校は決まったの?」
訪ねてきたのは「鳴海 裕子」俺の叔母さんに当たる人だ。
「いえ、まだ決めてないですけど近くの公立校あたりを受験しようかなと思ってます」
「じゃあ叔母さんが理事長やってる高校来なさいよ、今年から共学化で男子生徒が欲しいし」
「叔母さんの所私立で女子生徒ばかりじゃないですか、家には私立行くほど余裕もないし俺も女子生徒ばかりじゃ行きづらいですよ」
「あら、学費は叔母さんが出してあげるしうちの高校なら隆君の好きなサバゲーやる施設もすぐ作れるんじゃないかしら」
「うーん、でも」
そう、俺の趣味はサバゲーである。正直中学の女友達はサバゲーを通じて仲良くなった人が多い。
まあ中学生のやるサバゲーなんて規模が小さいのだが。
俺が悩んでいると裕子さんが切り札にしてたであろう言葉を口にした。
「もし来てくれるならそのサバゲーに使う道具の費用全部出してあげてもいいんだけどなー」
「行きます!!頑張ります!!」
こうして俺の入学が決まった。今思うと本当にあっけなく釣り上げられたと思う。