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能力獲得


「いや、それくらいなら出来るけど……お前ら忘れてないか? 今は声も変わってるけど中身は男だからな?」

『馬鹿野郎、だからいいんじゃないか!』

「怒られた!?」

『ああ、そっち方面の性癖をお持ちでしたか』

『最近流行の兆しがあるからねぇ』

『ああ、おにだめとか最近いろいろあるよな』


"お兄ちゃんはもうだめ"、通称おにだめ。先月まで放送していた主人公がTSして女子小学生になるアニメだ。俺もちらっと見た。そうか、俺今あのお兄ちゃんと似たような状況になっているのか……小学生にはなってないけど。


『で、どうする?』

「背に腹は代えられん。やる」


というか俺はやらないけどこの程度ならVRCでやってる知り合い何人もいるし、さすがに大した事ではない。それこそ脱げとかいわれるより余程いいだろう。アバターそのままだったら気にしないけど、さすがに生身になっていると考えると抵抗がある。あとBANが怖い。


俺は腰を落としてカメラに対して上目遣いになるようにして、それから両手を口の前で祈るように組み合わせ、出来るだけ甘えた声になるようにして口を開いた。


「お兄さんたち、スパチャお願いしますぅ」


……


……


「これでいいんだろ!」

『【10000円】ごちそうさまでした』

『【5000円】赤面代』

『【3000円】ヤバいちょっと目覚めそう』


なんか一気に来た! というか


「赤面代ってなんだよ」

『カメラ自分で見てみて』


……あ、ちょっとだけ顔が赤くなってる。この程度でかよ? そんなに今の俺恥ずかしさを感じてないぞ? 感じてないったら!


『よかったです』

「あ、はい」


えーと、この件はおいておいて。

しかしすげぇ一気にきたな。これまでにこんなスパチャ貰ったことなんて一度もないぞ。

まぁ今いるのみんな常連だし、ノリと今の俺の状況に同情してくれて投げてくれたんだけど。

でもマジ助かる。


「ありがとう、大事に使う」

『無駄遣いするんじゃありませんよ?』

「おかんか」


でもこのポイントは今の俺に関しては命綱になる可能性が高い。慎重に使わないとな。


ただせっかくなので、<<ウォータークリエイト>>だけは覚えてっと。使用方法は……使う呪文をイメージした上で口にすればいいのか。なんでだろう、何故だかわかるけどこれ呪文覚えた時のサービスか何かか。まぁいいや。


「えっと、<<ウォータークリエイト>>……うおっ!?」


呪文を唱えると、眼前に突然透明な球体が現れた。サイズは、ちょうどバケツ一杯くらい?


「これ……どうすれば?」


生まれた水はふわふわ浮いている。とりあえず、触ってみるか?


俺は恐る恐る指で球体に触れた瞬間──球体が破裂した。そして宙に浮いていた水が急に重力に引かれて地面に落ちた。


「おおっと」


跳ねてきたので慌てて飛び退る。うひゃぁ、ちょっと靴に掛かった。


『入れ物ないときつくない? これ』

「だなー」


コップでも作るか? と思ったが荷物になるし、水を飲むためだけにMP消費するのももったいない。下から手ですくうようにすれば、飲む分くらいは確保できるだろう。


ちなみに術を使った後にMPは減っていなかった。消費するのは取得するときで、使用にまで必要というわけではないようだ。これは助かった、使うたびに減るようだったら覚えても消費が怖くて使えないからな。


使った時にちょっとだけ力が抜けるような感じがしたので、恐らく体力かそれこそマネーではない方のMP的な何かを消費しているのだろう。なので無制限とはいかないが、飲み水確保くらいならなんとかなりそうだ。


……あー、あと手ぬぐい洗いたかったけど……まぁいいか。



前回残MP:20

今回増減:

スパチャ 18000×0.7=12600

ウォータークリエイト取得 -3000

残MP:9620


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