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本番開始


『初見』

『AOTさんのツイートみて来ましたー』

『うっわ本当に一週間前から配信してる』


来た!! 来たよな、これ? 初見さんだよな自分で言ってるし!


別に配信に初見さんが来るのは初めてじゃないのに、思わず心臓が高鳴ってしまう。落ち着けー。


俺は一つ息を吐いて気を落ち着けてから、頑張って笑みを浮かべつつ(引き攣ってないといいんだが)ぱたぱたと手を振りながら第一声を発する。

 


「こんにちは。配信見に来てくれてありがとう」


よし! 声は裏返らなかった!


その挨拶の間にも、ぽちぽちと視聴者が増えた。100人まで後ちょっとだ。


〇〇時から初配信開始~とかそういう形式じゃないし、ましてや「常時配信」と謳っているいるから最初からぞろぞろはこないかもって話はしてたけど……思ったより来てくれてる。


『こんちは。TS美少女Vtuberが配信してると聞いて』

『いや、Vtuberじゃなくてリアル女の子やん』

「うん、俺はVtuberじゃないよー」


この勘違いはされると思ってたので早々にしておく。まぁ頭にTSなんて言葉がついている時点でそっち方面だと思うだろうしな。ちなみに俺はVRC配信ではアバターは使ってたけどVtuberではなくただの顔出ししないゲーム配信者だったつもりである。そして今は普通に顔出し配信者だ。配信している場所がとんでもないところではあるけど。


『TSとか異世界から配信とか設定盛りすぎじゃない?』

「盛りすぎって言われても事実だからなぁ……あ、100人超えた。初3桁だありがとー」

『いやこの可愛さで3桁初ってうせやろ?』

「一週間前までは可愛くなかったからね。TSの件に関しては証明にはあんまりならないかもしれないけど、アーカイブ見て貰えばわかると思うよ」

『今は可愛いと理解している発言ですねぇ』

『異世界配信設定とか痛すぎwww』


最後のは煽り目的で来た奴かな? 過剰反応はしないけど、最初だからちょっと言っておくか。


「異世界とかTSとかさっき言った通り事実だし概要欄に書いてあるとおりだけど、明確に証明する手段がないからね。信じるか信じないかは皆次第でいいよ、配信の楽しみ方はそれぞれだからね……迷惑を掛けるような子は消すけど」

『ヒエッ』

『ちょっとゾクっとしました』

「ま、消してくれるのはモデレーターさんだけどね?」


この辺のスタンスは最初のウチは口にしておいた方がいいと言われてた。概要欄とか見る人間がどれだけいるかって話だしね。どれだけ聞いている人がいるかは別にして、口に出して明言しておくのが大事って言ってた。


というか、視聴者どんどん増えてるな。120人超えたぞ。AOTすごい。


「せっかくだから、ついでに当チャンネルの配信内容を改めて説明するよ。初見さんも結構来てくれてるっぽいしね」


一応テンパらないように、最初の部分だけは大体の進行内容を決めている。30人前後増えたらチャンネル説明を、50人前後増えたら"異世界案内"に移行する。ちょっと想定より人が増えるペースが多くてすでに50人超えそうな気配だけど、焦らず順番に行こう。


「当チャンネルだけど、包み隠さずいえば突然異世界に吹っ飛ばされて生活が困窮している俺を助けて欲しいってチャンネルです」

『俺っ娘だと……?』

「反応する所そこ?」


最初の反応がそれは想定外だ……まぁいいや。


「まずはこれを見て欲しい」

『うわ。なんだメニューみたいなの開いた』

『って事はこれゲームの中? それにしては女の子は生身っぽいけど』

『合成?』

「いろいろ見てて思う事はあるだろうけど、このメニューに関して説明するぞー」


コメントがどんどん流れ始めて来たので反応していると話が進まない。とにかく説明を優先する。

何をするにもまずこのメニューの事説明しないと話が始まらんしな。とりあえずいろいろ突っ込みが入るのは流しつつ、一気にメニューの各機能とMPについて説明した。


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