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パニック関連

ひろがる豊かな大自然

作者: よぎそーと
掲載日:2022/09/24

「ここまで来たか」

 斧を担いだ男はため息を吐く。

 その目の前には、生い茂る木々の姿があった。



 いつの頃からだろうか。

 木々が異様な繁殖を始めたのは。

 森は拡大を続け、人々の住処を襲っていった。



 地面から生える草木が道をおおう。

 草木が根を生やし、周辺にあるものの土台を崩す。

 道も家も倒され、そこに新たな草木が生えてくる。

 そうして村や町を緑で被っていく。

 失われた居住地の数は多い。



 そんな事が長く続いた。

 人々は己の生活圏を守るために、日々伐採を続けた。



 草木を切り倒し、火を付けていく。

 普通に草を刈り、木を切り倒すだけでは草木の繁殖に追いつかないのだ。

 むしろ、盛大な山火事でも起こした方が、よっぽど手入れが楽なほどだ。

 それでも木々は呆気なく生えてきて、再び人類の前にまで迫ってくる。



 今も斧を持つ男の前に、その際前線がやってきてる。

 盛大に燃やしてからまだ二ヶ月だというのに。

 見渡す限りの平原や山が燃えかすだらけになったというのに。



 ただ、それがいわゆる焼き畑農業のような結果になってるのも確かだ。

 草木を燃やして、それが栄養になって土を豊かにする。

 余計に繁殖しやすい状態を作っている。

 だから復活も早い。

 それは斧を持つ男も分かっていた。

 他の誰もが分かっていた。

 分かっていても、これより効果的な方法もない。



 仕方なく、今回も木々を燃やしていく。

 木々を切り倒し、薪にする材料を作る。

 それから火をおこしていく。



 火は倒した木々をもとに派手に燃えていく。

 田畑の近くまで迫ってきた森は、炎に包まれていく。

 それは山にまでひろがっていくだろう。

 だが、すぐにまた戻ってくる。

 その時はまた、面倒な作業を行わねばならない。



 生い茂る森。

 それは緑豊かな大自然とは言いがたい。

 何度も攻め込んでくる、巨木の悪魔でしかなかった。

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