転移
睡眠。それは人が最もリラックスでき、最も至福の時間である。少なくとも、俺にとってはそうだ。俺は天宮翔。どこにでもいる普通の高校生・・・と、言いたいところだが残念ながら家は普通ではない。知っているものはほぼいないがとてつもない力を持っていた抜刀術の一門だ。家族にしか伝えられていないが。まあそれは置いといて、なぜこんな話をしているかというと、現実逃避だ。小説投稿サイトとかでよくある異世界転移というものに直面したら現実逃避一つや二つ、したくなるだろう。ちなみに異世界転移の瞬間は知らない。ずっと寝ていたらしい。・・・起こしてくれたら起きたのに。起きたのはこっちに来てから1週間後だった。なんで起こしてくれなかったんだろ。今は、訓練の一環でダンジョンに潜っている。[小鬼の洞穴]という名前だったはずだ。名前のとうりゴブリンばかりでてくる。前の方でクラスメイトが騒いでいるのが聞こえる。この世界はレベル制だったのには驚いた。俺のステータスはこんな感じである。
ステータス
名前:【天宮翔】
職業:【侍】lv1
称号:《天宮閃天流抜刀術》
スキル:【天宮閃天流抜刀術】【刀術】【空手】
能力値的なものはないんだよなありそうなのにレベルが1なのは戦ってないからだ。ほかの前衛が基本的に倒してしまうからな。めんどくさいことをわざわざする必要はない。会話がないのは話しかけようとしてる奴を睨みつけてるからだ。でも、例外はいる。ま、こっちの意を汲んでだま
「戦わないのー?」
っているわけではなかったみたいだな
幼馴染みの紺野莉央だ。
「帰って寝たい」
ほんと。めんどーだし。
「さっ行こ?」
「きょ「拒否権はないよ?」さいですか。最近格闘やってなかったからやってみっかな」
「籠手忘れてる!籠手!籠ー手ー!!」
「籠手なんかいらん!素手でやるんだぁぁ!」
ゴブリンが五体くらい歩いてるな。ま、近付いて首折るだけの単純作業だけどな。具体的には、抜刀術の鍛錬で鍛えた瞬発力を使って近づいて、ポキッ☆だ。
〈レベルアップしました〉
これがレベルアップか!おもしろいな。
「やっぱ強いねー」
「俺だからな」
「なにそれナルシ?」
「違うわ!」
引率のおっさんが呼んでる
『そろそろ帰るぞー!!集合!!!』
「俺たちも行こうぜー」
「はやっ!待ってよ〜!」
後ろでなんか言ってるけど気にしない。
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帰りは何事もなく、普通に帰った。俺はなんとなく過ごしていたが、他の奴らは、1週間の間に説明を終えたそうなので、明日説明するそうだ。