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1 悪役を頼まれました。

はじめましてみなさん。

大事なので二回いいますはじめましてみなさん。

まろうです!初です!!なんか変なところあったら言ってください!!

「あんたさぁ…うちの桃になにしてくれてるわけ?殴るよ?」

「ぼくの…もも…汚す…おまえ…殺る…」

「わたしの桃ちゃんの体操着を刻んだのあんたよね?なに、しにたいの?」

「お前なんなんだよ!桃を傷つけんじゃねぇ!!」

「死ねばいいです。」


はい。

はじめましてみなさん。

私、久遠双葉くおんふたばといいます。ちなみに転生者です。まあ転生者なのは別におぼてても覚えてなくてもいいのですがどちらかというとおぼておいて欲しいといいますか。

現在進行形で私の前には四人のイケメンと一人のかわい子ちゃんがいます。このかわい子ちゃんこれで男だっていうんだからびっくりだよね。



さて、本題に入る。

私は何故か今、斎藤桃さいとうももという超絶カワイイ女の子…というわけでもない普通の女の子の体操着をめちゃくちゃにした犯人ということに仕立て上げられてます。

なんでかな。解せぬ。


「ねぇ、聞いてんの?」

「きいてない…殺る…」

「あなたっ!ちゃんと聞きなさいよっ!!」

「聞けよこの野郎!!殴るぞ!!」

「聞いてくださいよこのクソ野郎。」


なんで順番にしゃべるんだこいつら。

上から

藍本澪あいもとれあ

龍崎雷りゅうざきらい

晴坂遥そらざかはるか

一瀬光いちのせこう

春川聖はるかわせい


の5人。


「あのですね。とりあえず近いので離れてくれませんか。顔の距離5センチですよ。貴方達の大事な大事な斎藤さんがこっちをものすごい勢いで睨んでくるので離れてくれませんか。それと。それ私じゃないと思うので。失礼しますね」


そう言って私は目の前の五人の人の話も聞かずにぐだぐだいい始める人達の前から逃げようとした。

声震えてたかな…うう、怖かった。

ぱしっ


「ねぇ、ちょっと待ちなさいよ?まだ話は終わってないのよ?」

「うわオカマに捕まってしまった」

「あぁ!?」


ぱしっと掴まれたのは私の左腕。

その腕を掴んでいるのはかわいいかわいい晴坂遥きゅん。

そのときついうっかりでてしまった本音は遥きゅんには嫌な言葉だったらしい。

…うん、つかえるな。


「な、なによ…」

「いや…可愛い顔してるなぁと思って…」


むっ、と遥きゅんは赤くなった。

うん…手が大きい…やっぱり男だコイツ…


「はなしなさい、あなたのような汚い手で遥にさわらないでください」

「待ってよみんな!!久遠さんは悪くないの!!!」


とそこで現れたというか結構前から教室の外で見張っていた斎藤さん。

一見悪役をかばう健気な女の子だがよくよく見ると口が笑ってる。

何この子怖い。


「でも桃!!そいつが桃の体操着を…」

「いいの!!私が…ちゃんとしまって置かなかったから…」

「ぼくの…桃…優しい…お前…助かる…」

「さすが私の桃ちゃん」

「俺の桃は天使だな」

「ほんと天使ですこんなクソ野郎を許すなんて」


そういって五人の斎藤信者は教室から出ていった。


「…えーっと、斉藤さん?」

「なぁに?濡れ衣を着せられちゃったかわいそうな久遠さん?」

「……えっと……ありがとう?」

「いえいえ…こちらこそありがとう。これで邪魔物が居なくなって私の逆ハーレムが出来上がるから…やっとゲームができる…」


…逆ハーレム?邪魔物?ゲーム?

…電波少女なの?


「うんと…どういうこと?」

「この世界はゲームの世界なの。私はヒロイン、あんたはヒロインの私をいじめる役…でもいつまでたってもあんたが私をいじめてこないから私から仕掛けさせてもらったわ…やっとゲームが始まる…あんたね、もっと空気読んだらどう?もうすぐであの五人に気に入られるところだったのよあんた、私の場所なのに。だからあんたに濡れ衣を着させた…私の体操着を刻んだのは私、あの五人に体操着のことを話したのも私…これでプロローグが始まった…ふふふ…私のゲーム…」


つまり電波少女なのねなるほど。私が邪魔だったと。

面倒事のようだから私は従うことにしよう。反抗してもいいことないしね。


「じゃあ私はこれからあなたに意地悪をすればいいの?」

「そうよ。あなたは顔いいし性格もいいから引き受けてくれると思ったわ!私は顔が普通だけど後から化粧をすれば可愛くなるっていう設定なの!いじわるっていってもかるーくじゃだめよ?階段から突き落としたりとかしなきゃ…」

「え、階段から突き落としたら斉藤さん危ないよ…?それに私そんな大げさには…」


ドンっと机に倒された。

……机ドン?


「ちゃんとやってくれなきゃ…緋衣くんがどうなっても知らないわよぉぉ?」


ちらちらと見せてくる私の親友、緋衣彼方の写真。

斉藤さんの茶色い髪が私の顔にかかる。


「…わかった…」

「うん、ありがとう!それと今のこと誰かに話したりしてもダメだよ?」


じゃあねーと教室から出ていった。

……最後のダメだよ?が女子にしてはありえないぐらい低かったんだけど…?









「…………………めんどくさいなぁ。」



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