表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
零の魔法使い  作者: 桃姫
始まりの魔法使い
20/32

19話:母の面影

 俺は、感じた気配を辿っていた。学校は、サボりだ。致し方ない。それは、「零の魔法」使い特有のものなのだ。ありえない。俺以外の「零の魔法」使い。


 だが、学校をサボることにはならなかった。あの気配は、間違いなくうちの学校に向かっていたのだ。学校に入るとすぐに、クラスわけの紙が張ってあった。これは……?なるほど、今日の事件による、臨時合併か。と言うことは、もう一人の零の魔法使いは、あの範囲に家があったのか?となると暴走で……?


 うちのクラスに新しく追加されたのは、4人。名前は、天導琉李花、梓柊、町原忍、朱野宮麗華。麗華?どこかで聞いたことがあるような、そんな名前。どこで聞いたのだろうか。


 そして、うちのクラスに追加された美少女方の最後の一人を見た瞬間、俺の脳裏に、昔の記憶が蘇った。

「もし、朱色の髪をした女の子に出会ったときは、聞いて見なさい?朱野宮さんですかって。絶対に、は~いそうですって答えてくれるから」

母はにこやかにそう言った。


 そして、最後に入ってきた少女。その艶やかな朱色の髪と紅の瞳。それは、母である、四之宮椛、旧姓、朱野宮椛にそっくりだった。

「朱野宮、麗華……」

そう呟いたのと同時に、麗華も、呟いた。

「四之宮、黎希……」

間違いない。確信した。コイツが、もう一人の「零の魔法」使いだ。


~麗華~

 私は、教室に入った瞬間、とある視線と気配を感じた。それは、その姿は、

――四之宮ヒノキ?

別の私(アナザー)が言った。

――違うわ。でも面影がある。まさか、椛様の……。彼が、何でこの世界に……?彼の名は、

彼の名は、そう、

「四之宮、黎希……」

そう呟いたとき、彼も

「朱野宮、麗華……」

私の名前を呟いたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ