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異世界宇宙な日々〜べっこう飴はパッションピンク〜  作者: リーシャ


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3/6

03

 みんなも混乱するといけないので、べっこう飴を流行らせた一週間後に、次のレシピを公開した。

 次なんて、誰も予想してなかったみたいで、全員ぽかんとしていた。べっこう飴だけだと思われていたらしい。

 これからじゃんじゃんレシピを公開していくよ。ばーんと最初に動いたのは子供三人組だった。


「新しい食べ物か!?」


「うそだろ流石に」


「見せろ」


 すっごい期待した目でこちらを見逃さない。子供のバイタルって凄いよね。好奇心はどこの世界でも共通。


「今回の食べ物は、水飴って言います」


「みずあめ?」


 べっこう飴は硬い飴だとしたら水飴は柔らかな飴になる。と説明したらおお!と皆が盛り上がる。うんうん、甘いものに目がない様子。デモンストレーションをこなすと、同じようにネリネリする面子。大人もご一緒に。


「ネバネバしてて面白い」


「甘い!」


 甘いけどべっこう飴と大差ない味だ。

 どうしたものか。全部このままでは砂糖味しかない。早く食糧庫を漁りに行かなくては。


 あと、地球にいつかいきたいな。この世界に地球があるのかわからないから調べないと。

 あとはあとは、異世界の植物が基本的に攻撃的だから地球の無害な植物を部屋に飾りたい。パンジーとかいいよね。


 優しさが見た目に、先ず反映されている。異世界の花を見てみればそれはとてもとても、面倒なんて見られないような凶暴性を持っているものが多い。


 近寄ればバクっとされる事など珍しくない。地球の花は優しい人。これっぽっちも動かない、最高。子供達はパクパクと愛しそうに目を閉じる。


 もっともっと美味しいものが世の中にはあるぞと早く教えてあげたい。いつも連んでいる男の子達も美味しそうに食べていて、見ているだけで嬉しくなる。


 こちらに気付いて手を振ってくるので、振り返す。近くに来るとウズウズした様子で質問してくる。


「もしかして、他にもレシピを知ってるのか?」


「うん。勿論」


「すげっ」


「今後も可能な限り教えていきたい」


「隠しておいた方がお得だと思うんだがなあ」


「お得なのはお金が貯まるって意味でしょ?私は食べ物を広めて、美味しいものをたくさん食べたいんだよ。分かるかな?」


 まだ彼らには、ノウハウを把握するこの世の真理は分からないかもしれない。世の中には美味しいものが溢れていることを知って欲しい。


 いつか、お金なんて後回しだという気持ちで食べ物を食べまくって欲しい。甘いものを先にして塩気のものをちょいちょい挟んでいきたいな。


「そうなのか?」


「ふふ。私が隠すと食べられなくなるかもしれないんだよ?それは嫌でしょう?」


「「嫌だ」」


 口を揃えて訴えられる。

 くすくすと笑うと、そうだよねと頷く。


「クウも嫌だよな」


 今まで質問をしていたベスが横に居る男の子に話しかける。


「最近出来た妹にもいつか食べさせるから、もっと知りたい」


 フルネームはクウ・クウなる彼は溌剌とした口調でかなり具体的に発する。


「そっか……妹生まれるんだ。いや、でも、私たちって元は同じだから全員が兄弟なのでは?」


「そうなのか?おれ達は別個体だから兄弟にならないと習ったけどな」


 パラン──友達の一人が首を傾げる。確かにそう自主学習で知識が入れられているが、どうにも前世の倫理観がバグる。


 前世の知識で考えては混乱も極まるからあまり考えない方が良いのかも。


「妹ができて良かったね。それまでにたくさんレシピ公開するね」


 いちいち公開するのも手間。


 動画にして発表した方が段取りも楽なのではないかと、頭をフル回転させる。


「美味しいの頼むな」


「美味しければなんでもいい」


 美味しいのしかないから安心だ。3人と別れて、自分の部屋としてあてがわれている私室のベッドにダイブする。


「はーあー。この世界最高じゃない。なんでも揃ってるし、環境は高待遇。これは良いのを引き当てられたって感じ」


 ムフフ、と笑う。

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